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台湾プリペイドSIM事情 モバイル通信実践編(4)

モバイル実践編も4回目となる今回は、海外モバイル通信に必要な機材について触れてみます。台湾の話題はほぼゼロなので、興味がない方は読み飛ばして下さい。

記事の内容は、実際の経験を基に、ネットで集めた2011年7月時点の情報と、筆者の独断が加味されたものです。

ここで触れるモバイル通信とは、”携帯電話会社のデータ通信サービスを使い、インターネットにいつでもどこでも接続し、情報をやり取りする”という独断と偏見に満ちた定義を採用しています。

  • 例えばWiFiスポットは”いつでもどこでも”の定義に当てはまらないので、本ブログでは採りあげません(悪しからず)。

またこれも独断と偏見に満ちた前提ですが、”インターネットに接続すれば何でもできる”を前提に話を進めます。

モバイル通信は、かつてモバイラーと呼ばれる一部の人が貧弱な機材を、持てる技術を最大限に活かして実現した”技術”と呼べる分野でした。

最近、モバイルの分野に続々と新しい機器やサービスが登場した結果、モバイル通信は一般人の手が届くサービスに進化しました。今や、スマートフォン1台持てば、誰もが意識しないで、かつてのモバイラーの何十倍ものデータを、指一本やりとりしているのを見ると、モバイル通信時代の到来を実感します。

モバイルに必要な機器

最近のモバイルの変化を知るために、主なモバイル機器のここ数年の移り変わりを見てみます。

  • USBモデム + ノートPC
  • 筆者にとって初期のモバイルの形ですが、機材が数千円と安いので今も現役です。情報のやり取りはノートPCで行います。データ通信だけしかできないので、通話用の携帯電話とSIMを別途用意する必要があります。
  • 屋外でも使用できますが、大きく重いノートPCを持ち歩くのは小型軽量のスマートフォンの快適さを知ってしてしまった今、かなり辛く感じます。
  • USBモデムの利点は機材が安く入手できる点と充電が不要な点です。充電不要と言ってもノートPCのバッテリー切れにはご注意下さい。

Usbmodemandpc_2

  • WiFiルータ + ノートPCなどの外部機器
  • WiFiルーターは無線LANを通してノートPCやスマートフォンなど複数の外部機器をインターネット接続できます。
  • WiFiルーターは、ノートPCやスマートフォンなどの外部機器とペアで使用します
  • SIMロックされたスマートフォンでもWiFiでインターネット接続ができるので、海外でデータ通信を行えます。
  • 2009年頃から一般的になった方法で、今も現役です。
  • 注意として、WiFiルーター運用中はバッテリーが充電できない機種(写真のHuawei製ポケットWiFiなど)があり、予備バッテリーなど電池切れ対策が必要です。
  • 移動運用でバッテリー残量が少なくなった状態で、ホテルで継続運用するケースでは、夜中などルーターを運用しない時間帯を見計らい、充電を行う必要があります。注意:写真のHuaweu製ポケットWiFiは、ルーター運用中USBケーブルで充電はできませんが、内部バッテリーの放電は抑えられるようです。Wifirouter
  • スマートフォン単体  または
  • スマートフォン + ノートPCなどの外部機器
  • スマートフォンは”単体”でモバイルに必要なすべての機能を備えている万能機器です。スマートフォンは携帯電話機なので当然音声通話も可能です。またホームページ閲覧、メールやフェースブックやツイッターなどのSNS通信、Google Mapなどのナビゲーション、カメラやビデオ撮影、音楽や動画視聴、ゲームなど機能テンコ盛りの小型のコンピュータです。
  • モバイルに便利なのは、WiFi”テザリング”と呼ばれ、主に国際版スマートフォンに標準装備されるWiFiルーター機能で、ノートPCなど外部機器を無線LAN経由でインターネット接続できます。
  • 屋外移動時は、小型軽量の国際版スマートフォン単体でモバイルを行い、ホテルではテザリングをONにして、大画面でキーボードが使えるノートPCでメールやインターネットをする、などモバイル環境を大幅に向上できます。

Smartphone

  • 国際版スマートフォンは多機能で取り扱いが簡単なので、これからの海外モバイルの主流の機器になると思います。

モバイルを支える重要な縁の下の力持ち

データや信号を直接流す訳ではありませんが、モバイル運用に欠かせない重要な要素があります。それはバッテリー電源の確保です。

モバイル機器は(USBモデム以外)すべてバッテリーで動くので、バッテリー切れ対策は重要です。特にスマートフォンやWiFiルーターは、バッテリー使用量が多く、半日でバッテリー切になる場合もあり、しっかり対策する必要があります。

