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台湾プリペイドSIM事情 モバイル通信実践編(2)

台湾編(1)では台北の松山空港で、データ通信専用プリペイドSIMカード(以下SIMまたはSIMカード)を入手する経過と、スマートフォンにSIMを入れデータ通信を開通させる設定について書きました。

今回は、開通させたデータ通信回線を活用したモバイルの実践方法について解説します。

まず異国台湾でのモバイルはどんな雰囲気で、結局何ができるかイメージできるように、空港からホテルまでの移動中に実践したモバイルをまとめてみました。

①:空港→ホテルまでの移動

松山空港は、台北市内と言う最高の立地に加え、地下鉄が乗り入れている超便利な国際空港です。空港ロビーの地下鉄案内板に従い、2~3分で地下鉄駅に到着すれば、そこからの移動は、日本と同じで、自動券売機で切符を買い、電車に乗り込むだけなので、始めて海外旅行をされる方でも問題ありません。

台北は大都会で、空港や地下鉄は洗練され、アジア独特な匂いもなく、外国にいる印象は薄いのですが、人々の会話や地下鉄のアナウンスを聞くと、ここは外国なんだなと実感します。

地下鉄に乗り込み、データ通信設定を終えたばかりのスマートフォンを取り出し、まずは日本のニュースをチェックします。折りしも日本は東日本大震災が起きて2ヶ月程の不安定?な時期、台湾まで4時間半程のフライトの間にも大きな事が起きていないか気になります。

ブラウザを起動すると、見慣れたYahooトップページ(もちろん日本のヤフー)が現れ、ニュースが表示されます。大切な家族が残る日本はひとまず安泰の模様、ほっと胸をなでおろします(写真左はヤフーホームページ、右はGmail受信画面。何れもスマートフォン上でキャプチャーしたイメージ画像(帰国後撮影)です。

Browsemail

次にGmail(メール)を起動し、家族に台北無事到着の報を入れます。また仕事などの連絡メールが来ていないかチェックします。

スマートフォンがインターネットに接続されていれば、データ通信で世界のどこからでも日本のニュースを確認したりメールで連絡を取り合う事ができます。言い換えれば、ネットで常に祖国日本とつながっている感覚で、一人が多い筆者にとって、とても心強い支えです。

台湾は国を挙げてIT産業育成に力を注いでいるためか、地下走行中の地下鉄車内や、ビルや地下街でも、ほとんど電波が途切れない程携帯インフラが整備され、利便性を一層高めています。

また、台湾は日本より狭い国土にW-CDMAだけでも3つのキャリアが競合する激戦国で、、競争による?通信料金の低下も順調で、今回購入した7日間使い放題データ専用SIMが約1300円と、台湾の物価が日本より安い事を勘案しても、格安です。

さて、当面の目的地、筆者が予約を入れたホテルは、台北中央駅が最寄り駅です。松山空港からは地下鉄を1回乗り継ぎ15分程で到着です。ここまでスムーズ、快調です。

台北駅で地下鉄を降りると、複雑な地下通路や地下街が広がっています。ホテルは3つの地下街を通り抜け、更に地上を5分程歩いた先にあります。

地下街内部は整然として案内板も完備し通行に問題ありませんが、地上は暑くごみごみしていて分かりにくそうです。また、今回のホテルはかなりの安宿で、独立した建物でなく雑居ビルの一角を占めているだけなので、ホテルが入るビルに行きついたとしても看板を見落とすと危険性があります。

そこでGoogle Mapの出番です。マップ検索で今回のホテルの住所、”179 花陰街 台北”を入力し検索ボタンを押すと一発でホテルの位置がマップに表示されます(写真にホテル名と赤い矢印が表示されています)。

Hotelmap_2

話が逸れますが、台北はホテルの料金が高い都市、一泊4千円以下を狙うにはラブホテルか商人宿を探すしかありませんが、今回の「獅城大飯店」は商人宿、一泊1600円で超安です。

さてホテルへの道のりはと言うと、地下鉄台北駅から地下街を右に左に10分程歩き、やっと目的地近くの出口から地上へ出ます。ここからGPSで位置確認をしながら GoogleMap を頼りに進みます。

地上に出ると、南国”台北”は太陽ギラギラの炎天下です。使用するスマートフォンはGalaxy S、太陽光の下でも比較的見やすい有機ELディスプレイ装備ですが、降り注ぐ光は強烈すぎて画面はかなり見にくい状態です。道が入り組んだ路地では(写真)建物と建物の間でGPSが効かない場合もあり最後は人間の”感”を頼りの移動となりました。

Hoteluramichi

最終的にホテルにはたどりつけましたが、ビルなどGPS電波を遮る構造物が多い都会の真ん中でのGoogle Mapは、路地裏など細かい位置のナビゲーションには今一つ力不足との印象でした。

Pict5835

②:ホテルでのインターネット接続環境設定

ホテルチェックイン後、指定された客室に向かう間に、建物がすごい雑居ビルである事を物語る写真のようなむき出し電気配線を何ヶ所も見てたじろぐ間に、入り組んだ通路はやがて渡り廊下に至り、気がつくと隣のビルに導かれる、予想外の展開になりました。

Hotelmeter

やっと自分の客室に到着すると、モバイラーのお約束、第一優先でモバイル環境のセットアップを行います。今回は超安宿なので、当然部屋にネット設備はなく、持参したパソコンなどの機器をインターネットに接続させるには、モバイルを活用する以外ありません。

と、考えながら扉を開けて目に飛び込んだ室内の光景はこんな感じ(写真)、かなり殺風景、窓は隙間だらけ、壁や床は汚れ放題、蚊が飛んでいるし、クーラーはガラガラすごい騒音を発し、余程暑くないと使う気になれない、など安宿独特の状態です。でも覚悟していたので、思ったほど悲惨ではなく、この程度ならこれから9日間の楽しい我が宿になってくれそうと自分を無理に納得させる次第です。

