タイ王国モバイル事情 LTE時代突入も業界は混乱必至 TrueLTEを実体験

■ LTE時代に突入したタイ モバイル業界

2014年5月、Truemoveはポストペイ・ユーザ限定だったLTEサービスを一般ユーザに解放しました。また同月DTACが全ユーザを対象にLTEサービスを開始しました。これでタイは一般ユーザがLTEを利用できるLTE時代に突入しました。

各キャリアのLTE対応エリアは、先行するTruemoveがバンコク中心部と14地方都市に広がる一方、スタート一年遅れのDTACはバンコク中心部のみです。しかし2社のLTEで競争環境が整った事で、エリア拡大や速度向上など利便性が加速すると期待されます。  

Thai4gcarrier_2

タイは折しも軍事政権下の異常事態、あらゆる分野に影響が出る中、モバイル業界も例外でなく、いくつか波乱要因が頭をもたげています。
        Thaiconfusion

またも混乱の予感 タイモバイル業界

タイのモバイル業界の歩んだ道は苦難の連続でした。それを乗り越えやっとLTE時代に突入した今、更なる苦難が襲い掛かろうとしています。特にDTACの今後は軍事政権と監督当局から集中砲火を浴びそうな雲行きです。

ここでは、軍事政権下のタイ モバイル業界の現状と未来、LTEの状況について、現地訪問や電子版新聞報道などで得た情報を基に整理してみます。

目次 (当記事内リンク)
LTE時代に突入したタイモバイル業界
 軍事政権のモバイルへの影響
 LTEのインパクト、今はまだナシ
 LTE時代に突入でタイモバイルはどう変わった?
  モバイル注意国でのモバイル:注意すべき事
  3G 2100MHzだけでモバイルは可能か? 2014年8月版
 タイ モバイル業界に波乱の予感
  キャリアの窮状をチェック
 これからどうなるモバイル業界
Truemove4G LTEを実体験
 Truemove4G LTE利用は4Gパッケージ契約が必要
4Gパッケージ契約付きSIM”ซิมทรูมูฟ เอช แบบเติมเงิน”を使う
 Truemove 4GLTE対応の4G iNet パッケージ 契約申請番号
資料編

モバイル業界はこれから来るであろう波乱をしっかり乗り越え、今まで以上に発展してほしいと願います。

軍事政権のモバイルへの影響は?

気になる軍事政権のモバイルへの影響ですが、クーデター後にSNS通信が一時遮断された以外、2014年7月~8月時点では外見上平時と変わりなく、平穏に見えます。

しかし外見と裏腹に、通信傍受や言論統制など利用者の締め付けや、特定のキャリア(DTAC)への規制強化の動きが報道されるなど、社会の内部で大きく深刻な影響が出ているようです。

  •   ケーブルTV放送は国営・民営を問わずクーデター以降全面的に禁止
      されましたが、その後軍事政権の検閲の下で放送は許可されている
      ようです(2014年9月時点)。
      
  •   FacebookなどSNSは通常通り利用できますが、軍事政権により傍受
      されているため、政治的なな会話は行える雰囲気ではないようです。

  • 街はいつも通り平穏に見えるが・・・
    バンコクやチェンマイの街も平常通り、外国人の我々に軍事政権の存在を示唆するものは見当たりませんでした(写真下)。

      Bicc20147   デモ隊少女が亡くなったBIC-C前は一見平穏(2014年7月26日撮影)  

タイでは夜間外出禁止令は解除されたものの、戒厳令は出されたままで、集会や軍政批判は禁止されています(2014年9月時点)。

本来モバイルやインターネットは情報や意見を伝達する道具の筈ですが、軍事政権はここに通信傍受の罠を仕掛け、反対勢力を見つけ出す道具として利用しています。このため一般市民は通信傍受の存在を意識せざるを得ず、モバイル本来の情報や意見を伝達する機能は半ば失われてしましました。

当分の間、タイ モバイルの将来は、”思想・言論の自由”などモバイルと全く異なる次元の政治情勢に委ねられる可能性があります。

LTEのインパクト、今はまだナシ

今回バンコクやチェンマイの繁華街で、現地の人々のモバイル端末使用状況を観察しました。相変わらず若者中心にスマートフォンやタブレット人気が高く、感覚的に4~5人に1人の割でLTEに対応できるレベルのハイエンド端末を所有している様子が見られました。

これらハイエンド端末所有者がLTEを利用しているか外見で判断できないので、携帯ショップやSIM販売店でのLTE関連商品の販売状況を覗いて見ました。

Truemove直営店では4G LTEを前面に出して宣伝していましたが、DTAC直営店や一般の携帯ショップや量販店ではLTEの宣伝やアピールはなく、LTEのユーザへの認知度やインパクトはまだまだの印象でした。   

Truedtac              Truemove直営店は4G LTEを前面アピール
              一方空港のDTAC直営店はLTE宣伝はない

Mobileshopbig             一般携帯ショップや量販店にLTEの宣伝はない

店舗を覗いた様子から、一般ユーザの興味はLTEにはなく、依然としてスマートフォンなど端末に集中している様子でした。

しかし、”新型スマートフォン発売開始”のような派手さがないLTEに注目が集まらないのは当然で、LTEの将来が暗い事にならない予想です。

LTEは一般ユーザの興味が集まらないと言って放置して良いモノではなく、タイのモバイル発展の重要なステップとして、キャリア主導で興味や需要を喚起しながらLTEを浸透させて行く努力が必要だと思います。

LTE時代突入でタイ モバイルはどう変わった?

 モバイル困難国の判定はどうなった
 個人的評価ですが、かつてタイはモバイル困難国でした。モバイル困難国と
 判定した理由には次の2つの問題がありました。

 今回LTE時代突入を機に、問題がどのように変化したか確認して見ました。

  • 問題1 : SIM選択困難問題

     過去の状況
     全国をカバーできる3G網がどのキャリアにも存在しなかったため、
     長距離移動や地方での運用中に圏外表示になる場合が多かった。
     圏外表示が少ない安定したモバイルを行うには、目的地をカバー
     するキャリアのSIM(場合のよって複数)を用意する必要があった。

      
     現在の状況
     主要3キャリアの3G網が実質全国カバーに達したため、多少優劣は
     あるものの、移動先を気にせずSIM(キャリア)を選択できるようになり
     問題はほぼ解消した。
        
           結果:問題 1 はほぼ解消した
            
  • 問題2 : 3G周波数問題
      
     過去の状況
     3Gサービスにマイナーな周波数が使われていたので、接続できない
     スマートフォンが多かった。

        
     現在の状況
     世界で最も広く利用される3G周波数導入が進行中で、将来すべての
     スマートフォンが3Gを利用できる見込みになった。但し導入が未完成
     の現在は、一部スマートフォン利用ができない地域が存在する状態。
       
           結果:問題 2 は問題は残るが軽減した    
 どちらの問題も解消または軽減されている事から、タイモバイル環境が改善
 した事が分かります。LTEはまだ開始直後でもあり、これらモバイル環境改善
 には寄与していませんが、これからLTE時代が進化する過程でモバイル環境
 に大きく貢献をするのではと期待しています。
   
 ここでモバイル困難国判定です。タイのモバイル環境がここまで改善した事で
 モバイル判定を、”モバイル注意国”に一段階引き上げました(2014年8月)。
 
    タイのモバイル環境は  モバイル注意国 に引き上げ
    
 なおモバイル注意国の定義は次の通りです。 
  
      モバイル注意国の定義  (これは個人的評価です)
       モバイルを行うために、事前の調査や準備が必要な国
 
 判定が引き上げられたとしてもタイはまだモバイル注意国なので、それなりの
 調査や準備をしないとモバイルが失敗する危険性があります。
 
 タイ王国モバイル事情の発展を願うモバイラーとして、更なる環境改善と判定
 アップを期待します。
  
      モバイル困難国 → モバイル注意国 → 普通の国 →
            モバイル推奨国 → モバイル天国・・・など
   

 ”モバイル注意国”でのモバイル:注意すべき事
   
  注意すべきは3G周波数の互換性
   
  特に注意すべきは3G周波数850MHzの互換性です。
 
         2014年8月現在、タイでの快適モバイルのカギは
             3G”850MHz”対応の端末です。
 
  LTE時代突入と言っても、タイのモバイルは3Gが主役です。このためタイで
  モバイルを成功させるためのカギは3Gをうまく使いこなす事です。
 
  タイの一部地域では、世界でマイナーな”850MHz”で3Gサービスが行われ
  ているので、対応できないスマートフォンが世界に数多く流通しています。
  850MHzに対応していないと、一部地域では3Gが利用できない問題が発生
  します。
 
  この問題は、各キャリアが3G 2100MHz用設備を建設する事でなくなる方向
  ですが、完全に解消するには時間が必要です。
 
  3G”2100MHz”だけでモバイルは可能か?  2014年8月版
    
  周波数割り当てを受けたキャリア各社は、設備建設に努め、多くの地域で
  3G”2100MHz”が利用できるようになりました。但し、主要キャリア3社の内、
  DTACとTruemoveに3G”850MHz”が残る地域が残ります。
 
  ここでは世界に多数流通している3G”850MHz非対応”スマートフォンで、
  どの程度のモバイルができるか(またはできないか)を考えます。
 
True4gareabkk
  
  上の図は、バンコクのTruemove対応マップです。黄色に塗られたエリアは
  3G”850MHz非対応”スマートフォンでは利用できない3G 850MHz地域です。
  
  図からバンコク周辺部の約1割のだけが3G 850MHz地域で、その他は3G
  2100MHz地域なので、3G”850MHz非対応”スマートフォンでもバンコクなら
  9割の地域でモバイルが可能な事が分かります。
    
  一方、地方都市では状況はまちまちですが、かなり厳しい都市がありそう
  です(下図)。
  
Trueareas
 
  以上から、3G 850MHzがまだ残るDTACとTruemoveを利用して地方を訪問
  する場合、3G”850MHz非対応”スマートフォンでの快適モバイルは期待薄
  です。
  
  但しこれは2014年8月の状況なので、時間と共に改善に向かうと思います。
  
   参考:Truemove 4GLTE対応エリアマップ
       http://truemoveh.truecorp.co.th/truemoveh4g/#pane04
 
  3G”2100MHz”専門キャリアの状況は
   
  タイ最大手のキャリア AIS とタイ旧電話公社 TOT の3Gは”2100MHz”だけ
  で運用されているので、3G”850MHz非対応”スマートフォンで全てのサービス
  を利用できます。
  
  但しこれら双方のキャリアには弱点があり、モバイルの道具として次のような
  問題があります。
  • AIS : 3G”2100MHz”網が未完成で通信品質が安定しない

    Aislogo         (注:AISの3G”900MHz”エリアは実質ゼロ)
        
  • TOT : バンコクおよび主要な地方都市の中心部だけで利用可能。都市
    中心部を出るとすぐ使えなくなる
       
    Totlogo
  これらを総合すると、通信品質や地方部で利用不可の問題でAISとTOTでの
  快適モバイルは望めません(2014年8月)。
 
 3G”2100MHz”だけでは厳しい、”850MHz”ほぼ必須
  
 まとめると、バンコク中心部を除き、3G”2100MHz”だけでの快適モバイルは
 困難
で、3G”850MHz”対応は必須と言う事になります(2014年8月)。
  
 今後各キャリアの3G”2100MHz”設備が拡充され、全てのスマートフォン端末
 で全国的に快適なモバイルができるようになる事を期待します。
 
    
タイモバイル業界に波乱の予感

・周波数危機真っ只中のタイモバイル業界

 クーデター以前から周波数危機だったモバイル業界

 クーデターによる政変で様々な影響を受けているタイのモバイル業界ですが、
 実は何年も前から周波数不足で危機的状況に置かれていました。

 不足しているのはタイでメインの通信規格3G用の周波数です。

 3Gについては、各キャリアは850MHzや900MHzでサービスを行っていまし
 たが、これに2012年の周波数オークションで新たに獲得した2100MHzが
 加わったため、周波数不足は一旦解消したものの、これで危機が去った
 事にはなりませんでした。

 実はオークション以前から使用していた850MHzや900MHzは免許切れが
 間近で、早ければ2015年に、遅くとも2018年にすべて利用できなくなる
 周波数でした。

 只でさえデータ通信需要増加で不足気味の周波数が、2018年までに半分
 に減る事になれば、タイのモバイル業界全体が機能不全に陥る危険性が
 あり、周波数危機はこれからが正念場と言えます。

 官民で周波数危機への対応が進んでいたが

 監督当局は周波数危機を緊急に対処すべき項目と捉え、新たな周波数を
 割り当てるための周波数オークションを2014年秋に開催する予定でした。

 また民間キャリアは、落札費用や通信網建設などの費用を調達するため
 第三者から投資を募るなど満を持し周波数獲得の準備をして来ました。

 クーデターで努力が水の泡に
  
 しかしそのタイミングでクーデターが勃発し、官民が積み上げてきた危機
 解消の努力はすべて水泡に帰してしましました。

 モバイル業界は生命線と言える周波数獲得の目途が立たなくなり、いつ
 明けるとも知れない闇夜の中でひたすら待ち続ける状況です。

 軍事政権は電波行政の180度転換を意図?
  
 国を治める軍事政権は、前のインラック政権と考え方や立場が逆と言われ
 ています。軍事政権は電波行政を重視して直轄扱いにしたので、モバイル
 業界の今までの監督当局NBTC(国家放送通信委員会)は、独自の裁量権
 を全て奪われる結果になりました。

 軍事政権は矢継ぎ早に”周波数オークション延期”や”周波数割り当て方式
 変更の検討”など電波行政を根本から変える命令を発しましたが、NTBCは
 これに関わる事もできず、業界に命令を伝えるだけしかできませんでした。

・キャリアの窮状をチェック

 タイのキャリアがどんな問題を抱えているか、窮状を確認して見ましょう。

  • 一番厳しそうなAISの惨状
      

     一番厳しい周波数危機にあるキャリアがAISです。元々AISの3Gは
     他キャリアに出遅れ、やっと開始した900MHz 3G網も都市中心部を
     かろうじてカバーできる程度で、オークションで獲得し全国展開中の
     2100MHz 3G網を補う力はありません。
      
     またこの900MHzは2015年に免許が失効し、利用できなくなります。
       
     更に2G運用中の1800MHzは免許切れ間近で、利用が打ち切られた
     2Gユーザが3G網に流入し、通信量が大幅に増大する事態が迫って
     います。
      
     900MHz免許切れで2015年に周波数半減危機
      

     AISはこのままだと、2015年以降3G運用は2100MHz上の15MHzだけ
     になり、新たに周波数を確保しない限り立ち行かなくなります。
      
     ましてや出遅れているLTE参入の目途は立ちません。競合キャリアと
     同様に2100MHz上の5MHz(15MHz帯域の3分の一)をLTEに割り振る
     など強硬手段に出れば、本命の3G展開に大きな支障が出るでしょう。
      
     AISにとって周波数確保は、今後の生き残りを左右する重要事項で、
     2014年秋に開催予定だった1800MHz周波数オークションを頼みの綱
     としていただけに、クーデターの痛手は計り知れません。
      
     反タクシン派からのボイコットも痛手
       
     AISはかつてタクシン元首相が所有する企業だったので、反タクシン派
     (軍事政権に近い派閥)から敵と見做され、ボイコット対象になりました。
     ボイコットの影響がどの程度あったか不明ですが、2014年第一四半期
     売り上げは、対前年比で4.5%ダウンしました。
  • DTACもかなり危い
      

     DTACはノルウェーの国際的通信会社テレノール社の実質子会社で
     2100MHzと850MHzで3Gを、2100MHzでLTEを運用しています。
      
     親会社テレノールは、3G/LTE網増強のためDTACに10億ドルの追加
     投資を行い、現在3GとLTE網増強のための100G光ファイバー敷設など
     攻めの戦略を展開しています。
      
     しかしDTACも周波数不足で、既存850MHzの3G免許期限切れになる
     2018年以降の目途が立っていません。850MHzは政府が鉄道無線に
     転用する計画があり、免許延長は見込めません。
      
     このため同社は国営キャリアCATから2G用に借用中の1800MHzの
     一部をLTEに転用したい旨の希望を当局NBTCに打診していましたが
     最終的に認可されませんでした(2013年後半)。
      
     DTACにとっても周波数は生命線で、2014年夏から秋に開催と言われ
     ていた1800MHzの周波数オークションを頼みの綱としていましたが、
     オークションの延期で、様々な計画がとん挫してしまいました。
      
     外資比率規制違反を疑われる
      
     
    DTACのダメージはこれだけではありません。
      
     直近では軍事政権が、同社の外国資本比率が法律の上限49%超過
     を疑いNBTCが精査しています。
       
     DTACはTruemoveから外資規制違反で告発されていた経緯があり、
     軍事政権が問題を蒸し返した形です。
      
     次回周波数オークションからの排除される危機も
      

     DTACはクーデター直後に発生したFacebook接続障害について、軍
     の命令による意図的なブロックによるものと公表してしまいました。
      
     これが軍事政権の逆鱗に触れ、次回の1800MHz周波数オークション
     の参加禁止ペナルティー議論に発展しました。今は親会社テレノール
     の謝罪により火は一旦収まった形です。
      
     しかしDTACに対する軍事政権の”覚え”は確実に悪化した模様で、
     次回の1800MHz周波数オークションに絡み、”1800MHzで25MHz以上
     の帯域を使用するキャリアはオークションに参加できない”など実質
     DTAC外しの参加条件がNTBCで検討されるなど、オークションから
     DTACを排除する様々な動きが起こる事が懸念されます。

  • Truemoveの財政危機
      

     Truemoveはタイの財閥CPグループに属し、2100MHzおよび850MHzで
     3Gを、2100MHzでLTEを運用するタイで3番目の規模のキャリアです。
     同社の3GとLTE網は、タイでトップクラスです。
      
     同社850MHz 3Gは近く免許切れで使えなくなるので、早急に周波数を
     確保しないとサービスに支障が出兼ねない周波数危機の状態です。
      
     財政に問題を抱える
      
     同社が属する財閥CPグループには財政問題があり、2013年に格付け
     機関ムーディーズから債権格付けを1ランク格下げされました。理由は
     モバイルビジネスTruemoveの収益力の弱さと設備投資額の高止まり
     です。
      
     中国移動(China Mobile)との提携で資金捻出
      
     
    同社は、新規周波数落札費用や、LTE/3Gインフラ整備の資金調達の
     ため、世界一の規模を持つ中国キャリア:中国移動通信(China Mobile)
     に同社株式18%を8億8千100万米ドルで譲渡を決めるなど、財政問題
     打開を模索しています。
      
     中国移動通信とは、ネットワークや端末の協同調達、SNSなど事業化や
     4G技術の移転の各分野で、戦略的パートナーシップ契約にも合意して
     いるため、財政面以外の効果が得られる可能性があります。 
       
     1800MHz 2G網でのトラブル
      
     同社は1800MHz 2G網でトラブルを抱えています。この2G網は免許切れ
     で2014年9月以降閉鎖になるため、監督当局NBTCから利用者保護の
     指示を受けていました。
      
     具体的にはプリペイド利用者を含めた全2Gユーザーに無料で3G端末を
     配布する約束でしたが、約束が破られたとの苦情が多く寄せられました。
      
     苦情に対して、無料3G端末の配布条件( 例えばプリペイドユーザーは
     一定金額以上の追加チャージ )が満たされていなかったからと説明して
     いますが、監督当局NBTCの本格調査に発展する可能性もあります。
      
     なお2014年9月の1800MHz 2G免許切れは、オークション延期により一年
     延長となり、ひとまず問題は棚上げされました。
       
     2G網では国営キャリアとの契約トラブルも
      
     
    国営キャリアCATからBTO契約(注参照)で借り受けて運用中の1800Mhz
     2G網について、CATから通信設備の所有権移転が一切行われていない
     トラブルが提起されています。
      
     現在の政権は国営キャリア寄りとされる軍事政権なので、争いが拡大
     すればTrurmoveに不利に働く可能性があり危惧されます。
      
     このように同社には取引上のトラブルを連想させる過去があり、周波数
     割り当て方式がオークションから美人コンテスト方式(書類審査方式)に
     変更になれば(割り当て方式変更は後述)不利に働く可能性があります。
      
     何れにしてもTruemoveの周波数不足は危機的で、新たな周波数確保が
     急務です。
      
     注:BTO契約(Build Transfer Operate)
       借り手が通信設備を建設(=Build)し、貸し主に設備の所有権を移転
       (=Transfer)し、借り手が賃貸料を払い設備を運用(=Operate)する。
  • もしかすると更に深刻な国営キャリア:TOTとCAT
      

     国営キャリア、TOT(旧電話公社)とCAT(旧通信公社)は、モバイルと
     固定電話事業を行う企業です。モバイル事業は非常に小規模ですが、
     2012年末まで周波数を独占してきたため、モバイル業界に絶大な影響
     力を及ぼしながら利益も得る、モバイル利権キャリアでした。
       
    TotshopCatshop     一応店はあるので何もしていない訳ではない国営キャリア
          
     利権の実体は周波数免許
      
     2012年までタイでは国営キャリアが周波数を独占していた事で、民間
     キャリアは、国営キャリアから周波数を借りた上で、政府の許可を得る
     必要がありました。

     このため周波数貸し出しが、民間キャリアへの営業許可と等しい意味
     を持つようになり、国営キャリアのモバイル業界への強い影響力と利権
     構造が出来上がりました。
       
     民間キャリアへの周波数解禁で利権大幅目減り
      
     しかし2012年の周波数オークションを機に、周波数が民間キャリアにも
     割り当てられるようになり、利権としての価値は大幅に目減りしました。
       
     国営企業が所有する周波数は、国から免許で割り当てられたモノです。
     現在、民間キャリアに貸し出し中の周波数は、2018年で全て免許切れ
     になるため、利権も収入も失う、正に存亡の危機の予想です。
      
    TOTは2014年度100億バーツ(330億円)営業損失見込み
       
     実際TOTは2014年第一四半期で17億バーツの営業損失を出しました。
     これは年間100億バーツ(330億円)の営業損失に当たります。
      
     損失の原因は、民間キャリアから得られる周波数賃貸料の国へ全額
     納付が2013年以降に義務付けられた事と、BTO契約(注参照)で民間
     キャリアから所有権移転された通信設備に多額の保守費用が発生して
     いるためです。
      
     注:BTO契約(Build Transfer Operate)
       借り手が通信設備を建設(=Build)し、貸し主に設備の所有権を移転
       (=Transfer)し、借り手が賃貸料を払い設備を運用(=Operate)する。

      
     次の周波数利権確保に走る国営企業
      
     CATは危機打開のため、今まで放置して来たモバイルブランド”My 3G”
     を復活させ、W-CDMA方式の3Gサービスを開始しました(以前My 3Gは
     CDMA方式でした)。CATにはキャリア運営能力がないためか、My 3Gの
     運営はTruemoveに委託されます。
      Catmy3g
     My 3Gサービス復活の狙いは、次回1800MHz周波数オークションへの
     参加資格を得るためと見られています。
      
     国営企業を特別扱いしなかった旧政権
      
     ちなみに次回の周波数オークションは、CATとTOTが所有していた
     1800MHzと900MHzの内、免許切れになる部分を再配分する形で進め
     られる予定でした。
      
     これは国営キャリアの既得権を否定し、国営・民間を問わず透明性が
     ある公平な競争で周波数を割り当てようとする旧政権の姿勢でした。
         
     軍事政権は国営企業に追い風か?
      
     ここで世の中は軍事政権に変わり、国営企業に有利な兆候が出てきま
     した。軍事政権は周波数割り当て方式を再検討するように関係当局に
     指示しました。
       
     クーデター以降の情報から、軍事政権はオークション方式による周波数
     割り当てを問題視しているようで、”美人コンテスト”(書類審査)方式など
     これまでと異なる方式を採用したい意図が見え隠れしていました。
       
     美人コンテスト方式には透明性がなく、公正さが担保されない上、国が
     オークション落札金など収入を得られないため、利権を生みやすく、国の
     利益に反する方式だと一般的に言われています(ちなみに日本は美人
     コンテスト方式です)。

     国営キャリア2社の延命を望む軍事政権
      
     軍事政権はTOTとCATの合併を検討中との報道があり、国営キャリア
     存続を意図するものと受け留められています。
        
     また軍事政権が設置した情報通信技術部門トップ(大臣)の就任挨拶
     では、”TOTとCATの生き残り”を”為すべき課題”のトップに挙げ、国営
     キャリア擁護の姿勢を鮮明にしました。
      
     これでも国営キャリアは安泰と言えない
       
     これで国営キャリアは安泰かと言うと、そうでない要因も多く存在します。
      
     例えば民意を反映していない軍事政権がいつまで存続するかの問題や
     モバイル事業の実体がほとんどゼロで、多額の赤字を出している現状
     は、国営キャリアを否定する要因です。
      
     国営キャリアが生き残るカギは周波数
      
     何れ軍事政権が去り、タイ王国に民意で選ばれる新政権が誕生すれば
     国営キャリアは国民の審判を受ける事になり、事業実体(存在意義)の
     欠如や赤字体質は必ず糾弾されるでしょう。 
      
     審判の日に備えて、国営企業はモバイル事業を立ち上げて事業実体を
     確立し、利益体質を実現しなくてはなりません。
      
     このために欠かすことができないのが”周波数”です。”周波数”を確保
     できなければ、国営キャリアは消滅する事になりそうです。
      
     国営キャリアは今周波数危機の真っ只中です。 
   
●これからどうなるモバイル業界
 
 
 国営企キャリア寄りの軍事政権に危機感
  
 軍事政権は国営キャリア保護の姿勢を示していますが、民間キャリアに対する
 姿勢は現時点で不明です。
 
 一方、タイで実際のモバイル実務を運営しているのは民間キャリアだけなので、
 民間キャリア振興を阻害する施策は、直ちにモバイル業界阻害に繋がります。
   
 軍事政権の民間キャリアに対する姿勢が、中立または旧政権と同じだとしても、
 国営キャリアが返り咲いて来るだけで、モバイル業界に利権や不正競争の構造
 が蘇り、民間キャリアは十分過ぎる痛手を負う事になるでしょう。
 
 モバイル業界の発展を望むなら、軍事政権は民間キャリアに対して中立を遥か
 に超えた、積極的な振興策を打ち出す必要があります。
 
 しかし軍事政権はここまでするでしょうか?多分しないと思うので、しばらくの間  
 民間キャリアにとって我慢の時代になりそうです。
 
 国営キャリアの扱いが第一の関門
  
 
軍事政権の後に続く政権については更に未知数ですが、もしその時代にも今と
 同じ形で国営キャリアが存続していたら大きな問題です。
 
 社会貢献もなくモバイル業界のお荷物だけの存在なら、国営キャリアは早急に
 解体すべきです。
 
   国営キャリアが存続を望むなら、利権などを求めず、社会に貢献
   できる道を探し出し、自身の手で存在意義を作り上げる努力が
   必要だと思います。 
 
 国営キャリアが去り、お荷物がなくなれば、モバイル業界の発展が加速する
 期待がありますが、何れの場合も電波行政に負う所が多く、政治の行方に
 目が離せない状況が続きそうです。
  
 第二の関門は言論の自由
 
 現在のタイは戒厳令下、思想・言論は制限されていて、政権に反する言論は
 処罰されます。
  
 一般市民が最も注意すべきは、インターネットやSNSの利用です。言論を取り
 締まる側にとってインターネット、特にSNSは、傍受が容易で、国民の会話を
 効率よく的確に監視できるため、利用者は常に注意を払わないと摘発される
 危険があります。
  
 実際に不用意な発言で逮捕者が出ているとの報道もあり、インターネットや、
 SNSの利用を手控える動きも出ているとの情報があります。
  
 こんな状態ではモバイル需要は縮小し、業界の発展にブレーキがかかります。
  
 民主的で自由で公正な政権が少しでも早く誕生する事を願います。 

Truemove4G LTEを実体験

プリペイドSIM利用が解禁された Truemove4G LTE を、バンコクとチェンマイで実体験してみました。

●Truemove4G LTE利用は4Gパッケージ契約が必要

Truemove4G LTEの利用は、4Gパッケージ契約が必要です。4Gパッケージ契約があれば、基本的にすべてのTruemove SIMでLTEを利用できます。

LTEが利用できるかどうかは、SIMの問題ではなく、4Gパッケージ契約が有るか無いかの問題なので、4Gパッケージ契約さえあれば、3G用SIMでもLTEを利用できます。

逆に、LTE用SIMでも、容量超過、期限切れ、3Gパッケージへの移行などで4Gパッケージ契約が失効すれば、LTEは利用できなくなります。

  • LTEを利用可能にする4Gパッケージ契約とは
       
    3G用SIMも4Gパッケージ契約でLTE可能に
    スワンナプーム国際空港 Truemove 直営店にある”3G TOURIST INTER SIM”は、3G用として販売されているので、そのままではLTEを利用できません。