バッテリー切れ対策の第一は予備バッテリーを充電した状態で持ち歩く方法です。但しバッテリーは機器毎に形や仕様がばらばらで、専用バッテリーをそれぞれ必要個数揃えた上で充電状態で持ち歩く必要があります。これは結構なプレッシャーになります。

また、予備バッテリーへの交換は、機器の電源を一旦切り、蓋を開ける必要があり、通信が中断ししたり、人混みなどでは交換ができないなどの困難が予想されます。

筆者の場合、24時間連続使用を想定して予備バッテリーを準備しているので、スマートフォン4台、ポケットWiFi1台を持ち歩く場合、予備バッテリーだけでも写真の数になってしまいます。バッテリーは高価なので、かなりの出費にもなります。

Extrabatteries

バッテリー切れ対策の第二は、モバイルバッテリーやモバイルブースターと呼ばれる充電用大容量バッテリーを持ち歩き、移動中にUSBでモバイル機器を充電する方法です。この方法なら、USBで充電できるあらゆる外部機器すべてが充電用バッテリー1つで対応でき、費用面や管理面で大幅な簡素化が行えます。

Batterycharger

最近(2011年5月現在)ソニーから4000mAhの充電用大容量バッテリーCP-A2LS(写真上)が発売になり、試しに購入してみました。量販店価格は4500円程ですが、秋葉原で探せば3500円位で購入でき、他製品と比べて割安感があります。

この製品は標準的スマートフォン2台分の充電能力と、2台同時充電できる2個のUSB端子が装備されているのが魅力でした。←宣伝ではありません。

製品の使用感は良好です。特にバッテリー切れが近い機器の電源を切らなくても、USBケーブルを刺すだけで充電できるのは便利です。

海外モバイルをするためのスマートフォンの選び方

ここまで海外でモバイル通信機材の変遷を見てきましたが、これからのモバイルは確実にスマートフォン中心に流れて行く気がします。

ここからは、海外でのモバイル通信をするためのスマートフォン選びに触れます。

前置きになりますが、悲しい事に日本で販売されているスマートフォンの多くは、海外モバイルでは使えないのが実情です。

まず海外モバイル通信をするために必要なスマートフォンの機能を整理してみます。

  1. SIMフリーである事 同時にネットワークロックやキャリアロックがない事
  2. WiFiテザリング機能がある事、同時にテザリングに制限がない事
  3. W-CDMAとGSM蘇峰の通信方式に対応し、対応周波数帯が多い事

これらの3条件をクリアできれば、海外モバイル通信には十分です。後は、外見・価格・その他の付加機能など好みや予算に応じて自由に機種を選べば良いと思います。

以下にそれぞれの条件について少し詳しく掘り下げてみます。

海外モバイル通信必要機能 1.SIMフリー

  SIMの役割

  • スマートフォンには必ず携帯電話通信会社(キャリア)が発行するICカード:SIMカードが挿入されている必要があります。SIMカードには契約キャリア、電話番号、キャリアとの契約内容などが書き込まれています。

Simcards

  • SIMカードがないスマートフォンには電話番号がなく、キャリアとの契約も存在しないので、携帯電話の電波と接続できません。一方SIMカードを装着すると、スマートフォンはSIMから電話番号やキャリアの契約情報を読み取り、その内容に従ってキャリアの電波と接続し、契約内容に従った通話やデータ通信が行えるようになります。
  • 当然スマートフォンに別のキャリアのSIMを装着すると、別キャリアの携帯電話として機能します。このように”SIMを差し替えて使える”機能は、海外モバイル通信を行う上で必須の機能です。
  • 海外では日本と異なりSIMが気軽に買える場合が多く、通信料も日本より安いので、海外モバイル通信は現地のSIMで行うのが原則です。
  • 海外でSIMを買う
  • 例えばタイではコンビニや新聞スタンドでプリペイドSIMカードが300円程で売られています。
  • 購入したSIMを装着したスマートフォンは、その時からタイのスマートフォンとなり、たタイの電話番号が割り当てられ、SIMの種類に応じた通話やデータ通信が行えるようになります。
  • 音声通話やデータ通信を行うと、SIMを発行した携帯電話通信会社が定めた料金がSIMから引き落とされます。日本への国際電話もOKで、料金は割安です。
  • SIMのチャージ金額がゼロになると、電話がかけられなくなるので、コンビニ等で追加チャージ用カード(TopUpCard)を購入し、チャージを追加すれば引き続き使用できます。