Hotelroom

やっと我に返り落ち着いた所で、いよいよインターネット接続設定です。

単なるデータ通信だけなら、スマートフォン単体で十分間に合いますが、まとまった仕事をするにはどうしてもインターネットに接続されたPCが必要です。そのため、ここでのインターネット接続設定の具体的な仕事は、持参したHP2133型:ウルトラモバイルPCをWiFiに接続する事がメインになります。

筆者のPCには、インターネットに接続さえすれば、日本のテレビ番組をリアルに視聴したり、仕事上の連絡・打ち合せが可能な、ビジネス+情報収集+娯楽目的で遜色ないモバイル環境を実現するソフトウェアがあらかじめインストールされています。

PCをインターネットに接続する原理は、インターネットと接続しているスマートフォン上でWiFi:無線LANルーター(親機)の機能を動かす事で、WiFi経由でスマートフォンのインターネット接続をPCと共有させる仕組みです。スマートフォンのインターネット接続を他の機器とWiFi等で共有させる事を”テザリング”( デ ザリングではありません)と呼びます。

テザリング機能は、Android 2.2以降のスマートフォンに標準装備されているので、簡単な設定で働かせる事ができます。

但し、日本で販売されている主要キャリアDoCoMoやSoftbankのスマートフォンは、キャリア主導で改悪(機能制限)が加えられていて、テザリング機能が殺されていたり、台湾等他のキャリアのSIMを受け付けない制限(SIMロック)がかけられているので、本来なら世界中で高度なコミュニケーションを実現できるスマートフォンの利便性を、捨てている現状は残念です(写真はau端末に台湾キャリアのSIMを入れた時の拒否画面 ←高いお金を出して買ったんだから拒否しないでくださいよ!)。

Simlockau

日本の携帯電話の歴史を振り返れば、永い間キャリアが一方的に携帯電話端末メーカーを意のままに操ってきた結果、日本には世界市場に参入できる端末を作れるメーカーが消滅してしまった経緯があり、嘆かわしい限りです。

反対に台湾の携帯電話端末メーカーHTC社は、制限がなく自由度が高い魅力的な携帯電話を積極的に世界に売り込み、今や世界の主要スマートフォン・メーカーに成長し、一流と呼ばれる製品を世界に送り出しています。日本にはこんなメーカーはありませんよね。

さてインターネット環境の構築作業です。

●スマートフォン側でテザリング(WiFi親機の機能)を設定します。一度行った設定は、スマートフォンに記憶されるので2回目以降は必要ありません。

写真は、中国Huawei社製スマートフォンIDEOSのテザリング設定画面ですが、他のAndroidスマートフォンでも(多少画面が異なる以外)設定の基本は同じです。

設定項目はWiFi識別名(SSID:アクセスポイント名)と暗号化方式および暗号キーです。

  • テザリング設定項目
  •  ネットワークSSID  WiFi識別名(アクセスポイント名)
  •              既に識別名が指定されていればそのままでOK
  •  暗号化方式     セキュリティー(暗号化)の有無と暗号化方式
  •  暗号キー       暗号化する場合の暗号

Tether

WiFi識別名(SSID)には、利用者(この場合自分)が判別できる任意のアルファベットと数字の組み合わせを指定します(スマートフォン購入時にあらかじめ指定されている場合は、そのままでも変更してもOKです)。写真ではAndroidAPdragonを指定しています。

セキュリティはWPA2PSKを、パスワードは任意の英数字(例:thisisangou)を入力します。

Tether2

ここで”保存”をタップし、次の画面で左上写真のようにポータブルWiFiアクセス表示の右のチェックが点灯し、「ポータブルアクセスポイントxxxxが有効です」が表示されれば、スマートフォンでテザリング機能が正常に動いている事が確認できます。

●PCのWiFi接続

スマートフォン上でテザリングが機能している状態で、PC側で無線LANを検索すると、上記で設定したSSIDを持つWiFiアクセスポイントが表示されるので、マウスでクリックし、接続を開始させます(写真)。

  • テザリングによるインターネット接続は、WiFi接続機能を搭載していればゲーム機や他のスマートフォンなど種類を問わず何れも可能です。
  • パソコン以外の機器のWiFi接続設定は、画面などが異なる以外、原理や設定項目など基本は同じです。

Wifilist1

PCに”接続しています”に続き、ネットワークキー(暗号キー)入力画面が表示されるので、スマートフォン側に設定した暗号キーを入力します。

Wificonnecting

暗号キーが正しければ1分程でPCに「接続」が表示され、WiFi経由のインターネット接続が完了します。

Wifilist5

PCでInternet Explorerを起動して、ホームページが正常に表示されればインターネット接続は成功です。

写真はテザリングによるインターネット接続で、日本のテレビ番組を視聴している様子です。(撮影は夜だったのでビールが置いてありますが・・・)缶ビールの後ろに今回のWiFiの親機として動作中のスマートフォンGalaxy Sが半分見えています。

Pcintether

テレビの遠隔視聴は、ソニーの”Location Free TV"(略してロケフリ)で行えます。ロケフリは、設置されている地域(筆者は神奈川県)のアナログテレビ信号を受信し、画像信号をインターネット経由で遠隔地のPCに送る遠隔テレビ視聴装置です。この話題は本ブログ記事の続編で採り上げます。

なお、テザリングはスマートフォンのバッテリーを消耗させるので、長時間使う場合はスマートフォンをUSBで充電しながら行う必要があります。

今回の記事も大分長くなりました。また記事を改めようと思います。

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