     
    しかしこれは、SIMに4Gパッケージ契約がないためで、SIMに問題がある訳ではありません。
       
    その意味で、3G用SIM は3Gパッケージ契約付きSIM、LTE用SIM はLTEパッケージ契約付きSIMが正確な表現です。
         
    4Gパッケージ契約は料金さえ払えば、基本的にすべてのTruemove SIMに適用できるので、3G用”3G TOURIST INTER SIM”でも、4Gパッケージ契約の手続でLTEが利用できるようになります。

       
    Truepackage1
  • 4Gパッケージ契約方法
    1ヶ月間500MBのLTE通信ができる”4G iNet 299パッケージ”(299バーツ)の契約は、次の手順で行います。

     1. SIMに 299バーツ + VAT( 7% ) = 320バーツ をチャージ
     2. スマートフォンの電話アプリで”4G iNet 299パッケージ”契約申請番号
        *900*1940# に電話発信
        (4Gパッケージの種類や契約申請番号はココをご参照下さい)。
     3. SMSでパッケージ契約完了通知が来れば契約完了
       

    またTruemoveのショップや自動契約機からもパッケージ契約が行えます。

4Gパッケージ契約付きSIM

最初から4Gパッケージ契約が付加されている(4G LTE対応)SIMが販売されています(写真下:2014年8月時点で3種類)。   
        True4gsim2

           Truemove 4Gパッケージ契約付きの各種SIM

これらのSIMでは、開通させれば直ぐにLTEが利用できます。

■4Gパッケージ契約付きSIM ”ซิมทรูมูฟ เอช แบบเติมเงิน”を使う

ここでは音声通話、LTEデータ通信(500MB 一ヶ月間)が利用できるTruemove H 4G 3GプリペイドSIM(299バーツ)を使用してみます。    

  • SIM名称 : ซิมทรูมูฟ เอช แบบเติมเงิน (タイ語の名前しかありません)
       (翻訳=Truemove H 4G | 3GプリペイドSIM)299バーツ

  • SIMの名前がタイ語だけの4G LTE対応プリペイドSIMです。
    タイ語”ซิมทรูมูฟ เอช”の意味は”Truemove H”、”แบบเติมเงิน”は”プリペイド”です。SIMパッケージの表示は全部タイ語ですが、外国人も購入可能です(中に英語とタイ語の説明書が付属しています)。
     

True4gsim1                     SIM名称(翻訳)は”Truemove H 4G|3Gプリペイド”です

  • サービス・機能
    1ヶ月間500MBまでのデータ通信。電話、SMS、MMS
      
     注:利用期限終了時やデータ量超過時には、パッケージ契約の更新や
       別パッケージへの乗り換えが可能です。

  • 対応エリア
    バンコク中心部(BTS・地下鉄・主要道路沿線)、地方都市(以下)

     ノンタブリ、サムットプラカーン、パトゥムターニー、アユタヤ、チョンブリ、
     ナコンラチャシマ、コンケン、ウボンラチャタニ、ウドンタニ、チェンマイ、
     ピサヌローク、ナコンシータマラート、スラタニ、プーケット、クラビ
                                    (何れも中心部)

  • LTE利用可能なスマートフォン
    Truemoveの4G LTEは、世界的にメジャーなLTE周波数2100MHzを使用
    しているので、多くのLTE対応スマートフォンで利用可能です。

  •  スマートフォンの注意点 : 3G 850MHz対応機能は必須
     LTE対応エリアから外れると、接続が3G網(2100MHzか850MHz)または
     2G網(1800MHz)に切り替わります。
        
     この場合、スマートフォンなど端末が、これら3G/2G網に対応できないと
     全ての接続ができなくなり、通信不能に陥ります。

     具体的には、下図の赤または4Gエリアから黄色エリアへの移動時にこの
     問題が起こる可能性があります。
        True4gareabkk         バンコクのエリア対応 赤:3G 2100MHz 黄:3G 850MHz
      
     特に3G 850MHzは、非対応スマートフォンや端末が多く出回っている
     ので、通信ができない問題の頻度はかなり高くなる予想です。

  •  例えば、初期の GalaxyやXperia端末、ドコモのSIMロック解除端末
     3G 850MHzに対応できないので注意が必要です。

  • 購入場所・価格・入手性
    LTE対応エリア内にあるTruemove直営店(空港直営店やLTE非対応エリアは除く)またはMBK(マーブンクロンセンター)のSIM専門店で購入できます。
      
    価格は299バーツです(店により付加価値税7%を課金される可能性があります)。
       
    一般携帯ショップやコンビニでの販売はなく、入手性は良くありません(2014年8月)。

  • SIMの形状
    標準・マイクロSIM兼用 と ナノSIM専用 の2種類があります。サイズ表示は、ケース裏側の目立たない位置にあるので注意が必要です。
      True4gsimshape

  • 開通方法
    SIMをスマートフォンなど端末に挿入して電源を入れると開通します。

  • データ通信設定方法
    SIM開通と共にデータ通信が自動設定されます。自動設定されない場合、次の文字列を設定します。

        APN     :  internet
        ユーザ名  : true
        パスワード : true
      
      注:他のTruemove SIMと同じ文字列です

  • 設定が終わりスマートフォンがデータ網に接続すると、LTEで接続中を示す LTE、4G などが表示されます。LTEエリア外では、3G、H、E、などが表示されます。
      
    接続表示が期待通りでない場合(LTEエリア内なのに LTE や 4G が現れない)は、スマートフォンの電源を一旦切り、再度電源を入れます。

  • LTEの評価
    通信速度は期待ほどでありませんでしたが、LTEの特性でもあるレスポンスの早さは十分で、使用感は非常に良好でした(写真下)。
      Trueltespeed
              通信速度は同一セルの混雑度に左右されるので、
              スピードテスト結果は参考程度に留めて下さい

  • Truemove4G LTE利用の留意点

  • 留意点1.LTE非対応端末で通信が全くできない地域出現のケース
    Truemove4G LTEは、仕様により、LTE対応エリア内の3G/2Gは利用できないとされています。

     ในกรณีที่ไม่อยู่ในพื้นที่ให้บริการ 4G ผู้ใช้จะได้รับสิทธิใช้ 3G|EDGE|GPRS
     (日本語:4Gサービスエリアでは3G/EDGE/GPRS利用の権利はありません。)
      
    例えばバンコク中心部などLTE/3G/2G対応エリアが互いに重なる地域では、LTE対応SIMで利用できるのはLTEだけで、電波が飛んでいても3G/2Gは利用できない事になります。
      
    これはLTE”2100MHz”非対応スマートフォンには致命的で、LTE化が進むバンコク中心部で全く通信ができなくなる可能性があります(地図の4Gエリアで問題発生の可能性)。つまり、LTE 2100MHzに端末が対応できない事でLTEが使用不可になる一方、SIMの仕様により3G/2Gの利用する権利がない事で使用不可になります。
      True4gareabkk  LTE 2100MHz非対応端末で本SIM利用は4Gエリアで通信が不能になる
      
    LTE”2100MHz”に対応しない端末での本SIMの使用は、トラブルになるので避ける事をお勧めします。

  • 留意点2.大量データ通信が発生するケース
    通信回線の品質(速度)に合わせて転送画像のクオリティーが変わる、SkypeなどのTV電話アプリをLTE回線で利用すると、LTEの通信速度に合わせてクオリティーが高くデータ転送量が多い通信が行われます。
      
    この場合、Truemove4G LTEパッケージの上限データ量を短時間で使い切ってしまう可能性があります。
      
    TV電話やストリーミング系で転送クオリティー自動調節機能があるアプリの利用には注意が必要です。
      
       LINEのビデオ通話は、転送画像のクオリティーが固定されて
       いるので、この問題は発生しない模様です(2014年8月時点)。

      
    これらアプリにクオリティーを手動で設定できるアプリでは、データ転送レートが一定以上に上がらないようにあらかじめ設定しておくことをお勧めします。

Truemove4G LTE対応の4G iNetパッケージ 契約申請番号

Truemove4G LTEでデータ通信が利用できる4G iNetパッケージの種類と契約申請番号です(2014年8月)。

何れのパッケージも利用期間30日間です。データ量上限に到達すると、データ通信ができなくなります。この場合、チャージがある限り、音声通話(従量制)は利用できます。また、パッケージ契約を再度行う事てデータ通信を再開できます。

  • パッケージ申請は、SIMに必要な金額がチャージされた状態で、”期間30日”欄の契約申請番号に電話を発信します。

Truepackage2            クリックで拡大します (日本語は筆者翻訳)

なお、パッケージはTruemove社のプロモーションなので、随時変更の可能性があります。利用前に最新情報をご確認下さい(以下)。
 http://truemoveh.truecorp.co.th/4g/sim-truemoveh/prepaid/entry/3340?ln=en

Truemoveのサービス番号

Truemoveの各種機能を利用するための番号です。利用は端末の電話アプリでサービス番号に電話を発信します。

  • 言語変更(英語←→タイ語) 9304
  • SIMのチャージ残高確認   #123# または 9302
  • データ残量確認        *900#
  • 自分の電話番号確認     9303
  • WiFiパスワード取得      *871*4# (naoさまからのコメント情報)

■ 資料編 ■

各種リンク

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ベトナムモバイル事情 飛び立て! 計画経済の籠の鳥モバイルSIM業界

ベトナム社会主義共和国のモバイル事情に触れてみます。言論の自由がない国ベトナムでのモバイルは自由主義国の我々には未知の事だらけ、報道から伺う業界事情や、現地で体感した事など交えて報告します。プリペイドSIM情報もあります。

目次
記事 / 項目リンク 最終更新日
 ベトナムモバイル業界は籠の鳥の現状 2014/5/13
 ベトナムモバイル実践編 2014/5/13
  ベトナムのプリペイドSIM概要 2014/5/16
  各キャリアのプリペイドSIMデータ
   Viettel SIM
   Vinaphone SIM
   Mobifone SIM
2014/5/16
 社会主義国のモバイル事情:ベトナム編
  1.携帯電話普及状況とOTTサービス問題
  2.OTTサービス規制状況と今後の方向性
  3.モバイル業界いびつ構造と再編成の予兆
  4.ベトナムモバイル業界の向かう先
2014/5/22
 資料編 2014/5/13

■ ベトナムモバイル業界は籠の鳥の現状 ■

社会主義国ベトナムは市場経済を導入したものの、モバイル業界は未だに計画経済の檻の中で”籠の鳥”の境遇に甘んじているようです。ベトナムのモバイル業界が大空に翼を広げて飛び立つ日が来るのでしょうか。
 

Hanoibirdshop_3

                ハノイのバードショップ(鳥は鑑賞用です)

市場原理でなく政治で動くモバイル業界
ベトナムのモバイル事情を理解するには、社会体制、政治・経済の知識が必要です。なぜならベトナムは社会主義国、モバイルはプロパガンダの重要な手段と見做され、言論統制・通信傍受などの対象とされる政治的存在だからです。結果、ベトナムのモバイル業界は市場原理よりも政治や社会体制の流れに従って動く事になります。

政治の制約を受けるモバイル業界とは?
市場経済導入後しばらくは、民間企業や外資参入でモバイル業界に新風が吹き込みましたが、政治と社会体制の壁は厚く、民間企業は鳴かず飛ばずで外資は実質撤退の憂き目となり、業界に市場経済の風が吹く事はありませんでした。

  • 問題が多いベトナムの携帯電話網
    2014年の各キャリア(携帯電話会社)のカバーエリアは、都市部の3G網展開は完了したものの、地方には2G/圏外エリアが多く残り、全体として未完成です。

      
    また都市部の3G網にしても、近年は増大する通信量に対応できなくなり、ピーク時や混雑エリアで接続不能、パケ詰まり、速度低下などの問題が度々発生するパンク寸前の様相です。
      Antenna                 市内の鉄塔は思いの他少ない  

    問題解決が困難な事情
    通信の圏外エリアや飽和問題はモバイル発展途上国なら珍しくない現象で、設備拡充や新技術導入で通信能力を向上させて行けば何れ乗り越えられる問題ですが、ベトナムではそれが困難な事情があるため”籠の鳥”に例えたモバイル業界は問題を解消できません。

    重くのしかかる政治経済体制
    モバイル業界の困難な事情とは、政治と社会体制です。市場経済が有効なら企業間競争が生まれ、キャリアは自発的に設備拡充や新技術導入など問題解決に奔走する筈です。

    しかし市場経済は導入したものの、共産党一党支配下でまともな民間キャリアが育たなかったベトナム市場は、同族意識はあっても競争意識がない国営企業の同窓会の様相で、市場活性化の頼みの綱とされる企業間競争が生まれる素地がありません。

    不幸な事に、本来一番強い決定権を持ち企業の命運すら左右する主役たるべき利用者は、国営企業独占の売り手市場では全ての権限を奪われ、一番粗末に扱われています。

Phoneshophanoi

               キャリアの存在感がまるでない携帯電話店

  • これではキャリアの自発的努力は期待薄で、党や政府の明確な指示・意向がない限り、通信能力向上やモバイル業界発展の動きは生まれません。

Hanoipostal_2                   ハノイ中央郵便局

  • 言論統制や通信傍受もモバイル問題の足枷に
    仮にベトナムの市場経済が有効に機能して市場の問題が片付いたとしても、通信能力向上やモバイル業界発展の動きを阻む要因がまだ残ります。

    それは国民の言論統制や通信傍受の動きです。国民の思想を国家に都合の良い方向に統一させる必要がある社会主義一党独裁政権は、国民に言論の自由を与えていないのと同様に、言論を伝える道具でもある通信に自由を与えていません。

    また通信はプロパガンダの道具でもあり、使い方で政権を脅かす危険を孕むため、利用制限や検閲、傍受で常に政府の監視下に置き管理しています。今後社会主義体制が変わらない限り、通信を自由に解放する見込みはないでしょう。

    結果パンク寸前のモバイル業界ですが、現共産党政権は通信能力拡大で問題を解消する方向でなく、利用制限やサービス縮小と言う市場経済と真逆の方向で抑え込もうとしています。Birdbage_2
  • モバイル業界の発展を望まない?ベトナム政府
    2013年にベトナム政府はLTEなど先進技術導入を2018年まで凍結と宣言しました(2014年5月に凍結期間は2015年までに短縮)。また通信飽和問題はYoutube、TwitterやFacebookなどいわゆるOTTサービスが原因で起きていると名指しした上でサービスの利用制限や遮断を検討している事を公表しました。

    2012年頃のベトナムのモバイル業界は、近隣のタイを周回遅れで追う展開でしたが、2013年頃からはLTE導入5年凍結など戦意喪失の様相で、2014年現在ではタイにリードを3周以上許す戦線離脱に近い様相です。
  • ベトナムはモバイル後進国に転落の危機
    籠の鳥ベトナムモバイル業界が発展するには、まず市場経済を有効に機能させる必要があります。国営キャリアすべて民営化など業界から計画経済の影を一掃する思い切った施策が求められます。

    もしこれができなければベトナムは早晩モバイル後進国に転落するでしょう。

  • 実は鳥籠に入れられているのはモバイル業界でなくベトナム国民です。いつか籠の扉が大きく開かれ、鳥達が大空に羽ばたく姿を見たいものです。

  ベトナムのモバイルの現状、問題点、将来展望については、当記事後半の
  「社会主義国のモバイル事情:ベトナム編」で触れて見ました。 

■ ベトナムモバイル実践編 ■

ベトナムでのモバイルの要となるプリペイドSIMの種類、入手方法、開通・設定作業などの情報です。

 ベトナムのプリペイドSIM概要■

 旅行者がモバイルに利用できるプリペイドSIMは3種類だけ
 旅行者がモバイルで利用するプリペイドSIMの条件は、機能、価格、
 通信・通話料金、入手性が共に優れている事です。

 現在条件に合うプリペイドSIMは、次の3キャリアが販売しています。
 でも・・・・これらは全部国営キャリアなんです。

    Viettel
    Vinaphone
    Mobifone

 ”国営”の文字から連想する、性能が悪い、時代遅れ、利用者無視
 などのイメージの通り、これらキャリアが提供する通信サービスには
 速度や安定性、対応エリアが狭いなど問題があり、モバイルはそこ
 そこできても快適さは期待できません。

 またキャリアが販売するプリペイドSIMはそれぞれ一種類だけなので
 どの目的にも一種類のSIMで対応しなくてはならず、通信はそこそこ
 できたとしても、それ以上の利便性は期待できません。

 この場合、国内電話用、旅行者用、データ通信用、 国際電話用など
 目的や対象を絞ったSIM商品展開があれば利便性がかなり向上する
 筈ですが、そうした動きは今まで一度もなく、利用者に顔を向けてい
 ないキャリアの親方(日の丸)的姿勢だけが目に付きます。

 キャリアはSIMを1種類作り、”文句言わずに使え!”と利用者に押し
 付けている構図です。結局3キャリアは全部これなので、押し付けだ
 と知りながら利用する以外道がない立場の弱い利用者がいるのも
 ベトナムモバイル業界の現状です。

 各SIMには、いくつか利用プランが用意されていて、多少好みのアレ
 ンジができるのがせめてもの救いですが、それで利便性・機能性を
 大きく向上できるまでに至らず、結局不満は残ります。

 まとめると、ベトナムでモバイルに使えるプリペイドSIMは3種類あり
 ます。どれを利用しても通信品質や対応エリアに問題がありますが
 他に選択肢がないのが現状です。

  • 頼れるキャリアは国営3社だけ
    ベトナムにはキャリア(携帯電話会社)が6社ありますが、規模の大きいViettel、Vinaphone、Mobifoneの上位3社が市場の9割を支配しています。これら3社は全て国営企業です。

  • 残り3社は民間企業ですが、全部合わせても市場の一割以下の存在で、国営企業3社に匹敵する機能や利便性を提供する能力がなく、モバイル利用の対象外です。

 結局何を選べばいいの?
 対象となる国営3キャリアは似たり寄ったりので、どれを選んでも大差
 ありませんが、Viettelだけは地方のカバーが良いと言われています。

3carriers_2

  •   Viettel     国営 : 軍公社系     規模 : 業界一位 
       接続状態  : 都市部 △、 地方部 △または○
                  他より若干優れている意味↑
       データ定額 : 料金   △、 データ量  △
     
  •   Vinaphone   国営 : 郵政公社系   規模 : 業界二位
       接続状態  : 都市部 △  地方部    △
       データ定額 : 料金   △、 データ量  △
     
  •   Mobifone    国営 : 郵政公社系   規模 : 業界三位
       接続状態  : 都市部 △  地方部   △
       データ定額 : 料金   △、 データ量  △
  •      注:△○評価は筆者の個人的主観が含まれます。
     

Vietetlarea

 他キャリアが2Gや圏外になる辺境地域でViettelだけが3Gや2Gで接続
 できるケースを何回か確認しています。しかしViettelも万能でなく、ダメ
 な地域はどのキャリアでもダメです。

  結局選び方はこんな感じに 
  移動場所や目的別にSIMの選び方をまとめると次の結果になります。
  何れも似たり寄ったりなので、3キャリアなら適当に・・・が基本です。

   ・都市部だけ利用   3キャリアのSIMならどれでも
                 (どれも時間場所で当り外れ覚悟)
   ・地方利用も考慮   Viettelが若干良い可能性
                 (地方でViettelの圏外率は低い模様)
   ・安定利用希望     Viettelとその他2社SIMを組合せ
                 (それぞれダメなりに補完し合います)

 SIMは市内至る所で入手可能
 SIMは3種類しかないので、指定されたキャリアのSIMを手渡すだけで
 説明や専門知識なしで売れる”手間なし商品”と見做されているので、
 薬屋、コンビニ、食堂、カフェ、屋台など、携帯電話と全然関係がない
 あらゆる業種の店がSIMを販売している可能性があります(写真下は
 ジュース屋台)。
  

Img_20140418_150917

 異業種のSIM販売店には注意が必要
 市内至る所でSIMが買えるのは便利そうですが、専門知識を持たない
 (例えばジュース屋台)店では、買ったSIMを渡されるだけで、後は利用
 するための作業を全部自分行う必要があるため、自信がなければ携帯
 電話店などで購入すべきです。 
  ↑ 携帯電話店でもSIMを扱っていない店は多くあります。

 またSIMの形状合わせなど、間違うと端末のSIMスロットを破損する危険
 が伴う作業は、正規の工具(SIMカッター(写真下))を備え、経験と専門
 知識を持つスタッフがいる店でSIM購入と同時に依頼すべきです。
Simcutter

 SIM購入は専門店がお勧め
 
その意味で購入は市内でなく空港販売店がお勧めです。外国人旅行者や
 (日本語など)外国語表示の携帯電話に慣れている上、英語による意思の
 疎通が可能です。

Hanoishopsettingservice             無料設定作業中のハノイ空港SIM販売店員

  国際空港にあるSIM販売店

  ●ハノイ ノイバイ空港
   到着ロビーを出て左方向に3軒のSIM販売店があります。どの店舗も
   看板の表示に関係なく、主要3キャリアのSIMをすべて取り扱っている
   ようです。

   1.Vinaphone販売店
     看板のVinaphone以外にViettel、MobifoneのSIMも販売しています。

Hanoiairportviettel
  2.Mobifone販売店
    看板のMobifone以外にViettel、VinaphoneのSIMも販売しています。 Hanoiairportmobi_3

  3.Vietnamobile販売店
    主要キャリア3社:Viettel、Vinaphone、MobifoneのSIMを販売
    しています。 Hanoiairportvietnamobile

  ●ホーチミンシティー タンソニャット空港
   空港を出てすぐ先のタクシー乗り場の前にある売店2軒がSIMを
   販売しているようです(写真下、3軒の売店の両側2店)。

   写真右の売店は郵政公社が運営のようで、Mobifoneの看板が
   見えます。

   写真左の売店は、SIM販売と旅行業務を兼業しているようです。

   これらの売店の扱い品目など未確認です。

Saigonairport_2 

■各キャリアのプリペイドSIMデータ■
  
主要3キャリアのプリペイドSIMのデータ集です。
    Viettel SIM
    Vinaphone SIM
    Mobifone SIM

 ●Viettel SIM

キャリア
SIM名称
Viettel(ベトナム軍公社系)
名称:TOMATO SIM
Viettelsimデータプラン申請はSIMカード(左)と
チャージカード(右)を同時購入して
チャージを追加する必要があります

開通期限と
利用期限が
設定されて
います 

対応
携帯電話
SIMフリーならほぼ全て対応
 3G 2100MHz  2G 900/1800MHz
価格 ・SIM 8万~10万ドン(約400~500円 店により異なる)
・チャージカード チャージ金額と同額
  例:10万ドンチャージできるカードは10万ドン
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話
購入書類 不要(直営店ではパスポートが必要な可能性)
SIM形状 標準サイズのみ
 マイクロ/ナノ サイズはSIMカッターなどでカット必要
データ
プラン
次のプランが用意されています。Viettelplan_3                          日本語:Google翻訳
     速度制限なしの通信速度:8Mbps/2MBps
     *学生料金は5万ドン
解説:外国人が利用できるデータ定額はMiMax、Dmax、Dmax200
    で、全てデータ量無制限です。但し、速度制限が掛かるまで
    のデータ量が異なります。
注意:データ定額不要でもテータ通信はMiMin申請が必要。

SIM開通
接続設定
作業

●SIM開通
  端末にSIMを挿入して電源投入するだけで開通
●データ接続設定
  自動設定対応機はSIMが自動で設定
   手動設定  APN     v-internet  
           ユーザ名    空白
           パスワード   空白
●チャージ
  a.チャージカード裏面スクラッチでチャージ番号確認
  b.電話アプリで次の番号に発信してチャージ実行
     *100*チャージ番号#
  c.チャージ確認のSMS到着
    
     チャージ結果は電話アプリで *101# に発信しても
     確認可能
●データープラン申請・確認
  a.SMSで191宛に プラン名 を送信
     例 : MiMaxプラン申請の場合
        SMSで191宛に MiMax 送信
     注:プラン名はデータプラン参照
     注:データ通信は最低限MiMin申請が必要
  b.確認SMS到着を待つ ←数分掛かる可能性
     注:SMSはベトナム語で英語化できません
  c.確認SMS到着したら SMSで 191 宛に CO を送信
    注:COは大文字 シーオー です
 
  d.ブラウザなどでデータ通信確認
    通信できれば作業終了です
    ダメなら端末再起動後、データ通信再確認
  e.それもダメならSMSで 161 宛に ON を送信
   
設定
コマンド
・チャージ確認 電話アプリで *101# に発信
・使用料確認  電話アプリで *102# に発信
・追加チャージ 電話アプリで *100*チャージ番号# に発信
・データ通信 有効(ON)または無効(OFF)
  SMSで191宛に ON または OFF を送信
・データプラン申請
  SMSで191宛に プラン名 を送信
  その後確認メッセージが来るので
  SMSで191宛に CO (シーオー)を送信して承認
・データプラン解除
  SMSで191宛に HUY を送信
国際電話
発信方法
国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
  例:日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     +81-3-1234-5678
注:178や1788発信IP国際電話サービスがありますが
  日本は対象外です。
 http://vietteltelecom.vn/di-dong/goi-quoc-te/gia-cuoc-45.html
自端末の
電話番号
SIM台紙のシールに印刷
 注:SIMの台紙は必ず保管しましょう。
注意点 ・キャリアからのSMSはベトナム語で英語化できません。
・SIM本体には開通期限、チャージカードには利用期限が
 あります

    Viettel SIM
    Vinaphone SIM
    Mobifone SIM

 ●Vinaphone SIM

キャリア Vinaphone(ベトナム郵政公社系)
Vinasimデータプラン申請はSIMカード(左)と
チャージカード(右)を同時購入して
チャージを追加する必要があります

対応
携帯電話
SIMフリーならほぼ全て対応
 3G 2100MHz  2G 900/1800MHz
価格 ・SIM 10万ドン目安 (約500円 店により差がある)
・チャージカード チャージ金額と同額
  例:10万ドンチャージできるカードは10万ドン
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話
購入書類 不要(直営店ではパスポートが必要な可能性)
SIM形状 標準サイズのみ
 マイクロ/ナノ サイズはSIMカッターなどでカット必要
データ
プラン
以下のプランが用意されています(表はクリックして拡大)。Vinaphoneplan     **MAXSはベトナム人学生専用で外国人は対象外。
解説:外国人が利用できるデータ定額はMax、Max100、Max200
    で、全てデータ量無制限です。但し、速度制限(32kbps)が
    掛かるまでのデータ量が異なります。     

SIM開通
接続設定
作業

●SIM開通
  電話アプリで 900 に発信後、表示されるメニューで
  1を選択
●データ接続設定
  自動設定対応機はSIMが自動で設定
   手動設定 APN     m3-world  
           ユーザ名  mms
           パスワード mms
●チャージ
  a.チャージカード裏面スクラッチでチャージ番号確認
  b.電話アプリで次の番号に電話発信でチャージ実行
     *100*チャージ番号#
  c.電話アプリで次の番号に発信でチャージ確認
     *101#
●データープラン申請・通信確認
  a.SMSで888宛に DK プラン名 を送信
    例 : Maxプラン申請の場合
       SMSで888宛に DK Max 送信
    注:プラン名はデータプラン参照
    注:定額プラン不要の場合も M0 プラン申請しないと
      データ通信ができない場合があります
 
  b.ブラウザなどでデータ通信確認
    通信できれば作業終了です
    ダメなら端末再起動後、データ通信再確認
  
設定
コマンド
・チャージ確認 通話アプリで *101# ⇒通話ボタン
・データプランの残量確認
  SMSで888宛に DATA を送信
・追加チャージ
  通話アプリで *100*チャージ番号# に発信
・データプラン申請
  SMSで888宛に DK プラン名 を送信
・データプランキャンセル
  SMSで888宛に HUY を送信
・データ通信停止
  SMSで888宛に GPRS OFF を送信
・パッケージサポート(内容未確認です)
  SMSで888宛に TG MI (大文字のエムアイ)を送信
国際電話 通常電話(IDD CALL)
 00 国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例:日本(国番号81)の03-1234-5678 への通話
     00 81-3-1234-5678
IP通話(VoIP)
 171 00 国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
              または
 1717 00 国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例:日本(国番号81)の03-1234-5678 への通話
     171 00 81-3-1234-5678   または
     1717 00 81-3-1234-5678
日本への通話料(固定・携帯電話宛)
 IDD  :~6秒500VND、以降1秒60VND (1分3740VND 約18円) 
 IP電話:~6秒360VND、以降1秒60VND (1分3600VND 約18円)
  詳細は以下のVinaphoneサイトをご参照下さい
 http://vinaphone.com.vn/services/idd-direct#huongdan-tab
注:料金がほぼ同じなので音質が良い通常電話がお得です。
自端末の
電話番号
SIM台紙のシールに印刷
 注:SIMの台紙は必ず保管しましょう。
注意点 ・SIM本体の初期チャージ内容が違う新・旧SIMが存在します。
 何れもSIM本体だけではチャージ不足なので、データプラン
 新生は追加チャージが必要でます。
・2014年4月の首相発言で、同郵政公社系Mobifoneが民営化
 の見通しとなりました。Vinaphoneは郵政公社傘下に留まり
 ますが、事業内容見直しなどでSIMの環境に変化がある
 可能性があります。