  SIMフリーとSIMロック

  • 日本の携帯電話販売方式 SIMロックが基本
  • 日本では携帯やスマートフォンは、DoCoMoやSoftbankなどの携帯電話通信会社(キャリア)が販売しています。この時、キャリアは顧客獲得のために販売店に報奨金を支払う形で”1円ケータイ”等の顧客獲得のための販売促進が行われます。
  • キャリアが販売店に支払った報奨金は、通信料に上乗せされ、結局利用者が全額負担することになります。
  • この時、利用者が別のキャリアのSIMに刺し替えると、通信会社を乗り換える事になり、以後、利用者は別キャリアの通信サービスに利用料を支払う事になり、結果として報奨金を出したキャリアは当てにしていた通信料が入らず、報奨金が回収できなくなります。
  • キャリアはこの損失を避けるため、別のキャリアのSIMの刺し替えができないように、携帯電話に細工をします。これがSIMロックです。SIMロックされた携帯やスマートフォンは販売元のキャリア以外のSIMでは動かなくなります。

Simlockau

  • SIMをロックする事で、キャリアは安心して報奨金を出せる上、別キャリアへの乗り換えによる顧客流出を防止でき、収入が確保されます。キャリアに有利なこの方式は海外でも使われます。
  • 利用者にとってこの方式は、新規顧客獲得のための報奨金分が上乗せされた割高な通信料を支払わされる点や、携帯キャリア選択の自由を奪われる点で不利になります。
  • 安価な海外SIMが利用できない結果につながるSIMロックがあると、海外モバイルは非常に高価なものになります。
  • 最近、海外パケホーダイ等の名称でDpCoMoやソフトバンクなど日本のキャリアがSIMロック状態でも使える海外データ定額を始めましたが、現時点で一日1400円程の料金がかかります(近い将来5割増)。現地SIMなら同じデータ定額が、台湾で7日間1300円程、タイで15日間300円程で利用できる事を考えると、海外データ定額はぼったくりとは言わないまでも使えない割高サービスに見えてしまいます。
  • 海外でのSIMフリー携帯電話の販売状況
  • 海外では携帯電話がキャリアと関係ない街の電機店でも販売されています。まるで家電品を買う感覚で、携帯電話機メーカーが販売する携帯電話をキャリアと関係なく購入できます(写真はマラッカ市の携帯電話屋、ちょっと怪しげですが・・・)。この場合、販売店への報奨金はないので、1円など極端な価格はなく、携帯電話機相応(一括払い)のまとまった金額で購入する必要があります。

Keitaishopmeracca

  • 購入時まとまった金額が必要と言っても、報奨金上乗せがない分(?)通信料が低くなるので、トータルで利用者の利益になると思います。
  • 購入した携帯電話は、キャリアとの契約がないのでSIMカードがなく、通話や通信はできない状態です。
  • 通話や通信ができるようにするには、プリペイドSIMを買うか、キャリアの店でポストペイド契約を結びSIMを受け取ります。
  • どちらの場合もSIMを装着すれば携帯電話が使えるようになります。言い換えれば電気店で購入する携帯電話はどこのキャリアのSIMでも受け入れられる(SIMロックなしの)SIMフリーが前提です。
  • 海外モバイル通信は、SIMフリーのスマートフォンに現地購入したプリペイドSIMを装着して行うのが基本です。この方法は、手軽さ、料金の点で優れています。
  • SIMフリーのスマートフォン購入方法
  • 海外モバイル通信に使えるSIMフリーのスマートフォンは、海外に行くか、海外通販業者や日本の輸入業者を通じて購入します。製品保証や修理は、販売国や生産国に不具合品を送らないと受けられない場合が多く、注意が必要です。
  • DoCoMoのSIMロック解除携帯は海外モバイル通信で使えない
  • 2011年から日本でもDoCoMoが一部機種のSIMロック解除を有料(3150円)で受け付けるようになりました。これは一見朗報ですが、SIMフリーになっても、DoCoMoのスマートフォンにはテザリングに制限が残っていたり、発展途上国で広く普及している2G(GSM)通信方式に対応していないなど、海外モバイル通信を満喫できる状況とは言えないのが残念です(2011年7月時点)。

海外モバイル通信に必要機能 2.WiFiテザリング機能

  • WiFiテザリング機能は、スマートフォン本体を無線LANルーター化して、ノートPC等外部機器をインターネットに接続させる機能で、海外モバイル通信にとって外す事のできない重要度の高い機能です。
  • SIMフリーで2010年夏以降に発売されたAndroidスマートフォンやiPhoneならまず間違いなくテザリングに対応していると思います。繰り返しますが、DoCoMoの携帯は、正規にSIMロックを解除してもテザリングに制限が残るので、モバイルデータ通信を満喫できる状況ではありません。