    Viettel SIM
    Vinaphone SIM
    Mobifone SIM

●Mobifone SIM

キャリア Mobifone(ベトナム郵政公社系) 
Mobisim
データプラン申請はSIMカード(左)と
チャージカード(右)を同時購入して
チャージを追加する必要があります

SIMカット痕は
筆者が付けた
モノです

対応
携帯電話
SIMフリーならほぼ全て対応
 3G 2100MHz  2G 900/1800MHz
価格 ・SIM 10万ドン目安 (約500円 店により差がある)
・チャージカード チャージ金額と同額
  例:10万ドンチャージできるカードは10万ドン
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話
購入書類 不要(直営店ではパスポートが必要な可能性)
SIM形状 標準サイズのみ
 マイクロ/ナノ サイズはSIMカッターなどでカット必要
データ
プラン
以下のプランが用意されています(表はクリックして拡大)。Mobiplan      *MIUは一般と学生専用(外国人不可)があります
解説:外国人が利用できるデータ定額はD1(1日)、MIU(30日)、
    BMU(30日)で、全てデータ量無制限です。但しプランの
    利用期間と速度制限までのデータ量が異なります。       

SIM開通
接続設定
作業

●SIM開通
  スマートフォンにSIMを挿入して電源投入
●データ接続設定
  自動設定対応機はSIMが自動で設定
   手動設定 APN     m-wap  
          ユーザ名  mms
          パスワード mms
●チャージ
  a.チャージカード裏面スクラッチでチャージ番号確認
  b.電話アプリで以下の番号に発信してチャージ実行
     *100*チャージ番号#
  c.電話アプリで以下の番号に発信してチャージ確認
     *101#
●データープラン申請・確認
  a.SMSで999宛に DK プラン名 を送信
     例 : MIUプラン申請の場合
         SMSで999宛に DK MIU を送信
     注:プラン名はデータプラン参照
     注:プラン申請しない場合デフォルトでM0が適用
  b.確認SMS到着を待つ ←数分掛かる可能性
  c.確認SMS到着したら SMSで999宛に を送信
 
  d.ブラウザなどでデータ通信を確認
    通信できれば作業終了です
    ダメなら端末再起動後、データ通信を再確認  
設定
コマンド
・チャージ確認 通話アプリで *101# に発信
・データプランの残量確認
  SMSで999宛に KT DATA を送信
・追加チャージ
  通話アプリで *100*チャージ番号# に発信
・データプラン申請
  SMSで999宛に DK プラン名 を送信
  その後確認メッセージが来るので
  SMSで999宛に Y を送信して承認
・データプランキャンセル
  SMSで999宛に HUY を送信
  その後確認メッセージが来るので
  SMSで999宛に Y を送信して承認
国際電 通常電話(IDD CALL)
 +国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例:日本(国番号81)の03-1234-5678 への通話
     +81-3-1234-5678
IP通話(VoIP) ←通常電話とほぼ同額です。
 171 00 国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
              または
 1717 00 国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例:日本(国番号81)の03-1234-5678 への通話
     171 00 81-3-1234-5678   または
     1717 00 81-3-1234-5678
日本への通話料(固定・携帯電話宛)
 IDD  :~6秒4114VND、以降1秒66VND (1分4114VND 約20円) 
 IP電話:~6秒3960VND、以降1秒66VND (1分3960VND 約20円)
  詳細は以下のMobifoneサイトをご参照下さい
 http://www.mobifone.com.vn/portal/vn/products/danhsach.html
注:料金がほぼ同じなので音質が良い通常電話がお得です。
自端末の
電話番号
SIM台紙のシールに印刷
 注:SIMの台紙は必ず保管しましょう。
注意点 ・2014年4月の首相発言で、Mobifoneが郵政公社傘下を離れ
 民営化の見通しになりました。これが実現するとSIMの状況
 が変わる可能性があります。時期など詳細は未定です。

    Viettel SIM
    Vinaphone SIM
    Mobifone SIM

■ 社会主義国のモバイル事情:ベトナム編 ■

ベトナムのモバイル事情を理解するための情報集です。各情報の内容は全て関連しています。項目番号に従って参照する事でモバイル事情の全体を把握できるようにアレンジしています。

              【 内容 】

  1.携帯電話普及状況とOTTサービス問題
  2.OTTサービス規制状況と今後の方向性
  3.モバイル業界いびつ構造と再編成の予兆
  4.ベトナムモバイル業界の向かう先

 1.携帯電話普及状況 と OTTサービス問題

  若者は主にスマートフォン、年配者はフィーチャーフォンを操作する姿
  を良くよく目にします。印象としては日本の3分の1程度の”かなり”の
  普及率を感じます。しかし近年、携帯電話の普及による問題の発生が
  伝えられています。OTTサービス問題です。ここでは報道情報や統計
  データを基に現状と問題に触れて見ます。

  ベトナムの人口は日本の約7割
  ぺトナムの人口は約9千万人で、日本(1億3千万人)の約7割です。
  (2013年ベトナム統計局データ)。

  ベトナムの一人当たりGDPは日本の約20分の1
  ベトナムの一人当たりGDPは約1900ドルで、日本(約38500ドル)
  の約20分の1です(2013年IMFデータ)。

  ベトナムの携帯電話普及率は日本の1.4倍 ?
  ベトナムの携帯電話契約数は1億3千4百万件で、日本とほぼ同じで
  す(日本の携帯電話契約件数1億3千8百万件)。それぞれの数字を
  人口で割り、携帯電話普及率に換算すると、日本100%、ベトナムは
  日本を上回る140%になります(国際電気通信連合ITUデータから)。

Meatshopsmartphone

  異なる定義で算出されるITUデータは要注意
  しかしITUデータから「ベトナムの携帯電話普及は日本の1.4倍」と
  結論付けるのは間違いです。ITUの携帯電話契約件数はベトナムと
  日本で異なる定義で算出されているからです。それは次の通りです。

    携帯電話契約件数の算出時の定義
      ベトナム ≒ プリペイドSIMの販売枚数
      日本    ≒ 携帯電話機保有(利用)台数
  

  プリペイドSIM複数所有だと携帯電話所有台数は相当減る
  ベトナムでの携帯電話の90%は”プリペイドSIM”による利用なので、
  ITU携帯電話契約件数のデータはプリペイドSIM購入件数とほぼ同じ
  になります。

  • ベトナムでSIMを3枚購入すれば、携帯電話契約数3件と算定されます。
  • ベトナムで携帯電話1台の所有者が、3キャリアのプリペイドSIMを同時所有する例は良く聞きます。

  日本の携帯電話契約件数は、携帯電話所有台数とほぼイコールに
  なります(MVNOなどの普及で今後は分からない)。

  知りたいのは携帯電話機所有率だが、算出は不可能
  知りたいと思うのは、携帯電話を所有している人の割合である、携帯
  電話機所有率ですが、残念ながらベトナム人が所有する携帯電話機
  の台数が発表されていないので算出は不可能です。

  仮に携帯電話所有者全員が過去にSIMを2回乗り捨てて、更に半数
  の人がキャリア3社のSIMを同時所有しているとすれば、携帯電話機
  1台にSIMが4枚発行された事になります(次式)。

       1     +  2    +   0.5×2  =  4枚
    現在使用分 過去乗り捨て分 複数キャリア重複分

  前提が正しければはITUデータの値は4分の1となりベトナムの携帯
  電話機所有率140%は35%(約3人に1台)に低下します。

  実際携帯電話はその程度は普及しているようで、カフェやファスト・
  フード店、バス車内で長時間観察すると、携帯電話を操作する人は
  大体3~4人に1人でした。Huebike

  ベトナム人の購買力はかなり高い
  ベトナムでは次の3つの商品が若者に人気で”三種の神器”と言われ
  ているそうです。

      ・バイク(オートバイ)
      ・スマートフォン
      ・パソコン

Saigoncellphoneshop        ホーチミンシティーの家電量販店:目玉商品はスマートフォン

  ベトナム人は向上心あふれ意欲的で努力家の国民性で、仕事や学習
  に前向きと言われます。三種の神器の内容を見ても将来性や能力向上
  に繋がる堅実なものばかりです。
Loadedbike

  向上のためなら年収以上の高価商品もドンドン購入
  これら商品は年収の2~3年分に匹敵するバイク(HONDA製 50万円)を
  筆頭に、簡単に手が出ない高価なモノばかりですが、ベトナム人は血縁
  や一族全員で個人支える形で購入するなど向上心は半端でありません。
  街は高価なバイクであふれています。
Hanoibikes

  ベトナムのスマートフォン人気も相当なモノ
  ベトナムも例に漏れずスマートフォン人気抜群で、都市部の携帯電話
  の40%がスマートフォンとのデータがあります(2013年)。彼らにとって
  安い商品でありませんが、これも向上心の現れだと思います。
Saigoncellphoneprice            ミドルクラスでも値が張るスマートフォン
                        200万ドン=約1万円

  スマートフォンの普及がベトナムの通信業界を変える
  実はスマートフォンの普及が通信全体のあり方に影響を与えました。
  通信内容が音声通話やメールからYoutube、Twitter、Facebookなど、
  OTTサービス(Over The Top)と称するサービスのための通信に変化
  し、回線を流れるデータ量を急激に増加させた事です。

  これはベトナムの通信業界に問題を持ち込む事になりました。
  次の項目では、この問題に触れてみます。

 2.OTTサービス規制状況と今後の方向性

    まずは2014年4月筆者訪問時の状況ご報告 :
     Youtube、TwitterやFacebookのアクセスは
      問題なく行えました。

  2013年秋、報道やネットではOTTサービスの一部に接続制限が掛け
  られ、違反者が逮捕され実刑(4ヶ月)が科せられたとの情報が流れ
  ました。

  また、2014年5月の中国の南シナ海の石油掘削強行に抗議するデモ
  がベトナム各地で発生する事態となりOTTサービスを含む通信全般
  の規制や監視強化の可能性があります。

  ここではOTTサービスの規制について触れて見ます。

  なぜOTTサービスは”悪”なのか
  ベトナムのモバイル業界は通信量増加に対応するため、設備投資を
  行い通信設備やシステムの増強を行っています。Saigoncables

  一方通信量増加で利用者からの通信料収入は伸びますが、最近の
  通信量増加の勢いは急で、通信料収入の伸びで設備投資額を賄え
  なくなり、通信量が増える程対応で赤字が出る、モバイル業界の
  赤字体質が固定化してしまいました。

  通信量急増で設備投資が膨れるばかり
  ベトナム政府としてモバイル業界の赤字体質の元凶はOTTサービス
  と見做しています。ベトナム政府の見解は多分正解だと思います。

Ottservicelogo
  我々の世界でもOTTサービス台頭で通信量が増加し、通信料金収入
  の伸びを上回る設備投資を発生させている可能性があります。

  OTTサービスの利益は全部外国に奪われる構図 
  しかし我々の世界ではOTTサービスの実体を持つため、OTTサービス
  自体から得られる利益も受け取る事ができ設備投資負担と相殺または
  上回るため、トータルでOTTサービスは利益をもたらします。、

  残念な事にベトナムにはこれがないため、OTTサービスの収入は国外
  のOTTサービスの実体がある国に流れてしまい、設備投資の負担だけ
  残ります。Viettower

  思想・言論面で社会主義体制に悪影響
  社会主義国にとって更に大きな問題は、OTTサービス上のコンテンツ
  です。ベトナムは社会主義体制維持のため、言論の自由を制限して
  います。

  ベトナム国民が利用するOTTサービスは、全て自由主義社会に実体が
  あり、自由な意見交換できるようにできているので、国家に都合が悪い
  情報が流れても管理できない、政府にとって危険な存在です。

  OTTサービス規制状況(2014年4月)
  こうした危険に対処するためか、2013年秋にはTwitter、Facebook遮断
  の報が流された事がありましたが、本項冒頭の通り、2014年4月時点で
  制限はなくなり、各キャリアはFacebookなどの接続利便性を積極的に
  宣伝するなど制限は緩和されています(写真下)。
Vinafacebook 

  但し、通信分野は国内外の情勢により制限や遮断となる対象だけに、
  中国と緊張が深まる今、予断を許さない状況です。

  今後OTTサービスはどうなるか(中国の現状を参考にして見る)
  中国も社会主義国で、OTTサービスによる設備投資負担増や言論統制
  を困難にする弊害の構図は同じでした(過去形です)。

  しかし中国はこれら問題を解決し、今や国の繁栄や体制維持の道具に
  しています。問題解決と繁栄の切り札は自前OTTサービス構築でした。

  中国のネット管理・監視体制
  中国国内のネットワークは、全て政府が構築した金盾(グレートファイア
  ウォール)と呼ばれる監視・検閲システムで管理されています。

  世界を結ぶインターネットも中国国内は例外で、金盾が管理するので、
  中国政府に都合が悪い”天安門”などの情報は遮断されて中国国民は
  アクセスできません。

  逆に、中国国内からインターネットに向けて”チベット弾圧”など政府の
  意向に反した情報を発信しても金盾が遮断するので、世界の人々の目
  に届く事はありません。

  OTTサービス問題に頭を抱えた中国政府
  この状況で、中国政府は人気OTTサービスの台頭に頭を抱える事に
  なりました。

  OTTサービスは、思想統制に害を及ぼす認識はあるものの、余りにも
  多くの国民に支持されていただけに、遮断や制限に踏み切れば制御
  不能な規模の不満を誘発する危険があり、治安維持の観点から強硬
  手段に出られなかった模様です。

  中国Googleの検索問題
  この頃中国政府がアメリカのGoogleに、”天安門”などのワードが検索
  できなくするように半ば強制的し、Googleが受け入れた話は有名です。

  中国の妙案:自前OTTサービス
  しかしその後中国が採った対策は妙案と言えるものでした。それは、
  政府に都合の良い情報だけを流す自前OTTサービス立ち上げと言う
  民衆の不満のガス抜きも兼ねた絶妙な方法でした。

  自前なら政府が完全に管理でき、言論統制やプロパガンダのツール
  にもなり、サービスから利益も得られる全て丸得の妙案は早速実行
  され、今では中国版Google検索:百度、中国版Youtube:优酷、中国
  版Facebook:人人網、中国版Twitter:微博など、自前OTTサービス
  が多数稼働し国民の支持を得ています。
Chinaott

  今では予想通り本家Youtube、Twitter、Facebookは、遮断・制限され
  今に至っています。

  ベトナムはどうするのか  
  ベトナムにも金盾と同じ目的で”バンブー”と呼ばれるファイアウォール
  が設置されているようです。自前OTTサービスはまだ先の段階です。
  

  OTTサービスの位置付けや問題点は中国と同じなので、将来は自前
  OTTサービスを構築する可能性はありますが、ベトナムの経済規模を
  考えると微妙です。

  ベトナム規模の社会主義国では中国方式の解決は困難?
  また中国には通信設備や携帯電話機を製造する純国産企業があり、
  通信インフラ投資や国民の携帯電話購入は全て中国が回収できます
  が、ベトナムにはSamsungやNokiaの携帯電話製造工場はあるものの
  外資なので、ITで政治体制維持強化を図る中国方式の策は取れない
  公算です。

  この話題は4.ベトナムモバイル業界の向かう先 で再度取り上げます。

 3.モバイル業界いびつ構造と再編成の予兆

  Mobifone民営化でモバイル業界のいびつ構造を解消できるか
  ベトナムのモバイル業界は、国営キャリア3社が.90%の市場シェアを
  握るいびつ構造です。市場経済に移行したのに国営企業独占のまま
  なので、競争原理が働かず、計画経済時代の利権・癒着構造、商慣
  習など暗い影を引きずっています。

  業界のいびつ構造がもたらす利用者の不利益
  利用者は、粗末な通信品質や魅力的サービス欠如など競争が機能
  しない業界のいびつ構造により常に不利益を受けています。

  特に2013年4月の国営3キャリアの通信料25%一斉値上げは、利用者
  に極めて大きな不利益をもたらしました。

  不正が疑われ監査された一斉値上げ
  この値上げは市場経済の立場で見ると、国営企業が談合にて行った
  不正な価格操作としか見えませんが、ベトナム政府もさすがにこれを
  問題視し、通産省の公正取引委員会で監査する事になりました。

  疑惑を連想させる”完全シロ”の意外過ぎる結果
  しかし委員会は2014年1月に談合や不正な価格操作はなかったとの
  結論を出しました。

  しかし3社同率で同日値上げなど、談合の状況証拠と見られる事実
  がありながら”証拠なし”として完全なシロと言い切る余りにも不自然
  過ぎる結論を出したため、疑惑払拭に至らず、却って業界と委員会
  や当局との癒着を連想させる結果となってしまいました。

  不正や汚職の温床になる業界いびつ構造
  憶測ですが、仮に大幅一斉値上げが独占企業とそれを監督する立場
  の役人がグルで行なった不正だとすれば、それを可能にさせた業界の
  いびつ構造は、これからも不正や汚職の温床になる可能性があります。

  いびつ構造の実体
  業界のいびつ構造の実体は次の国営キャリア3社です。何れも規模
  が大きく、3社合計業界シェアは90%を超えます。

    Viettel     軍公社傘下   規模業界一位
    Vinaphone  郵政公社傘下 規模業界二位
    Mobifone   郵政公社傘下 規模業界三位

  注目は郵政公社(VNPT)単一でVinaphoneとMobifoneの2キャリアを
  所有している事です。只でさえ同族の国営企業が牛耳る業界構造が
  問題視されているのに、郵政公社単体で2大国営キャリアを所有して
  いるのは、同族以上に親しい同居関係の企業同士の親密度や馴れ
  合いを考えると大問題です。

    
Vietnampostalvnpt

  政府も危機感?いびつ解消に乗り出した
  政府もこれを問題視し、単一組織による複数キャリア20%超所有を
  禁止する法律を制定しました(2013年 以前の50%超え所有禁止の
  制限強化)。

  法律によりVinaphoneとMobifoneの2キャリアを100%所有する郵政
  公社は法律違反の状態になりました。

  姑息な手段で違反回避を目論んだ郵政公社
  対策を迫られた郵政公社は、複数キャリアの所有がいけないなら、
  VinaphoneとMobifoneを合併させ1社にしてしまえば法律違反には
  ならないと少し姑息な回避策を模索しました。

  さすがにこの策は政府から拒否されました。条文はクリアするも、
  いびつ業界構造の改善にもならず、市場に健全な競争を実現する
  法の目的に適わないと判断されたのでしょう。

  業界構造改善の糸口現る
  その後この問題は出口がないまま膠着状態でしたが、2014年4月
  郵政公社が次なる策として打診していた、Mobifone民営化案を
  政府が受諾したとの報道があり解決の糸口が見えて来ました。

  案ではMobifoneは郵政公社から切り離された後、売りに出される
  事になり、最終的に民間企業になる形です。

Vietnammobifonelogo

  Mobifone抜けてもいびつ構造は直らない
  Mobifone民営化が本当に実現すれば、業界のいびつ構造は少し
  改善し、競争が機能するようになると期待されます。

  しかしその後も国営企業2社は70%のシェアを握り続ける見込みで、
  いびつ構造はなくなりません。

  Mobifone民営化は2014年5月時点で決定事項でない上、いびつ構
  造解消効果も限定的ですが、それでも現状の問題を解決する貴重
  な第一歩となるので、今後の経緯を慎重に見守りたいと思います。

  いつか計画経済の籠の鳥モバイル業界が翼を広げ大空を飛ぶ回る
  姿を見たいものです。

  注:参考:TelecomASIA
  http://www.telecomasia.net/content/vietnam-pm-approves-mobifone-privatization
  

 4.ベトナムモバイル業界の向かう先

  これまでにベトナムモバイル業界の色々な問題を見て来ました。

  要約すると、競争が有効に機能しない国営企業の業界独占問題と、
  言論統制の目的で通信を制限する社会主義体制の問題があり、
  業界の発展が障害されている事です。

  ここでは、モバイル業界が発展するために、どのように問題を乗り
  越えていくかについて考えて見ます。

  市場に競争が根付く試金石はMobifoneの民営化
  Mobifone民営化が市場に健全な競争が根付くかどうかの試金石に
  なりそうです。

  2014年5月時点でベトナムには民間キャリアが3社存在しますが、
  純粋な民間ではなく、一部公安省など国の資本が入っています。
  これら3社は香港ハチソン、韓国SKテレコム、ロシアなど海外資本
  参加を受けるなど活動は民間企業的です。
   注:民間企業的な活動から、これ以降”民間”と表記します)。
Vietnamobile

  残念ながら海外資本は香港ハチソンを除き撤退してしまい、現在
  3社を全部加えても業界シェアは10%に甘んじています。

  シェア10%の民間企業が、業界の健全な競争を賭け、残り90%の国営
  企業と戦う姿は、1人で9人を相手に戦うイメージで、戦う前から負けが
  見えている絶望的状況です。
  

  Mobifone参入で土俵に乗れるか民間キャリア
  ここにシェア18%のMobifoneが民営化で加わると、民間 対 国営の力
  関係は28対72になり、3人の民間が7人の国営を相手に戦う形になり
  戦法次第で民間が勝つ可能性も出てきます。

  逆にMobifoneが民営化しなかったり、民営化後のMobifoneが衰退す
  る事になれば、業界の競争環境実現は絶望的になります。その意味
  で、如何にMobifone民営化がうまく行くかが試金石になります。

  土俵に乗ったらどう戦う?民間キャリア
  Mobifone参入を果たした後の、民間陣営はどのように戦うべきなので
  しょうか。これは魅力的商品やサービス提供など、”利用者に利益を
  提供する考えに軸足を置く”戦い方に尽きると思います。

  利用者を味方に付ける事が一番
  国営企業からまともに相手にされず、無視され続けて来た利用者を
  一番大切な”お客様”と捉え、お客様の声を聞きお客様の利益になる
  サービスを提供し続ければ、きっと利用者の心を捉え企業は発展して
  行くと思います。

  お客様重視は、市場経済の企業なら当たり前の考え方ですが、実践
  するとなると、企業効率を上げ、需要を的確に読み、お客様や市場の
  要求に機敏に的確に対応するなど、企業力がないと出来る事であり
  ません。これは競合に勝てる競争型企業に脱皮する事に他ならず、
  相当な覚悟で臨まない限り達成できない課題です。

  競争型企業に成長できれば国営企業も怖くない
  でもこれを乗り越えて企業力を持てば、身となり財産となり武器となり、
  企業発展の基礎となる宝物存在になると思います。

  努力が実った暁には、企業効率が悪くフットワークが重い利権・癒着
  体質の国営陣営を倒すのは、困難でないと思います。

  国営企業は改心できるか
  一方民間企業のシェアが伸びれば、利権や政官工作ばかり励んで
  きた国営企業は、シェアを失う事になります。

  そこで国営企業が危機を認識し、利用者第一に位置付ける競争型
  企業に変身できれば国営企業にも発展の目があると思います。

  しかし国営企業が旧態依然のまま、政府や当局など上だけを見て、
  利権や政官工作にこだわり続けるなら、利用者の支持を失い、果て
  は市場からの退場となるかもしれません。

  Mobifone民営化成功のカギは  
  今後民間キャリアの筆頭になる可能性があるMobifoneは、正と負
  の資産を抱えています。正は利用者、技術、通信設備などで、負は
  国営企業体質、官からの天下り社員、組合、高給体質等々です。

  負の資産との決別と競争企業への脱皮が急務
  どれだけ早期に負の資産から決別し、正の資産を活かして民間の
  効率的な企業風土を育成できるかが、民営化後のMobifone成功の
  カギと言えます。

  民営化決定後、Mobifoneは過去にこだわり、利権温存や手切れ金
  などその場限りの条件闘争する事無く、将来の発展に繋がる効率的
  な企業精神育成に全力を傾けてほしいと願います。

  何しろMobifoneが民営化して、成功するまで何も進まないので。

  政府の通信監理・規制はどうなる
  ベトナムでは社会主義体制維持のため、国民に言論の自由を与えて
  いません。この一環として通信も制限されています。これは同じ社会
  主義国、中国と同じです。

  中国の情報統制、効果に疑問
  中国は、ファイアウォールと自前OTTサービスで、国民を外部情報
  から隔離するなどの情報統制を行っていますが、頻発する暴動を
  一向に阻止できていないようで効果に疑問が残る上、ネット利用が
  急速に拡大し続ける中、この体勢をいつまで維持できるか未知数
  です。

  ガス抜きシステムなしで危険一杯
  ベトナムは、ファイアウォールを構築したものの自前OTTサービス
  がなく、国民に蓄積した不満を解消したり、別の方向に誘導する
  ガス抜きができないので、中国より悪い状況です。

  国民を世界の情報から遮断した場合、強権的に映れば不満蓄積
  となり、ガス抜き手段がないベトナムでは、危険行為となり、簡単
  に情報遮断はできません。

  こんなのアリ? 難問解決第三の手段
  この不安定状態の解消は、自前OTTサービス立ち上げでガス抜き
  手段を確保する中国方式か、不満蓄積覚悟で情報遮断を行う強権
  方式のどちらかと思われますが、ベトナムにはそのどちらでもない
  第三の手段があると考えています。
  

  それは通信インフラ設備放置作戦です。

  通信インフラ放置作戦は存在できるのか
  わざと通信インフラ整備を遅らせて貧弱の状態で放置すれば、利用
  できる通信機能が制限され、結果的に国民を自由主義世界の情報
  から隔離する作戦です。

  通信インフラ整備の遅れが政府が故意に行った放置作戦によるもの
  だと国民に見抜かれなければ、政府に不満が向かわないので、危険
  がない手段です。

  LTE凍結の真意は?
  報道によるとベトナム主要3キャリアは2010年から2012年にかけて
  LTE動作実証実験を成功させています。しかしその後の政府発表は
  ”LTE導入2018年まで凍結”でした。

  世界の流れを見ると、ベトナム規模のモバイル市場のLTE導入凍結
  はとても不自然です(2014年5月に凍結期間は2015年に短縮)。

  LTE凍結理由は”現状の3G資源を有効利用するため”との事ですが、
  現状パンク状態の3G通信網は、これ以上有効利用できない限界を
  超えた状況なので、納得できるものでありません。

  冗談と言えなくなった放置作戦
  そこで”半ば冗談交じりの推理”でひらめいたのが”通信インフラ放置
  作戦”でしたが、今では全く冗談でなく、一部真実を言い当てている
  と思えるようになってきました。

  モバイル環境がパンク状態まま意図的に放置されるか分かりません
  が、業界の発展は政府の方針と折り合いが悪い事だけは確かなよう
  なので、この国のモバイル環境が近い内に飛躍的に向上するなど
  プラス方向の期待は捨てた方が良さそうです。

  どうやら”籠の鳥”ベトナムモバイル業界の向かう先には、大空に
  向けて開かれた扉はないようです。
Hanoibirdshop2

資料編

●キャリアへのリンク
Viettel
http://www.vietteltelecom.vn/ ベトナム語のみ
Vinaphone
http://vinaphone.com.vn/locale.do?language=en
Mobifone
http://www.mobifone.com.vn/portal/en/
  http://www.mobifone.com.vn/portal/en/services/home/internet/dichvu3g/mobile_internet_gc.jsp

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タイ王国モバイル事情 モバイル業界地殻変動中 & 各社ツーリストSIM情報

■タイ王国モバイルSIM業界地殻変動中■(2013年10月25日版)

  SIM情報各社ツーリストSIM情報”は記事の後半にあります。
   

  
 軌道に乗るか!各社の2100MHz周波数戦略
 2012年10月のキャリア3社に対する2100MHz周波数帯割り当てから1年経過
 し、各社の戦略が見えてきました。早速キャリア各社の戦略とその進捗状況
 を確認し、併せて今後の戦略などを予想して見ましょう。

 今タイの携帯電話業界は未曽有の地殻変動に見舞われています。あらゆる
 ものが激しく変化しています。そのため本記事の内容がいつ現状に合わなく
 なるかもしれません。こうした点や筆者の独断と偏見について宜しくお含み
 おき下さい。

  • TruemoveThaitruemove4
      2100MHz割当前の状況
      
    850MHz 3Gはカバー率一位、2Gと併せて全国展開

    2100MHz状況
    元々850MHz帯の3Gでトップを走っていたTruemove、獲得した2100MHzにはタイ王国一番乗りの目玉商品LTEを据え、華麗な先端キャリアデビューを果たしました。
      
    2100MHzは国際標準とも言える最重要バンドでもあり、割り当てられた15MHz幅の一部はしっかりと3G用に確保して国際標準3G企業としてのデビューも忘れません。
      
    Thaitruemove5   
    今後、地域の特性に合わせ15MHz幅のバンドをLTEと3Gで適宜棲み分けるなど攻めの戦略が読み取れ、2100MHzに関しては競合各社より一段上の可能性を手にしての快走振りが伺えます。

    LTE状況
    LTE
    に関しては、2013年10月時点でプリペイドSIM利用者には解放されていませんが(残念!)、ポストペイド利用者には、iPhone、Xperia、GalaxyなどのハイエンドLTE搭載スマートフォン抱き合わせで大々的な販売攻勢をかけています。
     
    Thaitruemove6    
    LTEがポストペイド利用者限定での”小出し”なのは、LTE通信網が充実して多数の顧客が利用できるようになるまでの経過措置とも見えますが、Truemoveブランドに高級感と先進性イメージを定着させるブランディングとしてLTEを効果的に活用して行く戦略によるものと考えた方が確かに思えます。
     