海外モバイル通信必要機能 3.通信方式と対応周波数帯

  • 一台のスマートフォンで世界中でモバイル通信を行うのは無理ですが、できるだけ広い範囲をカバーする機種を選ぶには、W-CDMAとGSM両方の通信方式に対応したスマートフォンが適しています。携帯電話網が完備している国はW-CDMAとGSMの両方の通信方式が使えますが、まだ携帯電話網が発展途上の国ではGSM主体です。なおW-CDMAは3G、GSMは2Gと呼ばれ、それぞれ第三世代、第二世代の通信方式を表します。
  • スマートフォンが送受信できる周波数帯は、多ければ多いほど使用範囲が広がりますが、全世界の全周波数帯に対応させるのは無理です。対応しない周波数帯を使用するキャリアのSIMを入れても、電波を拾えず通信できません。そのため旅行先で使用される周波数帯の見極めが必要です。
  • GSM通信方式では、ほとんどのスマートフォンが全周波数帯( 1900Mhz、1800MHz、900MHz、850MHz )を網羅しているので問題ないと思います。
  • W-CDMAの周波数帯は複雑に入り組んでいます。どこの国でもほぼ共通で使われる周波数帯は2100MHzで、ほとんどのスマートフォンが対応しています。しかしW-CDMAでは他にも1900、1700、1500、900、850、800MHzなどの周波数帯が乱立していて、周波数帯選びは簡単ではありません。
  • 結論として大まかに次の周波数帯が目安になります。目安なので100%正確ではありませんが、大きく外れる可能性は少ないと思います。
  •     アジア圏     W-CDMA 2100、850MHz
  •               GSM   1900、1800、900、850MHz
  •     日本       W-CDMA  2100、1700、850MHz
  •               GSM   なし
  •     ヨーロッパ圏  W-CDMA 2100、900MHz
  •               GSM   1900、1800、900、850MHz
  •     北米大陸    W-CDMA 2100、1900、1700、850MHz
  •               GSM   1900、1800、900、850MHz
  • また日本とアメリカでは1700MHz帯をカバーできると運用範囲が広がり便利ですが、両国の細かい周波数設定が異なるので、両者の1700MHz帯を共通でカバーできる機器を揃えるのは不可能です。

1万円台前半で買える多機能・広範囲周波数帯対応のスマートフォン
(2011年5月情報)

ここで、今回の台湾行きも含め海外モバイルで活躍中のスマートフォンを紹介します(宣伝ではありません)。

海外モバイル通信を行う十分な機能持ち、1万円台前半と安価で、その他多くの便利機能を持つお得な中国Huawei社のIDEOS U8150型スマートフォンです。

Huaweiは中国メーカーと言っても今や世界の携帯メーカーで10本の指に入る勢いで成長しています。

写真はIDEOS U8150型で、標準で3色の裏蓋が付属します。IdeosIDEOSは日本でb-mobileが2万数千円程で販売していますが、ヤフオクなら海外輸入品を1万円の前半で入手可能と思います(2011年5月情報)。

IDEOSは安価でも一人前にAndroid2.2搭載スマートフォンなので、機能も一人前です。

注意:B-Mobile版は日本で使用に必要な技適マークがありますが、海外輸入品にマークはなく、日本国内での使用は法律で認められていません。

  • 製品名            IDEOS U8150-B
  • 価格             ヤフオクなどで1万円台前半(2011年5月情報)
  • SIMフリー                OK
  • WiFiテザリング             OK
  • 通信方式・周波数帯    W-CDMA 2100、1900、1700、850MHz
  •                 GSM   1900、1800、900、850MHz(全GSM網羅)
  • WiFi接続                 OK
  • GoogleMAP上でGPS使用       OK
  • Gmail、インターネットmail        OK
  • SKYPEによる無料通話  無料アプリをダウンロード可能
  • FACEBOOKやtwittwr   無料アプリをダウンロード可能
  • インタネットラジオ      無料アプリをダウンロード可能
  • FMラジオ(外国用)     外国でOK 日本のFM局は受信範囲外

購入時の注意として、IDEOSには対応周波数帯や機能が違う亜種があります。型名がU8150-Bと最後に”B”が付く機種がアジア地域での海外モバイル通信に適しています。

画面が小さい、動作が遅い、動画表示に難アリ、内臓カメラがしょぼい等、低価格なりの不満はありますが、海外モバイル通信機能はほとんど遜色ありません。

IDEOSは手軽価格なので、治安や環境が悪い地域で破損や紛失しても、大きな金銭的ダメージにならない点も海外向けで、筆者も海外モバイルのメイン機材として活用しています。

再度確認しておきますが、これは宣伝ではありませんのであしからず。

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