    Thaitruemove7
    もしこれが正しければ、当面LTEは同社販売のハイエンド端末限定で、”選ばれた人のための高速通信”など優良顧客の囲い込みでの運用になる予想です。その意味で、プリペイドSIMで利用できるようになるのは当分後になるかもしれません。
     
    Thaitruemove9   
    また同社には勢いが感じられるので、ネットに決済機能や音楽配信など付加価値サービスを抱き合込むなど、Truemoveは土管企業からの脱却を目論んでいるかもしれません。

    3G状況
    3G
    に関しては、従来の850MHz帯に2100MHz帯を加えたトータルの利便性を前面に出して展開しています。

    特に2100MHzの3Gは、世界中の端末が対応する王道周波数だけに、利用者層拡大の可能性は計り知れません。また同社スマートフォン販売ビジネスにも、LTE搭載のハイエンドスマートフォンを含む世界のほぼすべての端末を販売できるワンランク上の有利な立場を確保できた事になり、一層の攻めの展開が期待できそうです。
     
    Thaitruemove8    
    Truemoveは既に850MHzでタイ最大の3G網を持つとは言え、エリアが重複しても2100MHz 3G網拡充が戦略の要となり、同社は全力で取り組むと思います。また、CATから借用している850MHzは、縮小方向と思いますが、その前提は来年予定のLTE用1800MHz周波数オークションで周波数獲得できる事と見ています。

    全体状況
    既存顧客には850MHz 3Gと2100MHz 3Gのコラボで得られるトータルな利便性を、新規またはアップグレード顧客には世界中の端末が利用できる広い対応と一ランク上のサービスを前面に出し、挑戦的に勝負していく予想です。Truemoveの戦略は将来見据えた上でのバランスが絶妙との評価です。

                
   

  • AIS(12call)Thaiais3
      2100MHz割当前
      
    最大手のキャリアで2Gはカバー率一位で全国展開、
      3Gは大幅出遅れで首都の一部に限定


    2100MHz状況
    3Gで他社に大幅に遅れをとっていたAISも、2012年10月の周波数オークションでの2100MHz獲得を機に、本格的な競合追撃を開始しました。追撃の武器は3Gと言いたい所でしょうが、今時3Gは当たり前で武器にはならず、結局2100MHzと3Gをまとめた一つの武器で戦うしかないようです。これはタイだからこそ武器と言えますが、他の国では当たり前でとても武器として通用する代物ではあしません。3Gで出遅れたツケを今ここで払わされている状況でしょうか。
      
    Thaiais4   
    AISは全国規模の通信網を持つタイ最大手キャリア。でも中を開ければ古びた2G設備ばかり大量保有するカビ臭い企業のイメージ。主要課題3G網構築の頼み綱?の既存2G網は3Gへの転用は困難で、結局3G網はゼロスタートに近い対応が迫られると予想します。そのため全国的な3G網展開には相当な期間と相当な資金投入が必要と見られます。

    但しAISは腐っても最大手、既にこの困難は折り込み済みで、それなりの手当てをした上で、資金にモノを言わせた猛追撃を繰り広げると期待しています。

    当面の状況
    3G網が完成するまでの間AISが採る道としては、タイ最強の2G網と3G網のコラボでの利便性を前面に出して戦う選択肢がありそうに感じます。
      Thaiais5 
    しかし、競合TruemoveがLTEと3Gのコラボでトータル利便性を謳うなら、今更の2Gと当たり前の3Gのコラボでは貧弱で勝負になりません。結局脇目も振らず2100MHzの3G展開に邁進する以外道はないと思います。

    その上で、競合他社同様に、王道周波数2100MHz 3Gによる、モバイル利用者層拡大とあらゆるスマートフォンを販売できる制限がない端末販売ビジネスの両方に力点を置き、積極展開をするのではないでしょうか。
     
    Thaiais6   
         

    3G網全国展開はLTE周波数次第

    3G網を全国的にまで拡大するか?については、LTEの動向次第だと予想しています。
      
    タイの監督当局が2013年9月に予定していたLTE用周波数1800MHzオークションは未だに実施されていませんが、2014年秋に実施との噂もあります。

    近い将来3Gの賞味期限が切れ、LTEが主役に踊り出す読みならば、LTEに今取り組まないと、2Gに固執して3Gで競合他社に後れを取った過去の過ちを繰り返す事になり、AISとしては何としても避けたい事態でしょう。

    また競合Truemoveが最先端LTEを目玉に華々しく業界をリードする中、最大手の自負を持つAISが”当社は3Gで止まりです”など言える訳もなく、LTEはAISの中長期戦略の中心的な存在なのではないかとの読みです。

    全体状況:来年?のLTE用周波数オークションが生死の分かれ目
    こうした流れから、来年秋に開催が噂されるLTE用1800MHz周波数オークションでは、AISは死力を尽くして周波数獲得に臨むと思います。

    LTE網が加われば、競合Truemoveと技術的に対等に戦えるようになる上、タイ最強の2G網を加えれば死角がない、Truemoveをしのぐ、最強の布陣になる可能性があります。

    AISの戦略は資金にモノを言わせる事で設備面での問題はなさそうですが、利用者側から見ると、ブランディングが機能していない印象の上、商品構成・価格戦略共にゴチャゴチャして分かりにくくまとまり感がないので、顧客戦略の全般的な見直しが必要ではないかと感じます。

   
  

  • DTACThaidtac1
    DTACのパッとしない印象を払しょくできません。2012年10月の周波数オークション以来DTACは積極的な動きを見せていません。僅かな情報しか得られない中、一体DTACはどうしたいのか、真意を推測してみたいと思います。

      2100MHz割当前
      
    850MHz 3Gはカバー率2位、2Gと併せてほぼ全国展開


    2100MHz状況
    競合各社が2100の数字を前面に出して勝負する反面、DTACでは2100の数字は目にする事は非常に稀です。世界標準とも言える重要な周波数2100MHzを示す数字2100は、現在のタイ携帯電話業界の主戦場です。やっと念願かなって獲得した2100をしっかり前面に出さないDTACは、戦線を離脱したのでしょうか。

    実はDTACは2100MHzについて新ブランドTrinetを立ち上げ、ひっそり対応していました。戦線離脱ではなかったようです。しかしおかしな内容です。
      
    Thaidtac3   
    Trinetは2100MHzの単独ブランドでなく、1800MHzの2G、850MHzの3Gと2100MHzの3Gの三種類のネットを総称するブランドです。Trinetブランド自体周知されていないのに、そこに2100MHzが含まれる事を知る利用者は少なく、Trinetブランドを声高に叫んでも意味不明で、結局”2100MHzはどうしたの?”の疑問が湧くばかりです。
            
    利用者に余計な疑問を持たせないために、次の説明が必要だったと思います。

      ①:世界標準2100MHz 3Gサービスを開始しました
      ②:最高のサービス提供するため既存の2G/3G網と今回の
         2100MHzを統合するTrinetブランドを立ち上げました
      ③:2100MHzのご利用はTrinetにご加入下さい

    Thaidtac2
    DTACの文字がどこにもないので
    Trinetが何者なのか良く分からない

    本当はこれらの説明に加えて、2100MHzの良さをアピールしてDTACの持つ力を誇示する宣伝が必要なのですが、現時点ではそのようにはなっていないようです。

    当たり前を素晴らしいと誇張する意味不明セールストーク
    念願かなって獲得した2100MHzを、既存のネットと十把一絡げに扱う上、ネットが3つもあって素晴らしいなど、競合TruemoveやAISに良くて同等の事実を、さも特別で素晴らしいかのように礼賛するセールストークには、ため息が漏れてしまいます。
     
    Thaidtac5   
    ネットの数に関して、競合他社のTruemoveはLTEを含めて4つ、AISは3つで、競合他社に差をつける素晴らしさはDTACの3つのネットにはありません。

    Trinetの宣伝・広告は控えめで目にすることが殆どありませんでした。お世辞にも優れていると思えない内容を、素晴らしいとまで言い切る広告は余りにも破廉恥と、積極的な宣伝・広告を控えているのかもしれません。

    まずDTACの現状を冷静に見つめ、現状のDTACはお客様に何を提供できるのか真剣に考え、嘘のない本当の答えた出たらそれを戦略やブランドにまとめ上げる必要があるのではないでしょうか?

    報道によると、DTACはLTE参入に強い意欲を持ちそれに向けて活動しているようです。それ自体悪い事ではありませんが、2100MHzをおろそかにする理由にするなら問題だと思います。

    で、2100MHzは今どうなってるの?

    2013年10月時点では、バンコク都内でHappy Tourist SIMでは2100MHzのDTAC 3G回線に接続できませんでした。これはバンコク都内で2100MHzの3G電波が飛んでいないからかもしれませんが、Trinetの説明を良く読むと、どうやらTrinetへの参加手続きをしないと2100MHzを利用できないようなに書かれています。

    そもそもTrinet自体の存在が周知されていないので、そこに参加の手続きをしないと利用できないDTACの2100MHzは、一般ユーザーが利用するのは無理でしょう。

    やっとの事でここまで読み解き、次のステップ、Trinet入会に進もうとしましたが、結局Happy Tourist SIMではTrinetに対応していないのでSIM交換が必要との事実が判明し、がっくり肩を落としました(写真)。Thai2013102  
    SIM交換は無料ですが、特定のDTAC直営店に出向く必要がありのようです。また、最初から2100MHz 3Gへの接続機能を組み込み済みのSIMも販売されていて、それはSIMのパッケージ左下にTrinetのロゴが印刷されているようです(写真下)。
     
    Thaidtac4
    そんな事を調べる内に、筆者は帰国のお時間、DTACの2100MHzは涙をのんで次回の課題としました。結局バンコクでDTACの2100MHz 3G電波は飛んでいるか確認も積み残しになりました。

    DTACが大枚はたいて手にした2100MHzを活用しきれていないのは間違いなさそうです。一体DTAC内部で何が起こっていいるのでしょうか?是非知りたい所です。

    今後の2100MHz戦略も意味不明
    肝心の2100MHzの今後の計画ですが、TrinetのパンフレットやWEBサイトでは高速通信拡充と、さらに先の将来の4Gへの迅速転用を謳っています。高速通信拡充は良いとしても、W-CDMAと親和性が薄い4G(LTEと解釈)への迅速転用は現実的とは思えない内容で、Trinet全体の真実味が失せてしまいます。
      Thai2013101   

    全体状況

    2100MHzの扱いに限らず、全体として詰めが甘い感じがします。明確な方向性を立て、それを分かりやすく丁寧に顧客に訴える努力が必要ではないでしょうか。こんな状態で、今回は全体戦略は推測できませんでした。

    でも今は業界の地殻変動の真っ最中、DTACが混乱の極みにある可能性は多少理解できます。混乱から早期に脱却し、優秀なDTACの頭脳を結集し、目が覚めるような素晴らしい戦略を掲げて邁進していてほしいと願います。

    胸を張り颯爽と前に進むDTACの姿を是非見せてもらいたい、次回の訪タイでそれが実現するのを楽しみにしています。

             2014年5月情報:DTACがLTE開始
  
2014年4月、DTACはバンコク都心を中心にLTEサービスを開始しました。   

  •                  参 考
    2013年5月時点で、DTACが社名をTrinetに変更する計画を一部メディアが報道していました。但し、当記事を執筆した2013年10月の時点では社名変更の具体的な動きが見られなかったため、社名はDTACのまま表記しました。

■各社から出揃ったツーリストSIM情報■(2013年10月25日版)

前回のタイ関連記事タイ王国モバイル事情 変わるタイSIM業界地図 & MBKの怪しいSIM商売でご紹介した”DTAC Happy Tourist SIM No NEED TO TOPUP版”に触発されたのか、競合TruemoveとAISがツーリストSIMを発売し、主要各社のツーリスト向けSIMが全て出揃いました。Thaitrabellersims

パッケージの内容は各社ほぼ横並びで、どれもお得に使えそうですが、地方での利用や、スマートフォンの周波数対応状況を考えると”それなりに選択”する必要がありそうです。
       

     
        表の一部が隠れる場合、表をクリックして別画面でご確認下さいThaitouristsim
  
⓪:お勧め度ランキング
  各社から出揃ったツーリストSIMお勧め度ランキングです。

  目的によりおすすめ度は異なります。AISのお勧め度が低いのは、
  購入場所がスワンナプーム国際空港に限られる(MBKで購入でき
  ても価格が高い)ためと、一般の方に分かりづらい開通作業が必要
  なためです。なおランキングは筆者の独断と偏見の結果です。

  バンコク都内でのみ利用
   2100MHzのみ対応機器     AIS -> Truemove
   2100MHz/850MHz対応機器  Truemove -> DTAC -> AIS

  全国的に利用
   2100MHzのみ対応機器     iMobile 3GX(*) -> AIS -> (Truemove)
   2100MHz/850MHz対応機器  Truemove -> DTAC -> AIS
     * : iMobile 3GXは本記事で紹介しませんが、首都や地方
        都市を2100MHz 3Gで良くカバーしています。但し都市
        部以外は圏外になります。MBKなどで200バーツ程で
        入手でき、500MBの通信が10日間可能です(写真)。
        
詳細は”バンコク+周辺都市対応SIM探索編”を参照下さい。Thaiimobile1
ここから各社出揃ったツーリストSIMの概要をご紹介します。

①:DTAC Happy Tourist SIM”No NEED TO TOPUP”版(写真)
   まずは本家DTACです。前回記事からの抜粋です。内容は変わりません。

Happysimnotopup

  • SIM本体価格299バーツ。7日間使い放題のデータ通信料と100バーツ分の通話料が含まれます。また004番を頭に付けると安価な国際電話サービスが利用できます。

  • データ通信使い放題でもデータ量1GB超えで速度制限がかかります。
     

    本SIMはには制約があり、利用に当り次の注意が必要です。
      
    DTAC Happy Tourist SIM”No NEED TO TOPUP”版注意点

    1.利用には850Mhz対応SIMフリーのスマートフォンが
      必要(2100MHzの3Gに非対応)

        850MHzはiPhone 3以降すべての機種が対応しますが
        
    Android端末などは対応がまちまちです。当ブログ記事
        ”タイ王国モバイル事情バンコク+周辺都市対応SIM探索編
        をご参照ください。

    2.Happy Tourist SIMには”NO NEED to TOP UP”版と
      通常版(但し書きがないもの;写真下)の二種類が
      存在します。デザインが似ているので間違いがない
      よう確認ください。
      もし間違えても通常版Happy Tourist SIMもお得感
      があるので、状況に応じてご利用下さい。

Happysimoriginal

     DTAC Happy Tourist SIM”NO NEED to TOPUP”版まとめ

キャリア
SIM
名称
 DTAC社(タイ王国)
 Happy Tourist SIM”NO NEED to TOPUP”版
Happysimnotopup パッケージ右上方向の
NO NEED TO TOPUP
赤ラベルが目印ですDtacsimnotopup2 
SIM価格 299バーツ正価  スワンナプーム国際空港DTACカウンターにて
  注:MBKでは正価でなく399~499バーツで販売
入手性
購入場所
購入場所
  スワンナプーム国際空港、MBK、DTAC直営店*、コンビニ*
   注:*はバンコク都内の一部店舗に限られます
 ベストの購入場所
  スワンナプーム国際空港DTACカウンター(出国口出て左)
   正価の299バーツで購入可能 ←但し混んでます
Dtaccounter2
 次善の購入場所
  DTAC直営店舗
   2店舗に1店舗の割合で販売(2013年10月時点)
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話・低価格?国際通話
必要書類 必要書類はなくパスポートなど一切不要
SIM形状 標準/マイクロサイズ兼用
データ
通信
7日間データ量無制限で通信が可能
 但し1GBまで最大42Mbps、それ以降384Kbpsに速度制限
開通方法 スマートフォンにSIMを挿入し電源を入れるだけで開通
ネット
接続情報
手動設定   注:自動設定対応端末では設定不要
  APN     www.dtac.co.th  
  ユーザ名  指定しない
  パスワード 指定しない
国際電話
発  信
dtac plus+方式
 +国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     +81-3-1234-5678
  日本への通話料   19バーツ/1分

004方式(IP電話) ←お得です
  0004国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     004-81-3-1234-5678
 日本への通話料  5バーツ/1分(携帯宛6バーツ/1分)
音声通話
残量確認
通話モードで *101*9# に電話発信
 結果はSMSで通知されます

データ
残量確認

通話モードで *101*4*9# に電話発信
 結果はSMSで通知されます
自端末
番号確認
通話モードで *102*9# に電話発信
 結果はSMSで通知されます
チャージ 「エキストラトップアップ」チャージ
 内容
  データ量無制限通信の期間延長します。チャージ金額と
  延長期間は表の通りです。  
追加チャージ
種別

金額

延長期間 無制限通信の内
高速で利用できる
データ通信の量
データ量
無制限通信
の期間延長
199
バーツ
1週間 1GBまで最大42Mbps
それ以降384Kbps
650
バーツ
一ヶ月 3GBまで最大42Mbps
それ以降384Kbps

 「エキストラトップアップ」チャージ方法
  スワンナプーム国際空港のDTACカウンターで申し込み
  ます。
                             注意
  「エキストラトップアップ」チャージの詳細は現時点で不明
  です。通常チャージでデータ量無制限期間延長が可能か 
  どうか現時点で未確認です。
  
通常チャージ方法
 コンビニ等でトップアップカード(チャージカード)を買います
  通話モードで次の番号に発信
    *100*チャージ番号 自分の電話番号*9#
     チャージ番号はチャージカードに記載されている番号
 その他
  自動チャージ機、DTACカウンター、ネットでチャージ可能
  です。但し日本発行のクレジットカードが使えない場合が
  あるようです。

カストマ
センター
http://www.happy.co.th/english または 1678

 ②:Truemove TOURIST INTER SIM”299 BART”版 (写真)

  • SIM本体価格299バーツ。7日間使い放題のデータ通信料と100バーツ分の通話料が含まれます。また00600番を頭に付けると安価な国際電話サービスが利用できます。Thaitruemove1    
    データ通信使い放題でもデータ量1GB超えで速度制限がかかります。
     

    本SIMはには制約があり、利用に当り次の注意が必要です。
      
    TOURIST INTER SIM  ”299 BART”注意点

    1.利用にはSIMフリーのスマートフォンが必要です。
      (3G 2100MHzに対応しますがエリアは狭いかも)


    2.TOURIST INTER SIMには”299 BART”版、”49 BART”版、
      ”FREE SIM”版の三種類が確認されています。
         
      筆者として299 BART版以外はチャージ必要など制限が
      あり、お勧めできません。パッケージのデザインが
      似ているので間違いないよう
    ご注意ください。
      (パッケージ左下の299 BART表示で確認できますが、
       MBKではここがシールで隠されている場合があります
      
    Thaitruemove3

     Truemove TOURIST INTER SIM”299 BART”版まとめ

キャリア
SIM名称
 Truemove社(タイ王国)
 TOURIST INTER SIM”299 BART”版

Thaitruemove1STARTER PACK版とも
呼ばれるらしいが記述なし

パッケージ左下の
299 BARTの文字が
目印です 

SIM価格 299バーツ正価(税別)
 注:MBKでは正価でなく300~499バーツで販売
入手性
購入場所
購入場所
  スワンナプーム国際空港、MBK、Truemove直営店*、コンビニ*
   注:*はバンコク都内の一部店舗に限られます
 ベストの購入場所
  スワンナプーム国際空港Truemoveカウンター(出国口出て左)
   正価の299バーツで購入可能Thaitruemove2
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話・低価格・国際通話
必要書類 必要書類はなくパスポートなど一切不要
SIM形状 標準/マイクロサイズ兼用
データ
通信
7日間データ量無制限で通信が可能
 但し1GBまで最大42Mbps、それ以降128kbpsに速度制限
開通方法 スマートフォンにSIMを挿入し電源を入れるだけで開通
 開通しない場合は、通話アプリで9302に発信してチャージを確認
ネット
接続情報
手動設定   注:自動設定対応端末では設定不要
  APN     internet  
  ユーザ名  true
  パスワード true
国際電話
発  信
通常方式
 006国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     006-81-3-1234-5678
  日本への通話料  3バーツ/1分(携帯宛6バーツ/1分)

ローコスト方式(IP電話) ←お得です
  000600国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     00600-81-3-1234-5678
 日本への通話料  1バーツ/1分(携帯宛5バーツ/1分)
音声
残量確認
通話モードで #123# に電話発信

言語変更

通話モードで 9304 に電話発信
自端末
番号確認
SIMパッケージに記載、または9303に電話発信で確認
チャージ

セブンイレブン方式
 タイのセブンイレブンで電話番号を告げて、店員の端末から
 チャージしてもらう

トップアップカード(チャージカード)方式
  通話モードで次の番号に発信
    *123*チャージカードに記載された番号#

お試し無料版 スワンナプーム国際空港Truemoveのカウンターには、
無料TOURIST INTER SIMが置いてある場合があります。

 ③:AIS TRAVELLER SIM (写真)
  
    AIS Traveller SIMは実際に購入して確認を行っていません。
    ネットやパンフレットなどから判別できる範囲でのご紹介です。
    実際のご利用は、事前調査の上、自己責任でお願いします。

  • SIM本体価格299バーツ。7日間使い放題のデータ通信料と100バーツ分の通話料が含まれているようです。Thaiais2    
    データ通信使い放題でもデータ量1GB超えで速度制限がかかります。
     

    本SIMはには制約があり、利用に当り次の注意が必要です。
      
    TRAVELLER SIM注意点

    1.利用にはSIMフリーのスマートフォンが必要です。
      (3G 2100MHzに対応します


    2.TRAVELLER SIMのバリエーション(異なる価格や
      サービスのパッケージ)などがあるか未確認です。
      音声通話専用とデータ用の2種類のパッケージが
      存在するとの情報もあり、ご自身で内容を確かめ
      ご購入下さい。
      
    Thaiais1 

     AIS TRAVELLER SIMまとめ
       以下はAISサイトで得られた内容が含まれます。

キャリア
SIM名称
 AIS社(タイ王国)
 TRAVELLER SIM

Thaiais2

通話向けとネット向け
2種類があるとの情報
があり、購入時確認
が必要です 

SIM価格 299バーツ正価(税別)
 注:MBKではボッタクリ価格?599バーツで販売
入手性
購入場所
購入場所
  スワンナプーム国際空港、MBK(一部店舗)
 ベストの購入場所
  スワンナプーム国際空港AISカウンター(出国口出て左)Thaiais7
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話・低価格・国際通話
必要書類 必要書類はなくパスポートなど一切不要
SIM形状 標準/マイクロサイズ兼用
データ
通信
7日間データ量無制限で通信が可能
 但し1GBまで最大42Mbps、それ以降64bpsに速度制限
開通方法 スマートフォンにSIMを挿入し電源投入後
  通話アプリで900120に発信
ネット
接続情報
手動設定   注:自動設定対応端末では設定不要
  APN     internet  
  ユーザ名  空白のまま
  パスワード 空白のまま
国際電話
発  信
通常(+プラス)方式
 +国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     +81-3-1234-5678
  日本への通話料  20バーツ/1分

ローコスト方式(IP電話) ←お得です
  000500国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     00500-81-3-1234-5678
 日本への通話料  5バーツ/1分(携帯宛6バーツ/1分)
音声
残量確認
通話モードで *121# に電話発信

データ
残量確認

通話モードで *121*3# に電話発信
自端末
番号確認
SIMパッケージに記載、または9303に電話発信で確認
チャージ

トップアップカード(チャージカード)方式
  通話モードで次の番号に発信
    *120*チャージカードに記載された番号#

参考URL http://www.ais.co.th/roaming/th/visiting/travelersim.aspx

■付録■
 当ブログ タイ王国モバイル事情関連記事リンク
 ・タイ王国モバイル事情 LTE時代突入も業界は混乱必至 TrueLTEを実体験
 ・タイ王国モバイル事情 変わるタイSIM業界地図 & MBKの怪しいSIM商売
 ・タイ王国モバイル事情 陸路国境越え&南部紛争地帯モバイル実践編
 ・タイ王国モバイル事情 バンコク+周辺都市対応SIM探索編
 ・タイ バンコク かなりすごいぞ電脳街 お楽しみ巡り

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輝け鉄塔!国の未来を引き寄せろ 最貧国カンボジア モバイルSIM事情

最貧国の洪水被害地からのモバイル通信

2013年10月、カンボジア陸路横断モバイル運用を行いました。

  • カンボジアSIM情報はここをクリックすると移動できます。

折悪く9月~10月の大雨で、カンボジアは国土の4分の3の州で大規模洪水が発生し甚大な被害が出ていましたが、横断ルートは正に洪水地域を横断するルートとなり、被災地域を目の当たりにするつらいモバイル運用となりました。

Cambodiaflood1

あぜ道や木々を見ると水没した田園地帯である事が分かる

今回の移動ルートでも首都プノンペンからアンコールワットがある都市シェムリアップ間の幹線道路は被害甚大で、盛り土で位置が高い道路は冠水がなく通行ができましたが、道路より一段低い周りの田畑は見渡す限り水没し、湖か大きな川のように見え、まるで湖の上に架かる橋の上を走行している錯覚を覚えます。
 
Cambodiaflood3

この道路は国を横断する最重要幹線国道なのですが、洪水から2週間以上経過した今でも所々舗装がめくれ、深く大きな水たまりやぬかるみにタイヤがはまり身動きできない車両が散見されました。

バスは道路損壊箇所で減速・加速を繰り返しながら時速80kmで疾走しますが、2時間ひたすら走っても洪水箇所から抜ける事ができず、被害の大きさを思い知りました。

Cambodiaflood2

ここも河や湖でなく田園地域です

幸いな事に、洪水地域を含む全行程で一度も途絶えることなくモバイルが利用できました。洪水地域でモバイルできる事は喜びでも楽しみでもなく、ひたすらこの悲惨な状況から国を救う大切な通信インフラに被害がない事を確認する祈りに似た行為となりました。

  • 本記事の”最貧国”表現の意味についてはこちらをご参照下さい。

発展の糸口が見えないカンボジア
アジアの最貧国と言われるカンボジアの一人当たりのGDPは約925ドル、隣国タイの6分の一、日本の50分の一、あらゆるインフラも貧弱で、かつての内戦で埋められた地雷が多数処理されずに放置されている国土は開発もままならず、毎年決まって起こる水害への予防など手のつけようがありません。

Cambodiayugandaie_2

傾いているように見える洪水地域の家

資源もなく外資誘致で発展のシナリオなどは夢の夢、自国民の食もまかなえない農業生産も毎年の水害で細るばかりで、経済上向きの糸口が見当たりません。

カンボジアモバイル事情 : 2G網全国網羅は明るい兆し
インターネットでの調査によると、カンボジアでも2G携帯網が国土の主要部分をカバーし、激遅とは言え通信網完備の状況です。また大都会では速度が遅くパケ詰まりが多く発生し快適ではないものの3Gが使えます。

でも国の現状を思えば、速さやパケ詰まりなど問題でありません。何しろ国を浮上させ、飢えや貧困から国民を救い出すためのギリギリの選択で作り上げた命綱のインフラ通信網だからです。

当面のカンボジアの経済には、具体的な最貧国脱出シナリオが見出だせないでいます。しかし、将来をあきらめないために教育やインフラ整備は常に力の限り行うべきでしょう。通信インフラ整備は、優先度トップでありませんが発展の重要ファクターです。

その通信インフラが(旧来の2Gと言えども)既に国土の多くをカバーできている点は明るい兆しです。実際に洪水地帯を含む全走行経路での移動中も、途切れなくモバイル接続が行えました。これは期待以上、とても嬉しい結果でした。
   Cambodia2g1

今は難しい状況でも、将来経済が上向きになる嬉しい事態が起きれば、苦労して作り上げた通信インフラはきっと大活躍する事になるでしょう。

 参考:NTTドコモの海外で使う時のサービスエリア Cellcard カンボジア

外国人モバイラーとしての思い
この国を一歩出れば、いつでも好きなだけ快適な通信環境を享受できる者にとって、この国の通信インフラは、古くて遅く使いにくいと映るかもしれません。

しかし、この国の通信インフラは、国の発展を願い、なけなしの資金をつぎ込み、ギリギリの選択で多くの犠牲や血のにじむ努力の下で作り上げた特別製インフラです。

この国の特別製通信インフラを利用する外国人モバイラーは、それをカンボジア王国から与えられた温かいご配慮と受け留め、繋がる喜びをしっかりかみしめながら、(できるだけ多くの利用料がこの国に落ちるように)大いに利用させて頂きた思いです。

通信インフラ整備の切り札は携帯電話
発展途上国の通信インフラ整備では、電話線を張り巡らす従来方式でなく、時間・コスト面で有利な携帯電話網整備が本命です。鉄塔一本で半径数キロの通信環境を一度に確保できる効率性が優れています。

Cambodiacominfra1
電気がない家が多い状況でも、携帯電話は有効で、街で充電しておけば携帯電話は数日間使えます。

Cambodiahouse1

家に電線が引き込まれていない

こんな状況なので、携帯電話の主流は単なる通話のみか良くてフィーチャーフォンです。主流がスマートフォンに変わるのはまだ先の先でしょう。しかし、通信ができる事に黄金の価値がある状況で通話のみの携帯電話も輝いて見えます。

Cambodiasimshop1                                   SIMでも何でも揃う街の市場

カンボジアはアンコールワットで超有名です。かつてここに周りの国々を凌駕した素晴らしい一大文明が存在した証しです。

  Cambodiastupatom
しかしその文明は歴史から姿を消し忘れ去られ、国はこれ以上ない”どん底”まで堕ちてしまいました。将来この国に陽が当たる事があるのでしょうか。

街で充電した携帯電話を電気のない暗い家で取り出し、バラバラになった家族と久しぶりの会話を楽しむ・・・・。先進国の人間にとってこの程度の楽しみでも、カンボジアの人々にとって最高の贅沢。

この程度の楽しみを誰もが当たり前にできる国になってほしい・・・、家族離散の悲劇が生まれない国になってほしい・・・、一日も早いカンボジアの復興を心から願います。

 アンコールワットの遺跡は本当に素晴らしいものでした。
   しかしそれは過ぎ去った過去の遺物・・・・。

 筆者の目には明日のカンボジアを担おうと
   凛として大地に立つ携帯電話の鉄塔が
     とてもまぶしく、もっと素晴らしく、光輝いて見えました。

 輝け鉄塔!国の未来を引き寄せろ 輝けカンボジア!

Cambodiacominfra2

カンボジアSIM事情(2013年10月情報、インターネットより引用)

1.カンボジアでモバイルに利用できるキャリア
カンボジアには携帯電話会社(以降キャリア)が意外と多く、少なくとも以下の6社があります。しかし通信方式の制限でモバイラーが利用できるキャリアは5社の模様です。

日本の半分の面積に日本の十分の一強の1300万人が暮らすカンボジアにとって、キャリア6社はいささか多すぎですが、最近まで存在していたMfoneは業界一位のCellcardに、HelloとStarcellは業界三位のSmartMobileに吸収されるなど、競争による淘汰が現在形で進行中のようです。

カンボジアの携帯電話通信業界では、毎年が企業再編成など節目がありそうです。

  • Cellcard    -> エリア > 2G:全国的 3G:一部都市
    カンボジア最王手の携帯電話会社で、全国的な2Gサービスと一部都市で3Gサービスを提供しています。
       
  • Metfone     -> エリア > 2G:幹線沿い 3G:一部都市
    ベトナムの携帯電話通信会社Viettelの資本が入る会社で、MetEcoやMetTravelのSIMを販売し、主に幹線道路添いで2Gサービスと一部都会で3Gサービスを提供する業界第二位の会社です。
       
  • Smart Mobile  -> エリア > 2G:幹線沿い 3G:一部都市
    XtraLongやTraveller SIMなどのSIM商品を販売し、2Gサービスと一部都会での3Gサービスを提供しています。
       
  • Beeline      -> エリア > 2G:カンボジア中部全域
    SuperPlusの名称でSIMを販売し、2Gサービスを提供しています。
       
  • qb          -> エリア > 2G:幹線沿い 3G:一部都市
    Fr3domSIMを販売しています。2Gサービスと一部都会での3Gサービスを提供しています。
       
  • その他       ->  CDMAで外国人モバイラー利用不可
    Excell社がありますが、モバイラーが利用できる通信に対応していません(インターネットで情報のみ)。また、2013年夏に中国系の会社に免許が付与との情報もありますが、サービス開始はまだのようです(もしかして4G網?)。
          
  • 以上在カンボジア歴5年のクメール・ジャポンさんのブログクメール・ジャポンのブログ を参考にさせて頂きました。同ブログは各キャリアの詳細説明やリンクが貼られていて非常に参考になりました。ありがとうございました。

2.SIMカード入手:パスポートなど証明書必要
カンボジアでSIMカードを入手する場合、パスポートなど証明書が必要との情報です。

  • ベトナム-カンボジア国境”モックバイ”で証明書なしでSIMカード購入
    今回筆者はSIMカードをベトナム出国直後・カンボジア入国前の、いわゆる国境緩衝地帯で入手しました。
  •   
    ベトナム側イミグレで一旦バスを降りて出国手続きを済ませると、乗客全員が揃うまで一旦降りたバス待ちとなります。このタイミングで手にSIMの束を持ったウラブレタ(失礼)オッチャンがSIMと声をかけながら近づいて来ます(オッチャンの写真はダメよと断わられてしまいました)。
      
    Cambodiavietnamborder
    ベトナム側イミグレ(後方の建物)を抜けたポイント
  •   
    オッチャンが売りさばくSIMはMetfone(ベトナム資本が入るカンボジア第二のキャリア)で、価格3米ドル(カンボジアで一番通用する通貨は米ドルです)との事で、5ドル札を差し出すとすぐSIMとお釣りの2ドル(これも1米ドル札二枚)が戻って来る即決明朗会計でした。もちろん証明書の提示もなにもなしです。
  •   
    カンボジア国内でのSIM購入は証明書が必要とのことですが、ホテルにチェックインした時点でパスポートはホテル側にキープされてしまうので、国境のオッチャンから証明書なしで買えるSIMは非常に便利です。

  • 但し購入できたのは3米ドルのSIMのみで、チャージ不足で最低限の利用しかできません。またSIMは標準サイズで、マイクロやナノSIMが必要な場合SIMカッター(写真)が必要です。SIMカッターは現地にない可能性が高く、常に持参する事をお勧めします。←これモバイラーの常識です。

    Simcutter

3.追加チャージカードの購入(TOPUPまたはRe-CHARGEカード)
TOPUPまたはRe-CHARGEカードと呼ばれる追加チャージカードは、街のどこでも入手可能です。購入に証明書は必要ありません。2米ドルや5米ドルなど種類があるので、必要な金額を言うとカードを出してきます。
  Cambodiatopupcard
なお筆者が最初に購入した5米ドルの追加チャージカードは、毎月の平均収入が77米ドルしかないカンボジアの人々にとって高額過ぎて売れ残ったのか?、スクラッチ部分が熱で変質したのか、カード表面が擦り切れるまでこすっても番号を読み取れず、無駄にしてしまいました。この点回転が良い?2米ドルのカードには問題ありませんでした。
  Cambodiatopupcard2
4.SIMカード利用の各種設定
主要SIMの各種設定一覧表を掲載するので参考にして下さい。ある程度の知識と経験があれば、表を見れば内容や具体的な設定方法が分かると思います。

  • 注:本記事は、海外携帯電話の知識や運用経験をお持ちの方を対象にしています。そのため具体的な設定・操作方法や詳細説明などあらゆる質問はお受けしておりません。

なお、SIMカードはキャリアが発行する商品なので、将来キャリア側の都合で内容が変更されたり商品自体の販売が中止されるなどあらゆる変更の可能性があります。その場合、本記事の情報は使えなくなります。

SIMの利用は、インターネットで直近の情報をご確認の上、自己責任でお願いします。

表が隠れて見えない場合はクリックしてして下さい

Cambodiasimsetting

   筆者が実際に動作を確認しているSIMはMetfoneだけです。
   その他の情報はインターネット情報だけに基づくものです。

5.Metfone"Met4ever"SIM運用記録
カンボジア-ベトナム国境で買ったMetfone SIM運用記録です(SIM購入のいきさつは2.SIMカード入手をご参照下さい)。

  • SIM購入はパスポートが必要との情報があります。ご注意下さい。

Cambodiametfonesim

SIMは標準サイズです。写真のマイクロサイズ
の切り口は、SIMカッターでカットした痕跡です  

Metfone"Met4ever"利用までの手順
 以下のMetfoneサイトに掲載されている手順に従い、作業を行います。
  http://metfone.com.kh/en/Services/Mobile-Internet-and-USB-3G/Mobile-Internet-and-USB-3G.12.aspx

 上記ページ中段の”How to use”や”Tarrif”ボタンで作業の詳細が表示されます。

  • Metfoneサイトの情報は実際と異なる部分があります(サイト更新ができていないのでしょうか?)。この場合エラーの内容と正しい方法を示した英文SMSが送られて来るので、その指示に従えば正しく設定ができると思います。

  ①.開通
  SIMをスマートフォンに挿入して電源を入れるだけで開通します。

  • SIMは標準サイズです。マイクロSIMやナノSIMは流通していないようなので、必要な場合は自分でカットします。マイクロやナノSIM利用の場合、SIMカッター持参が必須です。

  ②.データ通信開通(実際は必要ないかも?)
  開通したSIMのデータ通信機能を開通させます。

   SMSで133宛に”ON”(または"3G ON”)を送信します。

  • 上記サイトで必要な手順として書かれていますが、実際に行うとエラーになります。筆者の場合、本手順をエラーのままスキップしても問題ありませんでした。Cambodiasms1

  ③.データ通信設定
  
次の内容でスマートフォンのデータ通信設定を行います。
  iPhoneでは自動設定されるので作業の必要はありません。

    APN : metfone
    ID   : 空白のまま
    パス : 空白のまま

  この状態ではデータ通信は行えません。データ通信は次の
  データプラン選択が必要です。

  ④.データープラン選択
  目的に合う以下のプランを選択します。

  133宛にSMSでプラン名を送信します。

   プラン名 : 利用可能データ量/プラン価格
    MI0  : 0MB/0.1US$ (1MB/0.15US$従量制になります)
    MI2  : 450MB/2US$(超過分は1MB/0.15US$従量制)
    MI5  : 2048MB/5US$(       〃      )
    MI10 : 4608MB/10US$(       〃      )
    MI20 : 10240MB/20US$(       〃      )
     ・プラン名先頭の文字は 半角英語大文字で”エムアイ”です。
     ・各プランの有効期限は一か月です

  プランを選択するとSMSで結果が通知されます。
Cambodiasms3
  プラン選択成功が確認できたらスマートフォンの電源を切り、再度電源を
  入れるとデータ通信が可能になります。

  • 筆者のように3米ドルで購入したSIM単体では、追加チャージするまで料金不足でMI0(エム アイ ゼロ)以外のプランは選択できません。それ以外のプランを選択しようとすると、残高不足のSMSメッセージが届きます(写真)。
      
    Cambodiasms2

  ⑤.追加チャージ
  チャージカードは街の携帯電話店、ジュースなどの食料品店で購入します。

  チャージカード裏面スクラッチ部分をこすり、数字を読み、電話機能で
  次の番号に発信します。

   *197*<チャージカード裏の数字>#

  チャージが成功すると、スマートフォンの画面に成功の表示が現れます。

  ⑥.利用状況確認
  電話機能で次の番号に発信すると利用状況確認が行えます。

   *097#

 Metfone"Met4ever"SIMの評価
 
2度目のカンボジア訪問で累計滞在日数6日では、他社との比較も含めて
 本格的な評価は無理なので、単なる使用感に留めました。

 2Gとは言え、首都プノンペンからアンコールワット観光拠点シェムリアップ
 を結ぶ幹線道路で、洪水被害地域を含め、途切れないインターネット接続が
 できました。またプノンペンとシェムリアップでは、それなりに快適な速度で
 3G接続ができました。

 なお、接続トラブルはなかった事だけは強調しておきます。

付録

現在作成中です。

本記事全体の注釈

  • 本記事の最貧国表現について
    本記事の”最貧国”表現は、”最貧国の分類に入る”意味で使用しています。
       
    カンボジア王国は、世界で最も貧しい国ではなく、統計上の一人当たりGDPの値が世界の最も貧しい国の分類に入るとの意味です。
      
    また”最貧国”表現は、カンボジア王国を侮辱するものでなく、今後の経済発展を応援する文脈で、現在の経済状況を説明するために使用しています。

                   ご注意
本記事は、海外携帯電話の知識や運用経験をお持ちの方を対象にしています。そのため具体的な設定・操作方法や詳細説明などあらゆる質問はお受けしておりません。

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ラオス首都ビエンチャン 穏やかな街並みに熱気を注ぐモバイルSIM業界

■ アジアにもあった静かで穏やかな街   2013年7月7日一部変更
ラオスの首都ビエンチャンに来ています。ここはメコン川に面したコンパクトな都市で、2時間程歩けば主要スポット全部を回れる程の大きさです。市街地には、人や車がまばらで、とてもラオス人民民主共和国の首都と思えない静かなたたずまいです(写真:ビエンチャンの繁華街)。

Simg_2350                 どの車も警笛を鳴らさず安全走行

ビエンチャンの繁華街はメコン川と平行に走る通り沿いにあるので、5分も歩けば河畔に到達します。メコン川の中央は隣国タイとの国境なので、1km程先の対岸にタイの町並みや電波塔がはっきり見てとれます(写真)。

Mekon               ラオスからメコン川越しに望むタイの街並
   
かつてタイの野良電波でモバイルできたが
前回2010年のビエンチャン訪問時は、ラオスのモバイル事情は非常に貧弱で、特にデータ通信は激遅の2G基本形で、実用的でありませんでした。

当時そんな状況を救ってくれたのがタイから飛んでくる携帯電波(野良電波)でした。タイ国境のメコン川から離れない限り、タイの携帯電波が圏内になるので、タイのSIMさえあればラオスより少し高速なタイのデータ通信(GPRS)で何とかモバイルができました。

それから4年後の今は2013年、ビエンチャンは時間が止まっていたかのように変りなく、あの静かで穏やかな街並みがそのままありました。メコン川越しに見えたタイの電波塔も前と同じです。

街並みはさておき、4年の歳月はラオスのモバイル環境やタイの野良電波にどんな変化をもたらしたのでしょうか。

Simg_2292              繁華街の一本裏の大通りの穏やかな風景
  
Buttou               街を歩くと忽然と現れる古びた仏塔

今や首都ビエンチャンはモバイル先進都市
で、2013年のモバイル事情は?というと・・・
ビエンチャンはモバイル先進都市へビックリの大変身を遂げていました。

今ではLTEやらHSDPA+など先進モバイル方式のオンパレード、更に過去にWiMAXもしっかりやっていたみたいで(今はない)、隣国タイやベトナムに比べモバイル先進性は際立っています。

最貧国と謳われるラオスは、日本と同程度の国土に東京の半分以下の580万人が暮らしています。人口が少ないため、中国(人口13億人)、タイ(7千万人)、ベトナム(9千万人)のように安い労働力で世界の工場になる道はなく、これからの発展は資源開発の方向になると予想しています。

通信インフラ充実は経済発展への布石か
ラオスには、木材、化石燃料(石炭、天然ガス)、鉱物(銅、鉄、スズ、ボーキサイト)などが厳しい地形に阻まれ手付かず状態で眠っているとの情報です(情報:Wikipediaなど)。

これらの開発を進めるには内外の資本を呼び込む必要があり、政治の安定やインフラ整備が必須条件ですが、地方はさておき看板の首都で通信インフラを充実させる事で頑張る姿を示す作戦は当たりだと思います(写真:ラオス最大の市場タラート・サオ市場、携帯ショップ多数入居)。

Sijou

タイの野良電波はどうなった
さて、2013年のタイから飛んでくる野良電波の状況は・・・・。今もTruemove、DTACで3Gと接続ができます。しかしかなり不安定です。突然接続が切れて圏外になります。こうなるとしばらくタイのキャリアは利用できなくなります。どうやら昔のようにタイのSIMでモバイルはできないようです。

タイの野良電波は今後利用できない模様
実はこのような野良電波不安定には理由がありました。

2013年1月にタイは隣国(ラオスやマレーシア)と協定を結び、お互いの携帯電波が国境を越えて都市部で1km、その他地域で2lm以上相手国に侵入しない事を取り決めました。

協定の目的は、弱いタイの電波がラオスから侵入する強い電波につぶされ、タイ領内なのにラオスの携帯電話会社での通信料を払わされる(主にタイ側の)問題を解決するためと報道されています。

このためタイの携帯電波の国境越えが制限され、ラオス ビエンチャンでタイの野良電波を利用できる確率は低下する見込みです(情報:Celluler-News 2013年1月21日版)。

■ SIM紹介
いつも通り長い前置きでしたが、ここからSIMをご紹介します。

今回はベストSIMでないかも
滞在期間や持参した端末台数の関係で、まともに評価できたSIMはLTCETLのみで、他のSIMは使用できませんでした。

よって、今回ご紹介のSIMは、ベストでない可能性があり、記事では”これがベスト”でなく、”使えた””使いづらかった”の評価だけに留めました。

入手できるSIM
ラオスで旅行者が利用できるSIMを販売する会社は4社で、何れも3G(W-CDMA)標準の2100MHzでのサービスなので、何れのスマートフォンでも利用に問題はないでしょう。

  • LaoTelecom : LTCブランド(ラオス最大手、LTEサービス)
  • Unitel : Unitelブランド(民営)
  • Beeline : Beelineブランド(民営、旧TIGO、LTEサービス)
  • ETL Mobile : ETLブランド(公営)

インターネットでブログを検索すると、UnitelとBeelineの情報が良くヒットします。それによるとUnitelが好評の反面、Beelineは扱いが難しい印象を持ちました。

SIM入手場所と方法
何れのSIMもビエンチャン都内の携帯ショップ、コンビニ、ジュースなど販売の食料品店、携帯電話ショップで購入できるようです(筆者はタイ・ノンカイから陸路で入出国のため空港は確認していません)。
  
筆者はコンビニとビエンチャン唯一のショッピングモール:タラート・サオの携帯ショップで購入しました。購入には、パスポートなどの書類は不要で、単に”SIM”だけでOKです(写真はジュース屋の店頭に貼り付けてあるSIM販売中の看板)。

Simg_2339

コンビニでは単にSIMを受け取るだけで、設定は自己責任なのが難点ですが、レシートをくれるので価格の透明性は高く安心だと思います。

一方携帯ショップでは設定を依頼したり、使用目的に合うSIMを入手できるメリットがありますが、筆者が立ち寄った店はどこも商売上手で、時には希望と違う銘柄を勧められたり、値段もまちまち(コンビニより高い店もある)で、腰が引ける状態でした。雰囲気も怪しさを感じます。Simg_2285            SIMを購入した店と異なりますが大体こんな感じです

設定やSIMカットなど自分でできるなら、コンビニや街角で買う訪が気持的に安らかだと思いました。ラオスの売りは安らかさなので。

・ETL モバイルSIM : 使えるSIMでした
 ラオス第二の携帯電話会社ETLのSIMです。
  Etlsim1

  • 購入場所
    コンビニ(筆者の行動範囲の繁華街では、二軒しかコンビニを見ていませんがその内の一軒です)
      
  • 価格
    SIM本体 1万5千キップ + リフィルカード5万キップ
       (1円≒75kip換算で合計870円程度)
    SIM本体だけではチャージゼロなので、リフィルカードも同時に入手してください。
    リフィルカードは金額によりいくつかの種類があります。
    (低価格のせいかSIM本体はセロファンのみのパッケージです)
      
  • 利用までの手順
      Etlsim2
                 台紙裏に最小限の利用方法が印刷
      
     開通
      SIM装着し 121 に電話をします。
       開通するとSNSでその旨通知されます。

     チャージ
      チャージカード裏面をコインで擦りチャージ番号を
      確認します。
        ↓
      *121*、チャージ番号、# の順ダイアルし
      最後に発信ボタン押します。
        チャージが成功するとSNSが飛んできます。
      
     データ通信コース申請
      次の文字を333宛にSNSで送信します。
       M1  ← 120MB 5000キップ
       M2  ← 200MB 10000キップ
       M3  ← 1.25GB 50000キップ これ筆者選択
       M4  ← 2.5GB  100000キップ
       M5  ← 5GB   200000キップ
       
  • データ接続設定
      APN etlnet
      IDとパスワード 共に未設定
      
  • 評価
     狭い街中とは言え、常に3G(HSPA)接続できました。
     速度は上下とも1Mbps程度で速くはないものの安定して
     いました。結果、使える評価です。

・LaoTelecom LTC `SIM : 使いづらいSIMでした
 国営でラオス第一の携帯電話会社のSIMです。エリアが
 広く、地方で威力を発揮する期待があります。

 通話はOKでしたが、データ設定がすべて正しく完了して
 いるのに、接続できるまでサービスセンターと電話で5回
 のやりとりと、18時間にわたる格闘がありました。

Laotelsim             右側はリチャージカード

  • 購入場所
    タラート・サオ市場の携帯ショップ     
  • 価格
    SIM本体 5万キップ + リチャージカード5万キップ
       (1円≒75kip換算で合計1330円程度)
    SIM本体だけではチャージゼロなので、リチャージカードも同時に入手してください。リチャージカードは金額によりいくつかの種類があります。

  • 利用までの手順 ←はっきり言って大変です
      
     開通
      SIM装着し 1551 に電話をかけます。
        ↓ 
      人間が応答するのでResister Pleaseと英語で登録依頼します
      (この会社は開通を登録Resisterと称しているようです)。
        ↓
      名前を聞かれるのでローマ字のスペルで姓を
      伝えます。
        ↓
      電話番号を聞かれるので、SIMのパッケージの
      シールの電話番号を伝えます。
        ↓ 
      開通したと相手が言うので電話を切ります。
        ↓
      開通したかどうかは相手が電話で口頭で言った
      だけなので、しっかり確認したい所です。確認は
      *122#に電話発信し自動で残高表示されれ
      ばOKです(この時点の残高ゼロの筈)。
        ↓
       疲れたので汗を拭きます(冗談です)
      

     チャージ
      チャージカード裏面をコインで擦りチャージ番号を
      確認します。
        ↓
      121 チャージ番号 の順ダイアルし、最後に
      発信ボタン押します。
        チャージが成功しても何の通知も来ないので
        再度*122#に電話発信し、残高表示から
        確認します。
      
  • データ接続設定
      APN ltcnet
           最初の文字は小文字のエルです。
      IDとパスワード 共に未設定
      
    データ接続申請 ←ここからが曲者です
      ”115”宛にSMSで”OD”(半角大文字オーディー)を
      送ります(小文字だと失敗します)。
          
    Laotel4     ↓ 
      SMSが受け付けられると、「リクエストは間もなく処理
      します」との英語の通知が届きます(写真)。
     
    Laotel3     ↓
      メッセージでは「間もなく処理します」と言っているので
      信じて待ちます。しかし・・夕方6時から翌日朝9時まで
      15時間待っても何の進展もありません。
        ↓
      サービスセンター(101番)に電話で、ネットに繋がら
      ない旨を伝え(英語)今の状態や何をどのように設定
      したか質問に応じて答えます。最後に対応するので
      30分待つようにと言われ、電話を切ります。お互い
      慣れない英語での苦しく疲れるやりとりです

        ↓
      言われた通り30分待っても進展がないので、再度
      サービスセンターに電話をします。別の担当が出た
      ので、説明や質問を最初から繰り返します。最後に
      今度はスマホの電源を切って30分待てと言われ
      ます
        ↓
      結局これでもダメで、結局5回サービスセンターと
      のやり取りを繰り返し、SIM開通から18時間後に
      ネットが開通しました
      
     データ通信コース申請
      データ通信コースがあるとの情報でしたが、データ
      通信自体が長時間できなかったので、確認までに
      至りませんでした。
      
      一応ネットでは以下の未確認情報がありました。
       *118*1#発信  ← 100MB 5000キップ
       *118*2#発信  ← 200MB 10000キップ
       *131*5#発信  ← 1GB 確か15000キップだと思います
       *131*6#発信  ← 5GB  50000キップ
            ↑これら未確認です↑

      また
    LaoTelecomサイトにはこれと異なる情報が掲載されて
      います(写真)。どちらが正確か未確認です。
       ( LaoTelecomサイト
             http://www.laotel.com/home_Eng.html )

    Laotelpacket
     
  • 評価
     繋がってしまえば、常に3G(HSPA)接続でき、もしLTE
     端末があれば速くて良いだろうなと思いましたが、接続
     まで酷暑の中での格闘させられ気力体力も失なわれた
     状態では良い評価は出せませんでした。
     結果、使いづらいの評価になりました。
      
     ただし、電話サポートのオペレーターは多分苦手な英語
     での説明に苦労したと思いますが、丁寧なしっかりした
     仕事をしてくれました。最後に接続でき事だし・・終わり
     良ければすべて善しなのかな?
      
     本SIMを使いたいなら、筆者のように格好つけずに
     携帯ショップで設定してもらいましょう。
        
  • なぜLaoTelecomのデータ通信に繋がらなかったか(軽く推測)
    音声通話は問題ないのにデーター通信ができないのは、それぞれが回線交換系(音声通話)とパケット交換系(データー通信)の別システムで処理されていて、双方の連携がうまくいっていないのが理由だと推測しています。
      
    電話サポートのオペレーターは、ネットに接続できない旨を申告すると異口同音に”OD(オーディー)”は送ってありますよね?と聞かれます。あるオペレーターはネット接続できないなら私が”OD”を何とかしましょうなど”OD”なるものが鍵になっているようです。
      
    LaoTelecomサイトのページでは、ネット接続はSMSで宛先115に”OD”を送れと書いてあります(写真)。

    Smsod   
    データ定額などのプロモーション設定なら、SMSで申請する形は良くありますが、データ通信そのものをSMSでの申請する形は余り聞きません。更に、データ通信利用申請SMSの処理にも正確さや遅れが見られた事から、これらを統括する”顧客管理システム”がハードソフト面で未完成であることが伺えます。

       世界の多くの携帯電話通信会社が、SIM開通とデータ接続申請を
       同一として扱っています。この場合、データ接続の申請は不要で、
       単にSIMを開通させるだけでデータ接続も行えます。

      
    例えば認証サーバーや加入者情報サーバーが、回線交換系とパケット交換系それぞれ別にあり、互い同じ内容の顧客データーを持つ構造の場合、SMS(回線交換系)で筆者が送った”OD”は、まず回線交換系サーバーに登録される筈です。
      
    この時点ではインターネット接続を司るパケット交換系サーバーに”OD”情報が到達していないので、何れかのタイミングでの両系統のデーターが同期するまで、パケット交換系から筆者の”OD”登録はないと見做され、パケット通信を拒否される事になります。
      
    顧客情報や認証サーバーが各交換系に別々に存在すると、同期の遅れや失敗で顧客情報が互いに矛盾したり、どちらかのサーバーがダウンしたりすれば、個人レベルに留まらない大規模障害に発展する可能性が懸念されます。
      
  • 何しろこの辺りはブラックボックスで大した原因の推測はできませんでしたが、トラブルの芽や根があるなら早急li摘んでおいてほしいものです。

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タイ王国モバイル事情 変わるタイSIM業界地図 & MBKの怪しいSIM商売

目次 更新状況や新しい記事が確認できます
記事 / 項目リンク 最終更新日
 タイ王国モバイル概況 2013年5月版 2013/5/25
 お得SIM情報
     DTAC Happy Tourist SIM
2013/5/27
 お得SIM情報2 各社ツーリストSIM情報 (別記事)
     DTAC Happy Tourist SIM (抜粋)
     Truemove TOURIST INTER SIN
     AIS TRAVELLER SIM
2013/10/25
 変わるタイSIM業界地図
  LTE用周波数オークションに不確定要因 追加
2013/6/18
 モバイル業界地殻変動中 (別記事) 2013/10/25
 MBKの怪しいSIM商売 2013/5/27
 資料 2013/3/14
 当ブログ内の関連記事 2013/3/12

■タイ王国モバイル概況■ 2013年5月版
 異なる周波数が乱れ飛ぶタイ携帯電話業界の特殊事情
 タイは、携帯電話各社がバラバラな周波数で3Gサービスを始めて
 しまった経緯があり、異なる周波数の3G電波が秩序なく乱れ飛ぶ
 世界有数のモバイル困難国になってしまいました。このため利用者
 や業界は端末入手性やキャリア選択の制限の代償を払い続ける事
 になり、改善が望まれていました。

 タイの携帯電話業界は広い顧客層を持つ大規模産業ですが、国内
 のユーザー動向やキャリア間競争、更に世界の携帯電話の流れに
 影響される不安定で激しく変化する業界です。

 周波数問題解決の道を開いた周波数オークション
 2012年末の周波数オークションでは、主要キャリア3社が念願の
 3G標準と言える2100MHzの周波数を獲得したことで、タイの携帯
 電話業界に大きな転機が訪れました。

 2013年は新周波数立ち上げの正念場
 2013年5月、新周波数獲得から約半年、変態的周波数解消に効果
 が徐々に現れ始めましたが、各社同じ2100MHz帯に同じ15MHz幅
 を獲得した事で、キャリア間の競争の場に予想外の効果が生まれ
 ています。

 競争は全面戦争化の兆し
 今までの競争は周波数の違いから同じ土俵での戦いでありません
 でした。今後同じ土俵上の真っ向勝負になるため、他社に先駆け
 先進LTE一番乗りや、短期間で全国規模3G展開など、鉄砲を撃ち
 合う従来の局地戦型から、空母やミサイル総動員の全面戦争の
 場と変わりました。

 3社の出足それぞれ

  • 圧倒的なスタートはAIS
    2100MHz 3Gで圧倒的なスタートを切ったのがAISです。既にバンコクその他12都市で AIS 2100MHz 3Gを展開しています。筆者が試した限りで使用感は良好でした。

    3Gに関してAISは他の2社に大幅な遅れを取っていただけに、今回獲得の2100MHzを足掛かりに一気に差を詰めようとの意気込みを感じました。
      
    Aiskanban1   
  • Truemoveは先進LTEでラビットスタート
    TruemoveはLTE 2100MHz先行で勝負をかけました。2100MHzでの3Gサービスも計画中ですが、他社を圧倒する850MHz の 3G網が既に存在するので、当面LTEに重点を置く作戦のように見えます。
     
    True4gpanel
    なお、同社スワンナプーム国際空港カウンターは改装中( 営業はしています )です。改装でLTE一番乗りの先進性を大々的にアピールする派手なカウンターがお目見えするかもしれません(写真2013年5月24日現在)。 

Trueconuterinconstruction

  • 動きが見えて来ないDTAC(2013年5月24日現在)
    DTACは2100MHz 3Gの動きが見えません。DTACショップでは、2013年6月中にスタートするとの事ですが、パンフレットなど現状で一切なく、実態はつかめません。DTACもTruemove同様に既存の850MHzの3G網があるので、あまり急いでいないのでしょうか。

 この辺りの情報は当記事の変わるタイSIM業界地図でも解説しています。

 さて、各競合が入り乱れるタイのモバイル事情、これからも目が離せない
 状況です。

  • ここで”変態”や”メチャメチャ”の表現は、周波数の混乱状態を表現するための用語で、いかなる相手を誹謗中傷するものでありません。  
  • Sakanaya

  •       <参考>
    タイモバイル事情の調査方法
      
  • 当ブログではタイのモバイル事情の調査は、プリペイドSIMの販売状況から確認しています。調査場所は、スワンナプーム国際空港のキャリア直営SIMショップ、MBKなど電脳街の定点観測ポイントです。
      
  • タイでは、ユーザーの大半がプリペイドSIMを利用しているため、プリペイドSIMの販売品目・量やSIMの宣伝からモバイル事情やユーザー動向が推定できます。
      
  • 今、タイのモバイル業界は急激に変化しています。タイでモバイルを行う場合、本記事だけでなく、別途インターネットなどで最新情報を入手うする事をお勧めします。

■お得SIM情報 (2013年5月現在)

まずは皆様の最大の関心事”タイのお得SIM情報”です。

今回はコストパフォーマンス一番で、使用感及第点のDTACのHappy Tourist SIM”No NEED TO TOPUP”版(写真)がデータ通信と国際電話で大活躍してくれました(2013年3月現在)

Happysimnotopup

SIM本体価格は299バーツ(千円弱)。その中に、7日間使い放題のデータ通信料と100バーツ分の通話料が含まれています。また004番を回すと利用できる安価な国際電話サービスが用意されています。

通話料100バーツでは日本への国際電話は多用できませんが、Skype、LINEなど無料通話アプリなら7日間無制限に使えるので、通常の電話を無料通話アプリに置き換える工夫さえすれば、一週間本SIM一枚ですべて足りてしまいます。この場合、1日単価は約130円、とても魅力的です。Dtachappy

  • データ通信使い放題でもデータ量1GB超えで速度制限がかかります。

但し本SIMは無条件で良い訳ではありません。利用のための制約があるので、次の注意を守る必要があります。

Happy Tourist SIM”No NEED TO TOPUP”版注意点

  • 1.利用にはSIMフリーのスマートフォンや携帯(以下
      端末)が必要
    です。
      
  • 2.DTAC 3Gの周波数は850MHzなので、海外購入や
      国際版やSIMフリー端末でも利用できない可能性
      があります

      一方、iPhoneは3以降すべて利用OKです。

      詳細当ブログ記事”タイ王国モバイル事情 バンコク
      +周辺都市対応SIM探索編
    ”をご参照ください。
       
  • 3.Happy Tourist SIMには”NO NEED to TOP UP”版と
      通常版(但し書きがないもの;写真下)の二種類が
      存在します。デザインが似ているので間違いない
      よう確認ください。
      もし間違えても通常版Happy Tourist SIMもお得感
      があるので、状況に応じてご利用下さい。

Happysimoriginal

 DTAC Happy Tourist SIM”NO NEED to TOPUP”版まとめ

キャリア
SIM
名称
 DTAC社(タイ王国)
 Happy Tourist SIM”NO NEED to TOPUP”版
Happysimnotopup パッケージ右上方向の
NO NEED TO TOPUP
赤ラベルが目印ですDtacsimnotopup2 
SIM価格 299バーツ正価  スワンナプーム国際空港DTACカウンターにて
  注:MBKでは正価でなく399~499バーツで販売
入手性
購入場所
入手性
  限られた場所でしか入手できない
購入場所
  筆者の確認ではバンコクで2か所のみ
 ベストの購入場所
  スワンナプーム国際空港DTACカウンター(出国口出て左)
   正価の299バーツで購入可能 ←但し混んでます
Dtaccounter2
 次善の購入場所 ←お勧めしないが、ここしかない
  MBKのSIM店舗
   299の正価なのに399~499バーツで販売しています
 それ以外の購入場所
  旅行者向け商品なのか理由か不明ですが、市中の
  DTAC直営店を含む携帯ショップで購入できる可能性
  は低い状況です
機能 データ通信(3G/2G) 国内・国際通話・低価格?国際通話
必要書類 必要書類はなくパスポートなど一切不要
SIM形状 ノーマル・マイクロサイズ兼用
データ
通信
7日間データ量無制限で通信が可能
 但し1GBまで最大42Mbps、それ以降384Kbpsに速度制限
開通方法 スマートフォンにSIMを挿入し電源を入れるだけで開通
 開通すると次のSMSが送られてきます
Dtacok
ネット
接続情報
手動設定   注:自動設定対応端末では設定不要
  APN     www.dtac.co.th  
  ユーザ名  指定しない
  パスワード 指定しない
国際電話
発  信
dtac plus+方式
 +国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     +81-3-1234-5678
  日本への通話料   19バーツ/1分

004方式(IP電話) ←お得です
  0004国番号 ゼロを除く市外局番 電話番号
   例日本(国番号81)の03-1234-5678 に掛ける場合
     004-81-3-1234-5678
 日本への通話料  5バーツ/1分(携帯宛6バーツ/1分)
音声通話
残量確認
通話モードで *101*9# に電話発信
 結果はSMSで通知されます

データ
残量確認

通話モードで *101*4*9# に電話発信
 結果はSMSで通知されます
自端末
番号確認
通話モードで *102*9# に電話発信
 結果はSMSで通知されます
チャージ 「エキストラトップアップ」チャージ
 内容
  データ量無制限通信の期間延長します。チャージ金額と
  延長期間は表の通りです。  
追加チャージ
種別

金額

延長期間 無制限通信の内
高速で利用できる
データ通信の量
データ量
無制限通信
の期間延長
199
バーツ
1週間 1GBまで最大42Mbps
それ以降384Kbps
650
バーツ
一ヶ月 3GBまで最大42Mbps
それ以降384Kbps

 「エキストラトップアップ」チャージ方法
  スワンナプーム国際空港のDTACカウンターで申し込み
  ます。
                             注意
  「エキストラトップアップ」チャージの詳細は現時点で不明
  です。通常チャージでデータ量無制限期間延長が可能か 
  どうか現時点で未確認です。
  
通常チャージ方法
 コンビニ等でトップアップカード(チャージカード)を買います
  通話モードで次の番号に発信
    *100*チャージ番号 自分の電話番号*9#
     チャージ番号はチャージカードに記載されている番号
 その他
  自動チャージ機、DTACカウンター、ネットでチャージ可能
  です。但し日本発行のクレジットカードが使えない場合が
  あるようです。

カストマ
センター
http://www.happy.co.th/english または 1678

 使用感・総合評価

  速度は下り中程度(抽象的ですが)で問題なしでしたが、大体夜の
  同じ時間帯で上りだけ極端に速度低下し、上下バランスが大幅に
  崩れる事態になりました(写真下は上りが下りの46分の1の例)。
Dtacspeed
  エリア的には、バンコク・地方都市、地下鉄駅間、ビル地下・屋内で
  それなりに通信できました。

  低価格、有効期間7日間、データー通信無制限、対応エリアの広さ
  の点で、本DTAC Happy Tourist SIM ”NO NEED to TOPUP” 版は
  お勧めできるSIMとの評価です。

  •             注意
    ここのお得情報は2013年5月時点で有効です。SIMのサービス内容・価格は変化します。実際のご利用前にネット等で最新情報をご確認ください。

■変わるタイSIM業界地図■
タイでは2012年10月に2100MHz帯の周波数オークションが行われ、AIS、Truemove、DTACの3社がそれぞれ15MHz幅の周波数を獲得しました。

3社が3G/4Gの国際標準と言える2100MHzを共に持った事は、タイのモバイル業界地図の大きな変化が予想されます。

ここでは、今後のSIM業界地図を左右するタイ携帯電話業界の変化・動向に加え、SIMの販売状況の動きを見てみようと思います。

  • 急速に変化するタイの携帯電話(SIM)業界の変化を反映させるため、記事の内容は、不定期ですが、改定して行く予定です。
  • 記事のソースは、筆者の現地取材と、電子版の新聞報道です。

0.タイ携帯電話業界の転機になりそうな2013年
  AIS、Dtac、Truemove の3社は、2012年10月の周波数オークションで
  2100MHz 帯にそれぞれ 15MHz 幅の周波数を獲得しました。各社共
  2013 年 4 月から同周波数で 3G サービス開始を謳っています。

    各社2100MHz帯獲得で携帯電話業界に転機

  例えば AIS は 4月にバンコクでサービスを開始しました。スタート時
  は小規模との事ですが、既に国際空港でSIMが販売されています。
  
Ais21003gsim

  また、同社はノキア・シーメンスとインフラと端末両分野でタッグを
  組み、3G 人口カバー率を2013年中頃50%、年末80% にする計画を
  掲げています。是非ユーザーの期待に応え目標達成してほしいと
  思います。  

  注目したい Truemove の LTE 一番乗り
  周波数を獲得した3社の中で特異なのは Truemove で、同社は
  2100MHz を 3G 用と LTE 用に分ける事で、タイで LTE サービス
  一番乗りを果たしました。
  Truefirstlte2    
  2013年5月時点のLTEカバーエリアはバンコクのほんの一部だけ
  ですが、業界に及ぼすインパクトは大きいと思います。Truefirstltearea               TruemoveのLTEカバーエリア at 2013/5

  他社にとっても LTE は無視できない重点課題
  他のキャリアも LTE は無視できない重点課題として注目してい
  ます。これはスマートフォン利用者の増加で、通信事情悪化が
  予想される上、世界の携帯電話先進国で LTE 化の流れが
  進んでいる事が理由です。

  世界の流れは LTE 、終わりが見えた 3G
  この流れで、既に LTE 搭載スマートフォンなど多くの LTE 対応
  端末や、基地局などの LTE 通信設備が市場に投入され、価格
  低下が進み、普及速度が上がる一方、3G (W-CDMA、CDMA)
  は主役の地位を奪われ、終わりが見えて来ました。

  3Gを飛ばしてLTEに一足飛びしたい思惑も・・
  この点でタイのキャリア各社には、終りが見えた 3G に投資する
  よりも、長い賞味期間が見込める LTE に投資する方が長期的
  に有利との見方もあるようです。

  • 何れ LTE に置き換わり無駄になる 3G 設備への投資を少しでも抑えたいためか?AIS と DTAC は競合同士にも関わらず 3G 用タワーの共有・共同利用を模索との報道があります(Tele Geography電子版 2012年10月17日記事)。

  但し一気に LTE 化は顧客離れの危険があり、当分はユーザー
  動向や LTE の普及状況に応じて 3G / 4G の投資バランスを
  取りながら進めて行くのではと予想されます。

  LTE 化の当面の課題は周波数確保
  LTE化 における各キャリアの当面の課題は周波数確保ですが、
  Truemove の 2G 免許期限切れで空きが出る 1800MHz 帯の
  周波数再配分オークションが 2013年 9月に予定されているので
  各社共是非確保したい意向です。

  • LTE用周波数オークションに不確定要因(2013年6月18日)
    1800MHz帯の再配分オークションが2013年 9月に予定されていますが、ここに至り不確定要因が現れました。
      
    2013年末の2100MHz帯オークションでは、3つの15MHz幅物件を3社で争ったため、単にオークションに参加し最低落札価格を入札すれば全員が物件を落札できた、競争原理が全く機能しない状況でした。
      
    現に最終落札金額合計は最低落札価格合計を僅か 2.8% 上回っただけで、高額落札を目論んだ主催者NBTC(タイ国家放送通信委員会)からすれば失敗でした。
      
    この結果からNBTCは、来る2013年 9月の1800MHz帯では、再配分方法の大幅変更を計画しており、その一環で ITU (国際電気通信連合)とコンサルタント契約を結び、周波数帯の価格やキャリアに付与する周波数幅などの決定に関与してもらう案を検討しているようです。
      
    この新たな懸案出現で1800MHz帯再配分スケジュールへの影響が懸念されます。前回 2100MHz 帯の配分では、様々な理由で数年間オークションが開かれず 3G 普及が遅れた経緯があり、これからの 1800MHz 帯再配分で LTE など先端技術の普及が遅れる事態にならない事を願います。
    (情報源 telecomasia.net )

  以上がタイの携帯電話業界の動きですが、免許を獲得しても
  インフラ整備、利用端末調達、既存 2G 顧客の 3G / 4G への
  移行(巻き取り)など、重要課題をクリアしながら進める必要が
  あり、全国のユーザーが新サービスの恩恵を受けるまで時間
  が必要と思われます。

  と言っても、今回の周波数オークションでは、落札3社に最初
  の2年で 3G の人口カバー率 50%、4年で 80% 達成の条件が
  課せられているので、各キャリアは全力で 3G / 4G 普及に
  取り組むと思います。筆者は大きな期待を込め経過を注視
  して行きたいと思います。

  何れにしても2013年は業界地図が変わる転機になりそうです。
    
1.TOT系MVNO各社SIM販売が復活

  一旦姿を消しつつあったTOT系MVNO各社のSIMが、再度市場に
  出回る方向性です。携帯ショップ・SIM専門店では、i-Mobe 3GX
  (写真下の上段)と i-Kool (写真下の下段左)が多く見られるように
  なりました。

Thailandsouth2

  かつて存在したIEC(写真上の下段右)は全く姿を消した状態です。
  Dorobou             無数に携帯ショップが連なる中華街の泥棒市場

  以前は遠くまで買いに行く程お得だったのに
  本TOT系SIMは、4年前までは100バーツで1GBまでデータ通信が
  可能なお得SIMでしたが、150バーツで500MBの時代を経て、今は
  100バーツ100MBと利用可能なデーター量が初期の十分の一となり
  コストパフォーマンス的魅力はなくなりました。

Ikoolat2013             2013年5月に100バーツで買えるデータ量は100MB

  本TOT系SIMは、空港で入手できないのにお得感でわざわざMBKや
  パンティッププラザ(共にバンコクの有名電脳街)に足を運んだもの
  ですが、今はそこまでするレベルではありません。

  でも利用価値は向上している
  当初はバンコクだけで、しかもビルや地下鉄内で通信できなかった    
  同SIMですが、今は主要地方都市をほぼ網羅し、バンコク都内で
  地下鉄駅や駅間やビル内でも大体通信ができるなど、利用価値
  は確実に向上しています。

  地方都市で健闘しているが都市間では使えない
  前回の記事”タイ王国モバイル事情 陸路国境越え&南部紛争地帯
  モバイル実践編
”で、本SIMが多くの地方都市で使える健闘ぶりを
  報告しましたが、実はそこには問題がありました。
  
  それは回線を提供するTOTが、2G網を所有していないためです。
  都市で3G網がカバーされていても、都市・都市間の3G空白域を
  補完する2G網がないのは大きなマイナスです。地方への移動中
  は全くどこにも接続できないのはやはり不便です。また、不便と
  いえば、ほぼ通信専用で音声通話はほぼできない事です。

  と言っても旅行者にとって大変有用なTOT系SIM
  T OTの周波数2100MHzは、世界のSIMフリー端末ならほぼ全機種が
  対応できる3Gの王道周波数のため、旅行者の利便性は最高です。

  2012年10月に他社も3Gの王道周波数を獲得しましたが、まだ設備
  が追い付かずサービス開始も一部だけなので、TOTは旅行者にとり
  依然として有用なSIMの位置づけです。
  
2.虎が目覚めて本気を出して来たAIS 3G

  かつてダントツ一位のキャリアが一時3G出遅れで凋落

  AISは、最大サービスエリアと最大ユーザー数3600万人を持つタイで
  ダントツ一位のキャリアの筈です(2013年時点でもそうですが)。

Aislogo
  しかし3Gに関しては流れに乗り遅れ、首都バンコクでも一部で利用
  可能になったのが2011年後半で、その後2013年4月までは他社に
  大幅に見劣りする3Gの惨状でした。3G全盛の今なお激遅2G主体
  の古くてダサいキャリアとのマイナーイメージ定着の感もあり、高速
  通信必須のスマートフォン顧客層を、流出させていました。

  簡単には3G化できなかったお家の事情
  実はAISの 3G は 2G(GSM )運用のための 900MHz 帯の周波数の
  一部を転用する形で実現しました。このため、2Gの帯域が狭くなり、
  その分2Gの通信容量が低下し、顧客から苦情が出ていました。

  3G化は同社に避けて通れない方向性ですが、3600万人の顧客で
  飽和状態の2Gを削る方向でしか3Gを実現できないジレンマを抱え
  ての苦しい3G化でした。

  3G用周波数2100MHz獲得で風が変わった
  冒頭で述べましたが、2012年10月の周波数オークションで、AISは
  3G用周波数2100MHzを獲得しました。これで圧倒的多数の2G顧客
  に影響を与えずに3G化を進められる環境が整いました。

  AISの2100MHzの3G化は他社を圧倒的にリード
  念願の2100MHzの利用の先鞭を付けたのはAISです。2013年4月に
  バンコクとその他都市で2100MHzの3Gサービスを開始しています。

  2013年5月末で、2100MHzでの3Gサービスを開始したのはAISだけ
  です(元から2100MHzのTOT系はカウントしません)。サービス開始
  開始以降、AISは非常に積極的な2100MHzの3Gプロモーションを
  展開しています。Aiscat1

  スワンナプーム国際空港キャリアショップ、MBK、携帯ショップなど
  至る所でAIS 2100MHz 3GのSIMカードが前面に並べられています。

  バンコクや一部地方都市で、AIS 2100MHz 3Gの広告、パンフレット
  があふれています(写真:AIS 2100MHz 3Gサービスエリア:2013/5)。
   Aiscat2_2

  AIS 2100MHz 3Gの使用感は良好
  また実際に2100MHzの3Gの使用感は非常に良好です。

    2013年5月末時点
    ●バンコク市内中心部
         空港、地下鉄駅、駅間、ビル内)など
           →2100MHz 3Gでほぼ通信可能です
    ●地方都市(タイ東北部) 筆者が移動した2か所の状況
         ノンカイ
           →2Gのみで3Gはダメでした
         ナコンラチャシーダ(通称コラート)
           →2100MHz 3Gでガンガン通信できました
  
  
救世主現れたが・・競争は激化するかも・・
  窮地のAISを救う新周波数、2100MHz帯の救世主が現れました。
  2012年10月のオークションで獲得した2100MHz帯上の15MHz幅の
  周波数によりAISの3G化は本格化できる状況が整いました。

  しかし、他の2社も同様に2100MHz帯に15MHz幅の周波数を獲得
  した事から、これから厳しい競争が始まりが予想されます。競争の
  状況を考える、大幅な3Gが出遅れ組のAISが一番厳しいと個人的
  に、読んでいます。

  3Gインフラはそこそこ整備できても、AISを第一位たらしめる巨大な
  3600万人の2Gユーザーを、うまく自社の3Gに移行させて行かないと
  大きな混乱を招き、他社に顧客大量流出などの事態になりかねない
  と思うからです。

Aisexpand

3.TruemoveのSIMラインアップに変化

  消えたiPhone SIM(写真)
  
以前はどの店にも並べられていたiPhone SIMが店頭から姿を
  消しました。Trueiphonesimdiscon  つなぎ商品に見える新SIM
  2013年5月時点、旅行者が利用できそうなTruemoveのSIMは2種類
  ですが、価格の割にデーター量が少なくお得感はありません。双方
  共に2100MHz帯の3GやLTE本格稼働までのつなぎ的商品に思え
  ます。Resenttruesim
  筆者は写真右の赤いパッケージをMBKで200バーツで購入しましたが
   バンコク市内やタイ北部での接続は850MHzのみで、可能なデーター
  は100MBまでで音声通話はできない割高なものでした。通信は安定
  していましたが・・・。
  
■MBKの怪しいSIM商売■

 MBKは文句なしにタイの携帯電話の殿堂なのだが
 MBKは東急デパートや映画館、土産物、衣類など多数のジャンルの店が
 入る大型ショッピングモールです(正式名称”マーブンクロンセンター”)。
 特に圧巻は、携帯電話関連ショップが多数店を連ねる一画で、タイの
 携帯電話を語る時決して外せない超重要スポットになっています。
Mbk1
 携帯電話やSIMを購入するなら、まずMBKの名前が挙がります。筆者も
 SIMは、品揃えと立地の良さで文句なしにMBKで購入していました。

 しかし、最近MBKのSIMは価格が高いのではないかとの疑問が湧き、
 価格調査を試みました。

 正価に不当な価格上乗せボッタクリ販売を発見
 今回お勧めのHappy Tourist SIM”NO NEED to TOP UP”版の価格は
 SIMのパッケージに299バーツと印刷されています。しかしMBKでは同一
 品を499バーツで販売していました。パッケージには正価が印刷されて
 いるのに・・・それを無視して6割以上高い価格での販売は驚きました。

 他のSIMを確認すると、こちらでも正価より高い方向に価格が捻じ曲げ
 られています。

 印刷されている正価より高く売りさばくカラクリは?
 カラクリは、印刷された正価の真上に店の価格シールを貼って、正価
 が見えないようにする単純な方法でした(写真下)。
 Uwanosekakaku

 客からは正価の印刷が見えないので、正価が存在しないかまたは
 正価はあるが、店の価格とそれ程違いがないので問題ないと考え、
 言い値で購入してしまう可能性があります。

 上の写真はHappy Tourist SIMの例ですが、購入したSIMに貼られた
 店の価格シールは、SIMを使用する段階で破られるので、当然シール
 の下に隠された正価が目に入り、最初はボッタクリの事実とその金額
 に怒りを覚えるのではないでしょうか。

 何しろ、ボッタクリは半端でない金額ですから。

  • 2013年5月MBKで最初から正価が印刷されていないDTAC Happy Tourist SIMの存在を確認しました。正価印刷がないのでシールなどで隠す必要もなく、好き放題の値段を貼り付けられるので、ボッタクリが一層助長するのではと危惧します。
      
    発売元DTACがパッケージから正価印刷を外した理由は、3G 2100MHz帯移行に合わせたSIMラインアップ変更だと思いますが、消費者に不利な方向性は止めてほしいと思います。

 MBKのボッタクリ金額はかなりの額
 本記事でお勧めしたHappy Tourist SIM”NO NEED TO TOPUP”版の
 正価は299バーツですが、何と店の販売価格は499バーツと約7割弱
 の金額がボッタクリされていました。日本人の感覚では不正や詐欺の
 レベルだと思います。

 全SIM店舗がボッタクリだが、暴利の額はまちまち
 各店舗での同SIMの価格を調べると、5軒の内4軒が価格をシールで
 隠し、499バーツの法外値段で。残りの一軒(写真)は、シールで正価
 を隠さず(正価が見える状態で)販売していました。価格は正価に100
 バーツ上乗せの399バーツでした(他店より100バーツ安い)。

Googshop             他店より多少良心的なSIM販売店 ( 店名読めない )

 ほんの十数メートル離れた同業者が7割弱の200バーツ上乗せの反面、
 この店は上乗せ100バーツ、これは良心的と感じてしまいそうですが、
 運送料とか手数料など合理的な説明が出来ない程の高額な上乗せは
 紛れもないボッタクリの怪しい行為だと思います。

 不正はこれだけではなかった
 この不正発見で、MBKのSIM店舗の信用は大崩れしてしまいましたが、
 一事が万事の諺もあり、他に不正がないか、店頭のSIMを詳細に観察
 した所、案の定別の不正を発見してしまいました。

 開通期限切れ目前や期限切れで使えないSIMが堂々販売
 隠蔽こそありませんが、開通期限切れの”使えない筈”のSIMを堂々と
 店頭に並べている店がありました(写真)。

Outofdate
               写真上のコメント
   上写真はうっかり筆者が2013年3月6日にMBKで買って
   しまった開通期限切れのTruemoveのiPhone SIMです。
   全くお恥ずかしい。でも不思議な事に購入当日iPhoneに
   入れたら使えない筈なのにちゃんと使えてしまいました。
   ミステリー、もう一本記事が書けそうです(冗談です)。

 開通期限切れは極端として、開通期限切れ寸前のSIMは珍しくなく
 MBKのどこの店にもそれなりの数が確認できました。食品で言えば
 賞味・消費期限切れ寸前の状態で、日本なら値引き販売されても
 おかしくありませんが、MBKでは期限切れ直前SIMは値引する所か
 ちゃんとボッタクリ分の金額が上乗せされていました。

 結局MBKのSIM専門店は、立地・利便性や品揃えで魅力あるものの、
 ボッタクられたり、不良品を掴まされる危険がある怪しい店との評価
 になります。

 可能ならSIMは空港のキャリア直営店で買いましょう
 今回お勧めHappy Tourist SIM”NO NEED to TOP UP”版は旅行者
 向けの商品なので、市中ではMBK以外購入できない可能性大です。

 こうした事例を考えると、やはりMBKは便利でこれからも頼らざるを
 得ないのが実情ですが、可能な限り空港カウンターの正規キャリア
 販売店を利用するのが正解なようです。
Inquestionshop       MBKのSIM専門店ではボッタクリや期限切れ不良品に注意しましょう

 MBKのスマートフォンや携帯商売も怪しいのか?
 ここまでMBKのSIM専門店限定で話をしましたが、スマートフォンや
 携帯電話本体など高額商品を販売する店はどうなのでしょうか。

 ボッタクられても千円単位の損害で済むSIMと違い、高額商品では
 数万円単位の損害にもなり、怪しさの片りんを見てしまった今では
 MBKでは高額商品は買いたくないとの個人的な心証です。

Mbk2
 筆者はMBKではスマートフォンや携帯電話を購入した事がないので、
 これ以上のコメントは控えますが、MBKは怪しさ一杯のパンティップ
 プラザよりおとなしく安心できそうな雰囲気で、しかも超有名スポット
 と来るとどうしても注意がおそろかになりそうです。

 しかしここは外国、家電量販店など信用の裏付けた乏しい個人営業
 店舗が集まるMBKは、善意と悪意の混ざり合うと見るのが妥当です。
 MBKでは、怪しさに対する感覚を研ぎ澄まし、おかしな雰囲気を敏感
 に嗅ぎ分けてほしいと考えます。

 バンコクの大型ショッピングセンターにはPOWER BUYやJAY MART
 など携帯電話を扱う大型チェーン店があるので、MBKの店舗と比較
 してみるのも良いと思います。

   POWER BUY:http://www.powerbuy.co.th/default.aspx
   JAY MART :http://www.jaymart.co.th/

■ 資料 ■

■ 当ブログ内の関連記事

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タイ王国モバイル事情 陸路国境越え&南部紛争地帯モバイル実践編

  • マレーシアの首都クアラルンプールからタイの首都バンコクまで、陸路約1,300Kmの移動区間でモバイル運用を行いました。
    Thailandsouth20
    今回は、難度が高い陸路国境越えモバイルと、治安維持のため政府が通信規制実施の噂が流れるタイ南部紛争地域付近でのモバイル状況を採り上げます。
      
  • タイでは、3G携帯電話の周波数が複雑なため、3G通信を行うスマートフォンは、SIMフリーだけでなく、タイの3G周波数に対応している必要があります(マレーシアでは、この問題はありません)。
      
  • タイの3G周波数や携帯電話事情については、当ブログ記事”タイ王国モバイル事情 バンコク+周辺都市対応SIM探索編”をご参照ください。

タイ陸路国境越えモバイル運用( マレーシア内移動を含む )

 タイ国境までのモバイル ( マレーシア側でのモバイル )
 マレーシアでは、首都クアラルンプールからバスで国境付近の町アロースター
 に入り、そこでマレー鉄道に乗り換え、タイ国境まで移動しました。

 移動中は、マレーシアのキャリアMaxisのSIM HOTLINKに加え、同DiGiのSIM
 DiGi PrepaidBroadBand SIM(写真)をそれぞれ2台のスマートフォンに挿入し、
 2種類のSIM(つまり2つのキャリア)の同時運用でモバイルを行いました。

Thailandsouth4

 2種類のSIM同時使いで圏外区間を減らす安定運用
 都市部から離れると、圏外で通信が途絶える区間が多くありましたが、2種類の
 SIM同時運用(つまり2種類のキャリア同時運用)で、一方が圏外でも他方は
 通信可能など、各キャリアのインフラや電波の差をうまく組み合わせて通信を
 安定させることができ、圏外によるモバイル空白区間を短くできました(写真)。

Thailandsouth5
 国境の駅 パダンブサールでタイ側キャリアSIMに交換 
 タイ入国のポイントは、マレー鉄道の国境の駅 パダンブサールです。同駅は、
 国境線の真上ではなく、マレーシア領内に位置しているので、マレーシアの
 キャリアでモバイル通信ができます(通信状態に問題ありでしたが)。
Thailandsouth12              国境駅パダンブサール駅に到着した国際列車

 また、Androidスマートフォンで確認すると、タイのいくつかのキャリアの入感が
 確認できました。 

  • キャリアの電波入感状況は、Androidスマートフォンで、設定>無線とネットワーク>モバイルネットワーク>携帯電話事業者で表示される画面で確認できます。

 準備しておいたタイSIMに交換して、タイキャリアに接続替え
 今回のタイへの陸路国境越えでは、以前タイを訪問した時購入しておいたタイ
 のキャリアTrueMove純正SIMを持参する事で、モバイル空白区間を作らない
 ための準備を整えていました。

 タイのTruemoveの電波の入感が確認できたので、早速SIM交換を行いました。、
 さすが純正SIMだけあり、SIM交換・開通および接続設定が全く問題なく終了し
 空白区間ゼロのスムーズなモバイルの国境越えが完了できました。

Thailandsouth15Thailandsouth13

 タイ-マレーシア国境パダンブサール駅でSIM調達できません
 タイ-マレーシア国境のパダンブサール駅の待合室に売店がありましたが、
 タイおよびマレーシアどちらのSIMも調達できませんでした。

 当駅を出発した後でのSIM調達は、途中駅では無理で、結局終点か目的地
 駅到着までチャンスはありません。SIMがない間の移動中は、当然モバイル
 空白区間になってしまいます。

  • 当駅ではSIM調達できないので、タイとマレーシア国境を鉄道で跨ぐ場合、モバイル空白区間をなくすためには、国境の向こう側で通用するSIMや通信手段の準備が必要となります。詳細は当ブログ記事陸路国境越えモバイル 結構難しい実態と対策”をご参照下さい。

 次はSIMの事前準備がない場合に予想されるモバイル空白区間と時間です。

  タイ方面国際列車
    ハジャイ行き  約50分でハジャイ駅に到着後、街のショッピングセンター
              でSIM調達できます。予想モバイル空白時間:約1時間。
    バンコク行き  約19時間で到着するバンコクのファランボン駅構内の、
              コンビニ等でSIM調達できます。予想モバイル空白時間
              は約19時間です。

  マレーシア方面国際列車
    クアラルンプール行き 約13時間後に到着する終点クアラルンプールの
              KLセントラル駅構内でSIM調達できます。予想モバイル
              空白時間:約13時間です。
    バタワース行き 筆者はバタワースに行った経験がないのでSIM入手先は
              不明です。当駅とバタワース間約3~4時間がモバイル
              空白時間になります。 

 何も対策kしないとモバイル空白区域・時間がかなり多くなる可能性があり、上記
 記事を参考に、モバイル空白防止のための対策をお勧めします。

タイ南部紛争地帯でモバイル(国境からハジャイへ鉄道移動)

タイ南部は、マレー系住民がタイからの独立を目指し、武装闘争を繰り広げる紛争地帯です。日本国外務省からは、”渡航是非の検討”か、それより上のランク”渡航延期”勧告が出されています。

今回は、タイとマレーシア国境のパダンブサール駅からハジャイ間の紛争地域(渡航是非の検討地区)を通り、首都バンコクに至る約950kmの鉄道移動でモバイルを行いました。

                        紛争地域の通信規制情報

 紛争地域は政府により通信が規制されている情報
 紛争地域の中心、パタニ、ヤラー、ナラティワート3県(厳戒地区)は、過去
 にテロの道具として使われた携帯電話が、政府の規制対象にされている
 との情報です。

 情報では、厳戒地区では特別なSIMでないと携帯電話が使えない通信規制
 を掛けると共に、特別なSIMの販売を厳戒地区に限定し、身分証書の提示
 を義務付ける販売規制を行い、テロへの悪用防止に努めている模様です。

 旅行者は特別なSIMを購入すれば通信は規制されない
 この結果、バンコク等で入手したSIMは厳戒地区で通信できなくなります。
 
 旅行者は、厳戒地区でパスポート提示で特別なSIMを購入できるそうです。

 注:本情報は筆者自身が厳戒地区で確認したものでなく、ネットで得たもの
   なので、正確さに問題がある可能性があります。

 日本キャリアの海外ローミングサービスは利用できない
 例えばNTTドコモは、海外ローミングが利用ができない旨の不通情報を
 掲載しています(写真のイメージ参照)。Thailandsouth28  (出典:NTTドコモの以下URLページ 上写真は筆者作成のイメージ)。
 http://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/area/view.html?country=5200000&term

 国境からハジャイまで移動時のモバイル状況
 国境からハジャイまで、約50分の列車移動中、TruemoveのiPhone SIM(写真)
 で、そこそこ(圏外なし、2G/3G色々)のモバイル運用ができました。Thailandsouth1

 ハジャイ市のモバイル状況 : 何の規制も受けなかった
 今回は、厳戒地区の隣のソンクラー県のハジャイ市に滞在しました。同市は
 厳戒地区ではないので、通信規制やSIM販売制限はなく、バンコクと同じよう
 に自由な通信とフリーパスでのSIM購入ができました。

 市の中心では、屋外屋内(ビル内)を問わず、Truemove iPhone SIMで常時
 良好な3Gモバイルができました。

Thailandsouth14                   ハジャイ(Hat Yai)駅(タイ)

 SIMの調達は容易
 市内にあるショッピングセンター4ヶ所の内、2ヶ所でSIMを販売していました。
 SIMの購入にはパスポートなどの身分証明は不要で、だれでも購入できます。

Thailandsouth3            タイ南部ハジャイ市(イスラム服の女性はマレー系か)

 意外に健闘したTOT 3G系(MVNO)SIM
 特筆すべきはTOT 3G系MVNO(仮想キャリア)SIMの健闘振りです。首都
 バンコクを離れると、地方で全く使い物にならないと悪評高いSIMでしたが
 意外や意外、ハジャイでは、非常に快適な3Gモバイル運用ができました。
  Thailandsouth2
 その後判明した事ですが、TOT 3G系SIMはハジャイからバンコクまでの鉄道
 950kmの沿線都市全てで、良好な3G通信が行えました。但し沿線都市だけで
 他では圏外になりました(Truemoveは都市部で3G、その他は2G又は圏外)。

 但し、これらTOT 3G系MVNO SIMは、筆者が見たハジャイのSIM販売店では
 売っていませんでした。

 約一年前、バンコクの北約80kmの中堅都市アユタヤで、同SIMが全く使い物
 にならなかった状況を見ているだけに、今回の結果は驚きでした。

 今回健闘の理由は、TOT 3Gの通信網拡充によるものか、TOT 3Gが初めから
 タイ南部に強いキャリアだったのか、情報がないので判断できませんが、今後
 も使っていきたい有利なSIMなので、動向を見守りたいと思います。

 モバイルでの情報収集で紛争地域の安全確保
 紛争地域では、常に周囲の状況に気を配り、有事に備えを固めておく必要が
 あります。

 周囲の状況にうとく、言葉が理解できない外国人旅行者にとって、情報収集
 や有事対応のための一つの武器がモバイル通信です。

 以下は、特にタイ国の安全確保に有効な情報サイトのリンクです。モバイル
 でこうした情報や、有事のノウハウにいつでもアクセスできる状況にする事も
 安全確保の要素だと思います。

タイ南部から首都バンコクまで950km鉄道移動モバイル

ハジャイからタイ国鉄の夜行急行列車でバンコクまで約950kmの鉄道移動中、モバイル通信を行いました。Thailandsouth21
 2種類のSIM(キャリア)同時運用で通信費節約
 本記事前半のマレーシア移動と同様に、移動中は、Truemove iPhone SIMと、
 TOT 3G系MVNO各社の2種類のSIM(写真)を2台のスマートフォンで同時
 運用しました。

タイ鉄道移動中で使用したSIMの組み合わせ
Thailandsouth1 Thailandsouth2

 具体的には、メールやマップやWebなどの基本通信はTruemove SIMで行い
 データ量が多いSkypeやTV遠隔視聴は、500MBまでデータ通信が可能で、
 データ単価が安い、TOT 3G系SIMで行いました。

 結局Truemoveは圏外状態が少なく、安定していたので、2種類のSIM同時
 運用の効果は、通信の安定性ではなく、費用節約とTruemoveSIMの延命
 の形で現れました。

 但し、TOT 3G系SIMは、都市部以外で圏外になるので、常に利用できない
 不便さがありましたが、他にデータ量無制限の安価なSIMが容易に入手
 できない事を考えると、現状のタイでは、我慢の範囲内との判定でした。
Thailandsouth24_2              終着のバンコク中央駅に到着した夜行列車

 タイ南部地域~バンコク鉄道区間モバイル総括
 タイ南部紛争地域では、政府の携帯電話利用規制があるとの情報でしたが、
 マレー鉄道およびタイ国鉄沿線では規制はなく、携帯電話回線でモバイルが
 問題なく行えました。

 国境とバンコク間のタイ国鉄沿線では、一部圏外になる場合がありましたが、
 ほとんどの区間でTruemove SIMで3G/2G接続が行えました。

 また、大都会以外では使えないと思われていたTOT 3G系MVNO各社のSIM
 は、沿線都市での3G通信で、有効に機能する事が判明しました。

付録・資料編

 1.マレーシア北部都市アロースターからのタイ国境越え情報

  今回のタイ入国当日は、マレーシア北部都市アロースター市がスタート地点
  でした。

  国境至近の町なのに国境越えできる交通機関は鉄道だけだった
  アロースター市は国境至近の都市なので、隣国タイとの往来が盛んに行われ
  ている事を予想していましたが、実際は予想に反し、そのような雰囲気が一切
  感じられない、落ち着いた(活気のない)街でした。
Thailandsouth25                 アロースター市中心部(マレーシア)

  • その後訪れたタイ側の国境至近の町ハジャイ市は、多くの旅行会社がマレーシアの様々な都市へ直通バスを運行するなど、マレーシアとの往来が非常に盛んな様子で、活気が溢れる街の様子は、落ち着いて地味な当市と対照的でした

  筆者は、当市からタイ国境を抜ける予定だったので、タイ国境またはタイ国内
  に向うバスなどの公共交通手段を探しましたが、簡単には行きませんでした。、

  最後にダメ元でマレー鉄道駅に行った所、朝7:15分にタイのハジャイ行きの
  急行列車が一日一本だけ停車するとの情報を得ました。

  • この便を逃すと、一旦マレーシアの首都クアラルンプールまたはペナン島近くのバタワースまで戻り、そこからのタイ国内への直通列車または直通バスで国境越えを目指すしか手がないようでした。

  隣国の町でタイのSIMが購入できるか試してみた
  タイへ行くマレー鉄道の移動手段が確保できそうだったので、アロースターの
  状況を観察してみました。

  市の中心は、巨大なモスクがあり、その周辺にマレーの伝統的な商店街が立
  ち並び、頭にベールをかぶる女性が多く往来していました。

  市内にはショッピングセンターが3ヶ所程あるようですが、筆者が徒歩で行ける
  所は2ヶ所で、その内一ヶ所は電脳街でした(写真)。

Thailandsouth26             アロースターの電脳街(ちょっと暗め)(マレーシア)

  電脳街はセントーサと名前がついた一つのビルで、携帯電話を中心にPCなど
  が販売されていました。

  また、当ブログ記事”陸路国境越えモバイル 結構難しい実態と対策”で触れた
  ように、これから行う国境越えモバイルでは、国境の向こう側で使えるSIMの
  調達が困難で、タイ入国と同時にモバイルが中断する可能性があります。

  このため当アロースター市で隣国タイで通用するSIMの調達を試みましたが、
  国境の至近の町であるにも関わらず、この試みは失敗しました。これは想定
  内でしたが・・・。

  国際列車に乗り込む
  結局筆者は、唯一の交通手段である、アロースター駅7:15着のマレー鉄道
  の便(クアラルンプール発タイハジャイ行き国際夜行列車)に乗る事に決め、
  乗り遅れないように30分前に駅に到着しました。

Thailandsouth0_2          アロースター駅停車中のタイ行き国際列車(マレーシア)

  朝の駅は無人で、切符を買えず不安な気持ちで待つ事1時間、約30分遅れで
  到着した列車に乗車しました(切符は列車内で購入できました)。

  国境まで50kmの間は、マレーシアのDiGiでモバイルを行いましたが、市街地を
  抜けると3G接続が切れ、2Gや、時には圏外になる不安定な状況でした。

  国境駅パダンブサールには約1時間半で到着しました。

Thailandsouth27          マレーシア領内にある国境駅パダンブサールは現在増築中

  国境駅では、乗客全員が全ての荷物を持ち列車から降ります。ここで国境
  越えの乗客は、プラットフォーム上にある入管ブースに向います。
Thailandsouth23          国境駅パダンブサールで全員荷物を持ち国際列車から下車

  当駅はマレーシア領内にも関わらず、プラットフォームにはマレーシアと
  タイ双方の入管ブースがあり、短距離の移動で、短時間で出入国手続き
  が行えました。 Thailandsouth11            プラットフォームのタイ・マレーシア両国の入管ブース

 2.タイの携帯電話の特殊性(抜粋)

  タイの携帯電話には特殊性があり、ヨーロッパやアジアで問題なく機能する
  スマートフォンでもタイだけでは使えないなど、思わぬ問題が生じる可能性が
  あります。

  モバイルが困難な原因は、キャリアが独断で決めた3Gの周波数と通信網の
  整備の遅です。特に周波数は、ヨーロッパや他のアジア諸国のそれと大幅に
  異なる整合性のないもので、対応できる携帯電話がないと通信できません。

  以下にタイの各携帯電話会社の概要を簡単にリストしてみます。詳細は、
  当ブログ記事”タイ王国モバイル事情 バンコク+周辺都市対応SIM探索編
  をご参照ください。

  •           各キャリアの3G網の特徴
    AIS
     12call でお馴染み大手キャリア、2G網充実するが3G網弱い
     3G周波数の900MHzは、国際版スマートフォン一部対応可
    DTAC
     Happy シリーズSIMが有名、カバーエリア都市周辺
     3G周波数の850MHzは、多くのスマートフォンが対応困難
     ドコモスマートフォンのSIMロック解除版は対応の可能性

    TOT 3G
     iMobileやIDC等仮想キャリアに回線貸出しで自前運用なし
     国際空港でSIM販売なし。首都と(少なくとも南部)都市部
     をカバー。低価格で大容量通信可能。3Gデータ通信のみ。

     3G周波数の2100MHzは、全てのスマートフォンが対応可能
    Truemove
     iPhoneSIMなど有名。3G網はかなり充実(筆者評価)
     3G周波数の 850MHzは、多くのスマートフォンが対応困難
     ドコモスマートフォンのSIMロック解除版は対応の可能性

 3.都市名の表記について

   本記事でハジャイと表示している都市は、英語でHat Yai、日本語で
   ハート・ヤイと表示する場合があります。

■ 当ブログ関連記事

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陸路国境越えモバイル 結構難しい実態と対策

今回は、陸路国境越えモバイル通信にスポットを当ててみます。

難しいけどやってよかった陸路国境越えモバイル

 国境を越えるとモバイルに何が起きるのか

 国境は国の境であると共に、携帯電話の境でもあります。国から免許を受け運用
 しているキャリア(携帯電話通信会社)の活動範囲は、基本的に国内に限定されて
 いるからです(衛星携帯は除く)。Thailandsouth16

          国境越えでA国からB国に入る場合の携帯電波の変化

 携帯電話回線でのモバイル通信は、国境を越えると、接続していたキャリアの
 電波が途絶えるので、中断します。この時、入国した国のキャリアに接続すれば
 中断したモバイルを再開できます。

  • ここでのモバイルは、移動しながらインターネット接続をする事です。この場合、どんな回線を使おうとも、インターネットに接続する限り、全く同じ内容のモバイルが行えです。

 SIM調達がネックで再開困難な陸路国境越えモバイル

 入国した国のキャリアに接続してモバイルを再開するには何が必要でしょうか。
 それは接続しようとするキャリアのSIMカード(以降SIM)です。

  • キャリアと接続するにはSIMが必須
    キャリアとの接続は、SIMが必要です。上図の陸路国境越えの例では、国境までの経路ではA国キャリアのSIMが、国境通過後はB国キャリアのSIMがそれぞれ必要です。

 言い替えると、入国した国のキャリアのSIMがないと、通信ができす、モバイル
 は中断したまま再開できません。

 陸路国境越えモバイルの問題がここで見えてきます。陸路国境越えではSIMの
 調達が困難なのです。

  • 空路や海路ではSIM調達が容易な場合が多い
    大空港や国際港など空路や海路国境(入出国ポイント)には、多数の免税店に交じり、SIM販売店やコンビニなどSIMが調達できる店が営業している例が多く見られます。しかし陸の国境では状況が一転します。

 一般的な陸の国境は、周辺に集落や民家がない陸の孤島にあり、入管の施設
 だけがポツンとあるだけで、店舗はなど一切ありません。

 アジアには、都市近郊で人々の往来が非常に激しい国境がありますが、香港と
 中国の国境など特別な例を除き、免税店はおろか普通の店もなく、SIM調達は
 期待できません(写真は緩衝地帯が設けられたカンボジア-ベトナム国境)。

Thailandsouth6

 SIM調達できないとモバイルはどうなってしまうのか

 SIM調達できないと、通信手段がなく、モバイル空白区間ができてしまいます。

 短いモバイル空白区間なら容認できますが、苦痛を感じるほど長時間、長距離
 に及ぶ場合も多いのが現状です。

 モバイル空白区間は、いつまでどこまで続くのか、つまりSIMは、いつどこで調達
 できるようになるか、非常に知りたい所です。この点について一般論ですが予想
 してみます。

  • 徒歩で陸路国境越えの場合
    運が良ければ、国境近郊の町や集落でSIMを調達できるかもしれません。
      
    そこで調達できなかったら、結局目的地までSIM調達は無理でしょう。
      
  • バスで陸路国境越えの場合
    残念ながら、バスの終点までSIM調達は期待できません。
      
    バスが国境を発つと、ドライブイン、サービスエリア、長距離バスターミナルで
    トイレ・食事休憩を挟み、目的地まで走り続けます。しかし、途中休憩の施設
    にSIM販売店がある例は少なく、SIM調達はまず無理だと思います。
      
    結局SIM調達は、バスが終点ターミナル到着後、町に出てからになります。
    目的地が都市でない場合は、それもできない可能性があります。
      
  • 鉄道で陸路国境越えの場合
    残念ながら、列車を降りるまでSIM調達は期待できません。
      
    列車が国境を発つと、いくつかの駅に停車しながら目的地に向かいます。
    途中駅では、停車時間やSIM販売店がないなどの理由で、SIMの調達は
    期待できません。
      
    結局列車が目的地に到着後、町に出てSIMを調達する事になります。
    目的地が都市でない場合、SIM調達できない可能性があります。
      
  • 筆者が味わった”苦痛の”モバイル空白区間:失敗例のご報告
      

    1.ベトナム-中国国境から南寧
            空白区間  約250km 6時間のバス移動

      
      ベトナム出国後、緩衝地帯でモバイルが中断します。緩衝地帯を抜け
      た先にある国境ビルで中国への入国手続きをしましたが、SIM調達は
      できず、モバイル不能になりました。
    Thailandsouth19         緩衝地帯が終わるとその先に中国側入管施設が見える
      
      両国はかつての戦争当事国で、国境には非武装地帯(今は緩衝地帯)
      が設定され、店舗は全くありませんでした。
      
      国境からバスは高速道路を走行しますが、高速道路上で突然パトカー
      に停止を命ぜられ、公安がバスに乗り込み、全員の身分証を確認する
      など物々しい状況でした。
      
      途中、立ち寄ったサービスエリアでは、SIM調達はできませんでした。
      最終的にSIMを調達できたのは、目的地南寧の繁華街でした。
      
      
    余談ですが、この時は直線距離で250Km程の高速道路のバス移動で
      したが、移動時間に6時間も要したので”バスを間違えたのではないか”
      と非常に不安を覚えました。こんな時マップで現在地確認ができれば
      安心できたろうと思うと、モバイルの威力を再認識した次第です。

      
  • 2、カンボジア-ベトナム国境からホーチミン
            空白区間  約80km 2時間のバス移動

      
      カンボジア出国後ベトナムSIMが調達できずモバイル不能になりました。
      Thailandsouth18                 カンボジア側の国境施設
      
      入管施設以外何もない国境で、SIM調達はできませんでした。国境から
      ホーチミンまでのノンストップ移動の間、モバイル空白区間となりました。
      
      ホーチミンでは、SIM調達はどこでもできるので、ホテル近くのコンビニ
      でSIMを調達しました。
      
  • 3.シンガポール-マレーシア国境からクアラルンプール
            空白区間  約350km 5時間バス移動

      
      マレーシアの都市、ジョホールバルの繁華街に至近のマレーシア側国境
      は往来が激しい大規模施設にも関わらず、小さな売店が1軒あるだけで
      SIM調達はできませんでした(写真)。
    Thailandsouth8     
      バスは国境ビルを出ると、食事休憩でドライブインに一回立ち寄った
      だけで、そのまま350km離れたクアラルンプールに直行。その間SIM
      調達はできませんでした(写真はドライブイン)。
    Thailandsouth9   
      
    終点のクアラルンプールTBSバスターミナル(マレーシア南部方面行の
      長距離バスの発着場)には、MAXISのキャリアショップがあり
    SIM調達
      できました(写真)。
    Thailandsouth10

陸路国境越えモバイル空白区間に風穴を開ける

 事前にSIMや通信手段を確保しておく方法
                    ・・・でもやり方は色々

 モバイル空白区間を作らないためには、国境を越える前に、国境の向こう側
 のキャリアに対応するSIMや通信手段を確保しておく必要があります。

 ここでは、国境の向こう側のキャリアに対応できる、SIMや通信手段の確保に
 ついて考えます。

 純正SIMはキャリアがある国でないと調達できない

 純正SIMは、キャリアが存在する国の中だけで販売するものなので、入国した
 後でないと調達できません。

 例えば、国境手前の国の町角のSIM屋で「隣の国ならこの純正SIMがお買い得
 ですぜ・・・」などと、都合良く勧められるケースはありえないと思います。

  • SIM販売は政府の規制対象
    プリペイドSIMを販売する事は、自国内での自由な通信を不特定多数の人に許す意味を持ちます。デマや扇動など、通信は悪用すれば国の安全を脅かす危険な存在なので、政府は治安維持や国防上の観点で重要な規制対象にしています。
      
  • 問題を抱える国では、プリペイドSIMの販売を規制しています。アジア圏では、台湾、シンガポール、マレーシアは購入に身分証明が必要です。韓国では、最近までプリペイドSIMが販売されなていかった上、韓国国内で販売されて登録した携帯電話以外、通信できない規制がありました(今は解除)。
      
  • 総合すると、キャリアの純正SIMを他国で”公”に販売される事はありえません。

 それではどうしたら良いか : 陸路国境越え対策

 陸路国境越えで、モバイル空白地帯を作らないために利用できる手段は、純正
 SIMだけとは限りません。純正以外でも有効なSIMがある事に加え、携帯電話
 通信回線を利用する別の方法があります。

 ここでは、国境の向こうで有効に使えるモバイル空白防止策を考えてみます。
  
 具体的な陸路国境越え対策には、次の4つが考えられます。

  1.キャリア純正SIMをあらかじめ買っておく

  • これから入国する国のキャリアの純正SIMを、あらかじめ買ってストックしておく方法です。Prepaidsimbuy                筆者のストックするタイのSIM
      
    但し、キャリア純正SIMは、キャリアがある国でしか購入できないので、最低一度はその国を訪問し、SIMを買って来る必要があります。
      
    結論として、頻繁に訪問する国への2回目以降の訪問では効果がある最良の方法ですが、そうでない場合は、余りメリットはありません。
      
    日本で海外SIMを販売する会社や店舗から、目的の国のSIMを購入する方法もあります(筆者は利用経験がないので、これ以上コメントできません)。

  2.訪問国のキャリアにローミング接続できるSIMを利用する  

  • 訪問する国のキャリアに、ローミング接続する機能を持つSIMを利用する方法です。
      
    一般的に、ローミングは料金が高価なので、大量のデータ通信を行うモバイルには現実的でありませんが、どうしても通信を確保したい場合などに有効です。
      
    香港の”3G International Roaming Rechargeable SIM Card”は使える
    本SIMは、一日168HK$(約1700円)で容量無制限のローミング・データ定額通信が可能で(中国とマカオでは一日98HK$)、国境越えモバイルに有効です。
    3sims  
    但し、ローミング対象国以外の国(マレーシアなど)では、データ定額でない従量制になるので注意が必要です。また、データ定額は申請しないと適用されない点も要注意です。SIM開通や、追加チャージは、ローミング対象国内で可能です。

      
    詳細は当ブログ記事”香港”3”のプリペイドSIMを使いつくす 更にお得な日本人的利用法”をご参照ください。
  •   3.日本キャリアの海外データ定額サービスを利用する
    • 日本のキャリアが提供する海外ローミング・データ定額を利用する方法です。
        
      対象国に限り一日最大2980円でデータ定額(データ量無制限のデータ通信)が利用できます。料金的には少し高額ですが、国境越えの後、現地SIMが入手できない場合でもモバイルが継続できる点で、緊急避難的に利用には便利です。
        
      海外データ定額を提供する日本キャリアの情報
      NTTドコモ、ソフトバンク、au(KDDI)、イーモバイルがサービスを提供しています(以下参照 2012年10月現在)。Thailandsouth17
      NTTドコモ:海外パケホーダイ
         約25MBまで1980円/日、データ量無制限2980円/日
        http://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/content/kaigai_pake_hodai/
        
      ソフトバンク:海外パケットし放題
        約10MBまで1980円/日、データ量無制限2980円/日
        http://mb.softbank.jp/mb/international/roaming/area_price/packet/
        
      au:海外ダブル定額
         約25MBまで1980円/日、データ量無制限2980円/日
        http://www.au.kddi.com/service/kokusai/packet/#ancService
        
      イーモバイル:海外データー1日定額
         約15MBまで1480円/日、データ量無制限2880円/日
        http://emobile.jp/service/world_roaming/data1day.html
         
    • サービスは、提供キャリアのユーザー(携帯回線所持者)が利用できます。また、あらかじめ日本でサービス利用申請が必要だったり、対象国・キャリアが限定されている場合があり、注意が必要です。間違って定額サービスが適用されないキャリアに接続したり利用申請をしていない場合、非常に高額な通信料(数十万円単位)が請求される危険がある通常ローミングでのデータ通信になります。詳細は、上記サイトをご参照ください。
        
      海外パケット定額の利用が、複数の国にまたがる場合、同日の利用でも国毎に料金が発生するので要注意です。料金を抑えるには、モバイル困難国へ入国後にサービス利用を開始するなど注意が必要です。  

      4.ポケットWiFiやSIMレンタルを利用する

    • ポケットWiFiやUSBモデム、SIMをレンタルする会社が日本にあるようです。Thailandsouth17_3          こうした会社はネットで”海外WiFiレンタル”などの 
                キーワードで検索すると複数ヒットします

        
      筆者は利用した事がないので断定的なコメントはできませんが、一般的に
      指定した国でモバイルができる状態に設定された機器やSIMを、成田等で
      受け取る仕組みのようです。
        
      訪問国の数に応じて料金が上がる場合もあり、国境越えを含む経路では
      料金が高めになる可能性があります。
        
      また、料金体系がレンタルの日数単位の場合が多く、複数の訪問国の内
      利用はその内の一国だけと言うような場合でも、返却までの日数分の料金
      が請求されるので、無駄な支払いが発生する可能性があります。
        
      何れにしても、筆者は本サービスを利用した経験がないので、詳細は不明
      です。

      これら 1~4 の方法を組み合わせる事で、陸路国境越えモバイルの難度を
      多少でも緩和できれば良いのですが、

    今回は、陸路国境越えにスポットを当て、実態と対策と称して筆者の国境越え体験をまとめました。しかし世界の様々な国が、様々な方法で国境管理や携帯電話通信を運用している事を考えると、世界のモバイル全体像を捉えようなどと大それた本記事の意図は、全く不完全との筆者の心証です。

    陸路国境越えモバイルは魅力的なテーマなので、チャレンジされるモバイラーも多いと思いますが、本ブログ記事を参考に、臨機応変に現地の状況に対応し、異国でのモバイルライフを堪能頂ければ幸いです。

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    マレーシアSIM事情 使い勝手が良いDiGiデータ専用プリペイドSIM

    使い勝手が悪いマレーシアのプリペイドSIM(以降SIM)

    またマレーシア訪問です。マレーシアは、洗練された大都会やリゾートなどが多く、レジャーや老後の長期滞在先として多くの日本人の人気を集めています。
    Malaysia5

    このように良い国であることは確かですが、モバイラーとしてはそれほど魅力を感じない点がマレーシアにありました(過去形)。それは、使い勝手が良いSIMがないため、モバイル環境が十分でない点でした。

    モバイラーとして感じたマレーシアSIMの一般的問題点は次の通りです。

    • マレーシアSIMの問題点(一般論)
      ①:パスポートがないと購入できない
      ②:購入時の残高がゼロで何をするにも追加チャージ前提のSIMが多い
        SIMで通信できないので、チャージは自分でできない
      ③:SIM開通後すぐ接続できない事が多い(大体5~15分待たされる)
      ④:ネットワーク接続情報が不明確(自動設定は未対応端末では迷惑)
      ⑤:データ定額など魅力的なSIMがないので通信料が高い
      ⑥:利用プラン申請はスマホで難解なマレー語画面操作が必要
      ⑦:通信再開時はブラウザでキャリア広告を消さないと次に進めない
      ⑧:開通期限までの期間が短く(3ヶ月~半年)買い置き困難

    最も改善してもらいたいのは、データ定額(通信量無制限のデータ通信サービス)の提供ですが、それが無理でも、数GBのデータ通信が低価格で行えるSIMがあればとのモバイラーの願いでした。

    使い勝手が良いSIM発見

    今回もモバイル環境で悩んでいた所、多くの問題みを解消してくれるSIMを見つけました。

    名称はDiGiの”DG Prepaid Broadband FOR PC&TABLET”(以降 本SIM)、スマートフォンにSIMを入れ電源ONするだけで、即開通・即データ通信開始のスグレモノです(スマートフォンが自動設定対応でない時は手動で設定の必要があります)。

    Malaysia1

    本SIMで解消された問題点

    本SIMにより、マレーシアで一般的なSIMの問題点がどれ程解消したか見るために、問題点に消し込みを入れてみました。

    • 本SIMでの問題点解消(取り消し線項目が解消されました)
      ①:パスポートがないと購入できない   ←改善なし
      ②:購入時の残高がゼロで何をするにも追加チャージ前提のSIMが多い
        SIMで通信できないので、チャージは自分でできない
      ←解消
      ③:SIM開通後すぐ接続できない事が多い(大体5~15分待たされる) ←解消
      ④:ネットワーク接続情報が不明確(自動設定は未対応端末では迷惑) ←解消
      ⑤:データ定額など魅力的なSIMがないので通信料が高い ←かなり解消
      ⑥:利用プラン申請はスマホで難解なマレー語画面操作が必要 ←解消
      ⑦:通信再開時はブラウザでキャリア広告を消さないと次に進めない ←解消
      ⑧:開通期限までの期間が短く(3ヶ月~半年)買い置き困難
      ←かなり解消

    結果から、8項目の問題点の内、7項目が”解消”または”かなり解消”された事で、使い勝手の良さが推測できます。但し、総合評価には本SIMの欠点・利点を見てみる必要があります。

    本SIMの欠点と利点

    まず欠点を見てみます。

    • 本SIMの欠点
      ①:通話は不可能
        筆者はSkypeを利用するので、通話ができない点は問題にはなりません
      ②:入手性が今一(DiGiのキャリアショップでは入手できない)
        驚くべき事に最近DiGiのキャリアショップでSIMは販売していません
        購入は携帯ショップやSIM専門店、コンビニ(未確認)で行います
        注:筆者はブギッビンダンのBBプラザ1Fで購入しましたがプラザローヤット
           では25RMのSIMを30RMで売りつけられそうになりました)。
      ③:Maxisに比べてサービスエリアが狭い
        地方でMaxisのHotlinkが3Gでも2G接続になる場合がありました
      ④:マイクロやナノSIMがない
        マレーシアSIM共通の問題です。SIM販売店にはSIMカッターが用意して
        あるので、購入時にカットしてもらいましょう。

    次は、本SIMの利点です。

    • 本SIMの利点
      ①:SIM価格が比較的安くサービス条件が良い
        500MBで25RM(約1250円)、追加チャージ10RM(約260円)で300MB
      ②:データ通信料単価が比較的安い
        追加チャージで10RM(260円)で300MBのデータ通信を追加可能
      ③:(PCとタブレットだけでなく)スマートフォンでも使える
      ④:スマートフォンに挿入するだけで即開通・即通信可能になる
      ⑤:ネットワーク接続情報が明確
      ⑥:利用プランの申請が不要
      ⑦:買い置きやストックに対応できる開通期限
         開通期限が1年以上先のSIMを購入できるので、次回渡航に備え
         買い置きできる
      ⑧:開通後は追加チャージでデータ量追加と利用期限延長できる
        また未使用の通信量は次のチャージ時に持ち越せる

    本SIMは追加チャージで本領発揮

    25RMの本SIMは、開通日から25日間の利用期限中、最大500MBのデータ通信が行えます。利用期限またはデータ通信量のどちらかが上限を越えると、利用できなくなりますが、追加チャージで期限切れSIMを復活できます。

    この場合、未使用データ通信があった場合、追加チャージで未使用データが復活します。この場合、追加チャージで新規購入したデータに、失効時に使い残したデータ量が加算されます。通信データ量は、最大5GBまで持ちこせます。

    SIM本体および追加チャージ価格と、データ通信量と利用期限は表の通りです。

    項目 価格 データ 利用期限
    SIM

    25RM

    500MB
    持ち越し可
    開通後25日
    追加チャージ 5RM 100MB
    持ち越し可
    期限延長 5日
    10RM 300MB
    持ち越し可
    期限延長 5日
    30RM 900MB
    持ち越し可
    期限延長15日
    50RM 1.5GB
    持ち越し可
    期限延長30日
    100RM 4.5GB
    持ち越し可
    期限延長30日
    年単位で期限延長できる契約があるとの情報を頂いています。
    筆者未確認の情報ですが、本記事のコメントをご参照ください。

    また追加チャージのイメージは、次の通りです(DiGiのページから引用)。
    Malaysia3           追加チャージのイメージは以下のDiGiサイトから引用
               http://www.digi.com.my/internet/prepaid_broadband.do

    使用感

    本SIMで、クアラルンプールからバスと鉄道移動で、マレーシアの北の国境までモバイル運用しました。

    この時、2台目のスマートフォンにMaxisのHotlink SIMを入れ同時運用でモバイル性能を比較しました。どちらも山岳地帯など圏外になる場合がありましたが、何とか必要なモバイルが行えました。
    Malaysia6                イポーの錫採掘場の脇を走行するバス

    但し、3Gのエリアで比較するとMaxisが有利で、DiGiが2G接続でもHotlinkは3Gで接続できているケースに何回か遭遇しました。

    状況をまとめると、スマートフォン2台持ちで、大量のデータが必要な通信は本SIM側のスマートフォンで通信を行い、メールなど安定性が必要でデータ量が少ない通信はHotlink側で行うなど、状況に応じた使い分けで全体的なモバイル安定性確保ができるとの感触でした。

    本SIM総合評価

    3Gのサービスエリアが狭い欠点はありますが、安価で大量のデータ通信が可能なコストパフォーマンス、面倒な開通時設定やコース選択不要な手続き面、開通後直ちに利用できる技術面、開通期限が比較的長く買い置きストックできる利用面で、何れも欠点を補う優位性があるとの筆者の個人的評価です。

    本SIM各種データ

    SIM
    名称
     DG Prepaid Broadband FOR PC&TABLET
    Malaysia1
    価格 25RM 時期により10RMで販売する拡販プロモーションあり
    購入場所 携帯ショップなどMalaysia13 注:購入時にパスポート必要
    注:DiGiキャリアショップでSIM販売はしていない模様(2012年9月)
    キャリア DiGi (西マレーシアのエリアは以下参照(黄色2G 緑色3G)Malaysia4
    機能 データ通信(3G/2G) 注:通話未対応
    SIM形状 ノーマルサイズ(マイクロ・ナノSIMなし)
    開通方法 スマートフォンにSIMを挿入し電源を入れるだけで開通
    開通が成功すると、以下のSMSが送られて来ます
    Malaysia2
    利用期限
    データ量
    25日間 または 500MB
    ネット
    接続情報
    手動設定   注:自動設定対応端末では設定不要
      APN     diginet        3gdgnet
      ユーザ名  digi    または   指定しない
      パスワード digi            指定しない
    残量確認 通話モードで *128*1# に電話発信
    しばらくするとデータ通信残量と期限が記載されたSMSが届きます
    チャージ 追加可能
     追加チャージ方法
     1.チャージカード購入またはコンビニでチャージの支払い
       注:コンビニではカードでなくレシートにチャージ番号が印刷
         される場合があります
     2.通話モードで次の番号に発信します
       *123*xxxxxxxxxxxxxxxx# → 通話ボタン
       注.xxxxxxxxxxxxxxxxはチャージカード印刷の16ケタ数字
     3.追加チャージ完了メッセージが届きます
    詳細情報 http://www.digi.com.my/internet/prepaid_broadband.do
    年単位で期限延長できる契約があるとの情報を頂いています。
    筆者未確認の情報ですが、本記事のコメントをご参照ください。

    付録・資料編

    1.Maxis Hotlink SIM

     加入者や販売店が多く、赤いロゴマークはマレーシアのどこでも見られる定番
     と言えるSIMです。用途は通話と通信で、SIM本体価格は、5RM(130円)と非常
     に安価に設定されています。但し、SIMを購入しただけではチャージ不足で、
     ほとんど何もできません(チャージ前提の販売)。

    Malaysia7

     まず追加チャージから
     SIMは通話やデータ通信など様々な用途に利用できますが、何をするにもまず
     追加チャージをしてからです。

     続いて利用コースを選択
     追加チャージの後、通話モードで *100# に発信すると、メニューが表示される
     ので、利用コースを選択します。メニュー表示はマレー語で理解するのは困難
     です(写真)。筆者の場合は次の操作でデータ通信コースが選択できました。

    Malaysia10

    • (スクリーンショットがうまく行きませんでしたが)この画面で次の順に操作でデータ通信が選択できました。
       注:一時的にキャリアのプロモーションなどの項目が追加される場合、
         メニュー番号が変わる可能性があります。


        7 Internet
                ↓
        1 Mobile Internet
           ↓
        4 2 week 100MB   ←(例では2週間 100MB 18RMを申請)
       
      但し、選択の結果が反映されるまで、5~15分間(または半日以上との情報もありました)かかるので、すぐに通信できる状態になりません。あせらず気長に待ちましょう。
        
    • 日本でドコモとローミングできる
      Hotlink SIMは、日本ではローミングでNTTドコモに接続できます。日本でHOTLINK SIMが挿入されたスマートフォンの電源を入れるとSMSが届き、ローミングが可能なことが通知されます。(写真)。
      Malaysia11
      写真上で見る限り、38RM(千円弱)でNTT DOCOMOで20MBまでのデータ通信がローミングでできる様ですが、非常に高いので試していません。
        
      ローミング利用は、通話モードで *100# 発信して表示されるメニュー(写真)で選択できます(写真)。
      Malaysia8 Malaysia9

     本SIMの利点と欠点

     筆者の独断も含まれますが、欠点については、本ブログ記事の初めに挙げた
     ”マレーシアSIMの問題点(一般論)”がほとんどそのまま該当してしまいます。

    • Hotlink SIMの欠点
      ①:パスポートがないと購入できない  
      ②:購入時の残高がゼロで何をするにも追加チャージ前提のSIMが多い
        購入時のチャージは難しい
      ③:SIM開通後すぐ接続できない事が多い(大体5~15分待たされる)
      ④:ネットワーク接続情報が不明確(自動設定未対応の端末では迷惑)
      ⑤:通信料高め
      ⑥:利用プランはスマホ上から難解なマレー語画面での申請が必要
      ⑦:通信再開時キャリア広告(写真)が表示される。この場合ページを
        移動すれば次に進めるが、MAPなどブラウザ以外のアプリで通信
        再開した場合、別途ブラウザーを起動しページ移動するまでアプリ
        は正常に動かないMalaysia15 
      ⑧:開通期限までの期間が短く(3ヶ月~半年)買い置き困難

     一方利点については、さすが多くの加入者を集めるポピュラーなSIMだけあり
     内容の濃い、どこでも使える安定した内容になっているようです。

    • Hotlink SIMの利点
      ①:サービスエリアが広い上、3G網が比較的充実  
      ②:音声通話・通信など様々な利用法ができる
        半面、難解なメニューで利用プランの申請が必要
      ③:販売店が多く入手性が良い

     Hotlink SIMデータ

    SIM
    名称
    Hotlink
    価格 5RM 追加チャージ前提なのでこのままでは何もできない
    購入場所 キャリアショップ、携帯ショップ、コンビニなど至る所で購入可
    注:購入にパスポート必要
    キャリア MAXIS Malaysia12
    機能 音声通話・データ通信(3G/2G)
    SIM形状 ノーマルサイズ(マイクロ・ナノSIMなし)
    開通方法 スマートフォンにSIM挿入し122に電話発信(マレーシア国内のみ)
    利用期限
    データ量
    各種コースによる コースは通話モードで *100# に発信して表示
    されたメニューで選択する
    ネット
    接続情報
    手動設定   注:自動設定対応端末では設定不要
      APN     maxisbb       bbnet       unet
      ユーザ名  maxis   または maxis または  maxis
      パスワード  wap          wap               wap
    残量確認 通話モードで *122# に電話発信
    しばらくすると残高と有効期限が表示されます
    Malaysia14
    特記事項 NTTドコモ(日本)でローミング運用可能
    詳細情報 http://www.hotlink.com.my/web/portal/hotlink/index.
    年単位で期限延長できる契約があるとの情報を頂いています。
    筆者未確認の情報ですが、本記事のコメントをご参照ください。

    2.Celcom SIM

     Celcom社は何種類かプリペイドSIMを販売していますが、筆者は未確認で記事
     に掲載していません。最近、同社のSIMは使い勝手が良い、期限延長が可能、
     安価、接続性が良い、入手性が良い・・など有利な情報が本記事のコメントに
     寄せられました。何れも筆者は未確認なので、記事としての掲載できませんが、
     ご興味があれば本記事のコメントをご参照ください

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    パソコンを海外に持ち出そう ホテルのネット接続術で情報マシンに大変身

    海外に持ち出したパソコンを強力な情報マシンに大変身させる

    パソコンは単独では、ワープロの延長程度の非力な機械ですが、インターネットに接続した瞬間に強力な通信機能を持つ情報マシン大変身します。

    海外にパソコンを持ち出すケースでは、この大変身は一層劇的なものになりす。情報にうとく、言葉が通じない海外で、パソコンをインターネットに接続した瞬間、ホームページ、メール、ツイッター、Facebookなどのあらゆる情報機能を自在に操れる最強の情報マシンを確保できたことになるのです。

    インターネットは、世界全体を覆う唯一の巨大ネットです。太陽は地球のどこから見ても同じであるように、インターネットは世界中のどこから接続しでも同じです。海外にいても、日本にいても、同じ方法で同じ情報にアクセスできます。
    Pcnetconnect7
    ”海外モバイル”の目的は、日常のインターネットを世界中に持ち運び利用する事です。今回は、”海外モバイルの基本形”と言える、海外に持ち出したパソコンをホテルのインターネットに接続する方法を解説します。

    生活に密接に係わるインターネットが、世界中で途切れなく利用できるメリットは偉大です。是非記事を参考に海外モバイルに挑戦して下さい。

    • 本記事の”パソコン”とは、持ち運びが可能な”ノート型”などの小型・軽量Windowsパソコンを示しています。パソコンには、内蔵または外付けの無線LAN機能が搭載されている必要があります。

    パソコンのホテルのインターネットへの接続手順

    海外でパソコンをインターネットに接続する方法は様々ですが、基本形がホテルのネットを利用する方法です。この場合、パソコンだけ持ち出せば、他に機材は不要なので手軽に始る事ができます。

    インターネットへの説ぞk方法は、次の流れに沿って説明します。

       ① ホテル選び・・勝敗を分ける重要ポイント
       ② ホテルフロントにて チェックイン時の必要事項・確認事項
       ③ 接続作業
        ③-A 有線方式の接続作業
        ③-B 無線LAN方式の接続作業

     ① ホテル選び・・勝敗を分ける重要ポイント

     宿泊客向けインターネット設備を備えるホテルは当たり前になりましたが、
     まだ完全ではありません。そのため、客室内で確実にインターネット接
     続できるか確認が重要です。

     この確認は、ホテルネット予約サイトで一応可能ですが(写真下赤矢印)、
     記載が事実と異なる場合や、接続できるても遅くて不安定などの情報は
     口コミなど周辺情報のチェックが必要です。

    Pcnetconnect6
     またインターネット接続が有料のホテルも少なくかく、接続料金にも留意が
     必要です。

      ホテルフロントにて チェックイン時の必要事項・確認事項

     海外ホテルでは日本と異なり、予約時に指定した事でも、いざ現地に行く
     と、まともに守られていない場合がしばしばあります。

     このためインターネット接続可能との情報で予約したホテルだとしても、
     インターネット接続ができる客室の確保や、接続方法などを確認は必須
     です。

     これら確保や確認の手続きは、客室が割り当てられる前のチェックイン
     時にすべて完了さる事が理想的です。

     インターネット接続ができる客室を割り当ててもらう
     ホテルチェックイン時に、フロントにインターネットを使う事をはっきり伝え
     接続設備がある客室を割り当ててもらいます。これは一部の客室にしか
     インターネット設備がないホテルが結構あるためです。

     インターネット接続が有料の場合、有料サービス利用申請をします。

     インターネットへの接続方法を確認する
     インターネット接続方式(有線または無線LAN方式)および、それぞれの
     方式で必要な接続情報など確認します。具体的な確認事項は次の通り
     です。

       有線方式では次のログイン情報を確認します。但し多くのホテルで
       ログイン情報は不要です。ログイン情報が不要なホテルでは、接続
       作業だけでインターネットが利用できます。

         有線方式接続のログイン情報 (必要な場合のみ

           1.ID または USERNAME(ユーザー名)
           2.パスワード

       LANケーブルの手持ちがなく、客室にも用意されていない場合は、
       フロントで借用できる場合がほとんどです。

    • 中国 青島のホテルで、有線方式でも細かい設定が必要なケースを経験しました(ネットにDHCP機能がなかったため)。有線方式でも接続に問題があれば、フロントでサポートを依頼する必要があります(サポート依頼ができるホテルなら良いのですが)。

       無線LAN方式では、次の接続情報を入手します。

        無線LAN方式の接続情報

            1.アクセスポイント名(SSIDまたはWiFiスポット名とも言う)
           2.暗号キー(パスワード)

       また無線LAN接続後、ログインを求められる場合があります。この
       場合は、次のログイン情報を入手します。

        無線LAN方式のログイン情報 (必要な場合のみ

            3.ID または USERNAME(ユーザー名)
           4.パスワード
     Pcnetconnect9              ログイン情報を配布するホテルの例

     

      接続作業

      接続作業は、ホテルのネット方式(有線方式か無線LAN方式)で内容が
      異なります。ここでは、それぞれの方式を解説します。

     ③-A 有線方式の接続作業  無線LAN方式の作業はここをクリック
     有線方式は、インターネット回線とパソコンを”LANケーブル”で接続する
     だけの簡単作業です。

     ホテルのインターネット回線は、客室の壁などにモジュラー・コンセント
     (写真)が設置されているか、壁からLANケーブルが直接引き出されて
     いるパターンがあります。

    Pcnetconnect2 Pcnetconnect3

            モジュラーコンセント         LANケーブル
          赤矢印がLANケーブル用の   先端がカチッと鳴るまで
          モジュラージャック         ジャックに差し込みます

      モジュラーコンセント(写真上左)がある場合
      LANケーブル(写真上右)でモジュラーコンセントのLANケーブル用の
      ジャック(写真上左赤矢印)と、パソコンの側面にあるLANコネクター
      (写真下赤矢印)を、接続します。接続は、コネクター部が”カチッ”と
      音がするまで差し込みます。

    Pcnetconnect4  LANコネクター
    (赤矢印部)は
    パソコン側面
    (前後左右)に
    あります


    あらかじめ
    パソコンの
    説明書で
    コネクター
    の位置を
    確認して
    おきましょう
      

      LANケーブルが直接壁から引き出されている場合
      ケーブルをパソコンのLANコネクター(写真上赤矢印)に”カチッ”と
      音がするまで差し込みます。

    • パソコンのLANコネクターの位置は、パソコンの側面(前後左右のどこか)にあります。あらかじめ、パソコンの説明書で確認しておくと安心です。
        
    • LANコネクタ接続作業は、パソコンの電源を入れた状態でも切った状態どちらでも行えます。

     ケーブルを接続すると、有線方式インターネット接続作業は完了です。

     この状態でテストを兼ね、パソコンのブラウザーを起動してみます。
     いつも見慣れたホームページ(またはホテルのホームページ)が画面に
     表示されれば、インターネット接続は成功です。

     もし画面に”Internet Explorer ではこのページは表示できません”など
     エラーが表示されたら、ケーブル接続を再確認後、パソコンを再起動
     してみます。

    • パソコンのブラウザを起動すると、いつものページの代わりにホテルのホームページが表示され、IDやユーザー名、パスワードの入力を求められる事があります。この場合、IDまたはUSERNAMEと、パスワードを入力します。
        
    • これは宿泊客だけにインターネットを使わせるための、ホテル側の制限です。IDとパスワードを正しく入力しないとインターネットが利用できません。宿泊客なら、IDとパスワードはホテルのフロントで確認できます。

     ③-B 無線LAN方式(WiFi方式)の接続作業
     無線LAN方式の接続作業は、有線LAN方式より手順が複雑です。また、
     パソコンの機種やWindowsの違いで作業が異なります。

     次の手順に従い、接続作業を行います。

    • 接続作業の前提として、接続情報( アクセスポイント名(SSID) および 暗号キー )が判明してい必要があります。接続情報が不明な場合は、ホテルのフロントに確認して下さい。

      a.パソコンの無線LANをONにする

       パソコンに無線LAN機能が内蔵されているかどうかで、作業内容が
       変わります。

       i.無線LAN内蔵パソコン → スイッチでONにする

        パソコンに内蔵の無線LAN機能のON/OFFは、パソコン側面に
        スイッチがある機種(写真下右)と、キーボードの特定のキーが
        スイッチを兼ねる機種(写真下左)があります。
    Pcnetconnect5

    • 内蔵無線LANのON/OFFスイッチの存在は、意外と知られていないようです。スイッチは、航空機内など電波の発射が禁じられている場合に、電波を停止する手段として用います。
        
    • キーボードの特定のキーがスイッチを兼ねる場合、誤操作防止のため、複数のキーを同時に押さないとスイッチが切り替わらない機種があります。

        スイッチの位置やON/OFF方法が判明したら、無線LANの電源を
        入れます。

    • スイッチの位置やON/OFFの方法が不明の場合は、パソコンの説明書で確認します。
        
    • パソコンの機種によっては、無線LANのON/OFF状態を、LEDなどで表示する場合があります。

       ii.無線LANが内蔵されていないパソコン
                → 無線LAN子機をパソコンに取り付ける

        パソコンに無線LAN機能がない場合、無線LAN子機を取り付け、
        無線LANの機能を追加します。

        図の様にパソコン側面などに、無線LAN子機を取り付けます。
        (取り付ける子機はカード型またはUSB型のどれか一つです)

    Pcnetconnect8
    • 無線LAN子機には、カード型とUSB型が市販されています。
        
    • 無線LAN子機(機器)がカード型の場合、パソコンの電源を切った上、パソコン側面のカードスロットに子機を挿入します。
        
    • 無線LAN子機がUSB型の場合、パソコンの電源を気にせずに、USB端子に子機を挿入します。
        
    • 無線LAN子機の取付方法の詳細や使用法は、子機の説明書をご参照下さい。
        
    • 無線LAN子機は、初回取り付け時に、メーカーが指定した方法に従い、インストールや設定を完了させておく必要があります。出国前に試運転を兼ねて、子機の初期設定を完了させておきましょう。

        パソコンに取り付けた無線LAN子機は、パソコンから電源が供給
        されるので、パソコン起動中は常に動作状態です。このため電源
        スイッチはありません。

        無線LAN子機の動作状況は、子機のLEDランプなどで確認できる
        場合があります

      b.ホテルの無線LANに接続する

       接続作業の内容は、Windows の種類や搭載されている接続機能で
       異なります。

       ここでは全てのパソコンに標準搭載される Windows 標準接続機能
       による接続方法を解説します。

       ここで解説した方法で、接続できない場合は、他メーカー製の接続
       機能の操作が必要になる可能性があります。この場合、メーカーの
       説明書を参照して下さい。

       接続作業は接続機能を起動し、アクセスポイント名 (ここではホテル
       のネットと表記)を指定し、暗号キーを入力する、3段階で行います。

       上記3段階の作業内容は、Windows のバージョン毎に異なります。

       以下の Windows のバージョンに対応する説明画像をクリックすると、
       別画面に作業内容解説が拡大表示されます。

    Pcnetconnectxp Pcnetconnectvista Pcnetconnectw7_2

          クリックすると接続作業の詳細説明が拡大表示されます

    • ここで示す作業方法は、代表的な例です。パソコンの機種や搭載機能や設定状況により、表示や内容が変わる可能性があります。
        
    • 暗号キーが必要ない(暗号キー”未”設定)のネットでは、ホテルのネットを指定するだけで接続が完了します。

     接続が完了すると、通知領域の無線LANアイコンから”×”印が消え
     無線LANが接続中の状態が確認できれば、接続作業は完了です。

     この状態でテストを兼ね、パソコンのブラウザーを起動してみます。
     いつも見慣れたホームページ(またはホテルのホームページ)が、
     画面に表示されれば、無線LAN方式のネット接続は成功です。

     もし画面に”Internet Explorer ではこのページは表示できません”など
     エラーが表示されたら、ホテルのネットに接続していない可能性があり
     ます。

     この場合、無線LANの電源(ON状態)、子機装着(正しく装着)、上記
     接続作業(正しく行われたか)など再確認します。

     それでも接続できない場合、パソコンに接続機能が複数インストール
     されている可能性があります。複数の接続機能がインストールされて
     いるとパソコンが不安定になるので、使用しない接続機能は無効に
     しています。

     この場合、搭載されている接続機能の中で、有効な接続k機能を探し
     その機能に対して上記接続作業を行う必要があります。

     これらの問題解決は、ケースバイケースなので、ここでの解説は困難
     です。

     こうしたトラブルを避けるため、海外渡航に先立ち無線LAN接続の
     ”リハーサル”を行い、万全を期す事が大切です。

    • パソコンのブラウザを起動すると、いつものページの代わりにホテルのホームページが表示され、IDやユーザー名、パスワードの入力を求められる事があります。この場合、IDまたはUSERNAMEと、パスワードを入力します。
        
    • これは宿泊客だけにインターネットを使わせるための、ホテル側の制限です。IDとパスワードを正しく入力しないとインターネットが利用できません。宿泊客なら、IDとパスワードはホテルのフロントで確認できます。  

    ■ 付録 ■

    ■ 海外でパソコンをインターネットに接続すると何が見えるのか?

    この答えは簡単です。日本にいる時とまったく同じものが見えます。

    インターネットのホームページもいつも通り、メール、Twitter、Facebookもいつも通り、操作も特に変わりありません。

    Pcnetconnect1          自分のパソコンなら世界中画面の中はいつもの日本と同じ

    パソコンの動きが海外でも日本と変わらないのは、インターネットが世界で只一つの存在だからです。日本・ヨーロッパ・アメリカなど、どこにいても接続先は、結局世界で只一つのインターネットなので、パソコンの動きに影響が出ないのです。

    • テレビやラジオは、到達距離が限られている放送電波で送られたを、現地の番組を映したり再生するので、国や地域が違うと表示される番組が異なります。

    ■ 海外で自分のパソコンはまともに動くのか?

    自分のパソコンはほとんどの場合、海外でも問題なく動きます。問題になりそうな項目について解説します。

     海外ホテルのネット利用には、何を持って行ったら良いのか

       パソコン本体
       パソコン電源
       電源変換プラグ

       その他・・・無線LANが内蔵されていないパソコンでは、無線LAN子機が
              必要です。LANケーブルがあると重宝する場合があります。

     海外の電源に問題はないのか?

      電源電圧はほとんど問題なし 電源トランスは不要です
      パソコンの電源を確認して”INPUT AC100V~240V”の表示(写真赤線部)
      があれば、海外対応機なので、変圧器(海外用電源トランス)など使わずに、
      そのままで全世界で使用できます。

    Pcnetconnect12
      電源変換プラグは重要です 常時携帯しましょう
      但し、海外は電源プラグの形状が違う国が多く、渡航先の電源プラグに
      合う電源変換プラグを日本から持参する必要があります。

      現地での電源変換プラグの入手は非常に困難なので常時携行をお勧め
      します。

      写真は筆者が常時携行するマルチ対応電源変換プラグ(約4千円)は、
      一つでほとんど全世界の電源プラグに適合できます。

    Pcnetconnect13
     海外に持ち出したパソコンはちゃんとネット接続できるか?

     これもほとんど問題ありません。

    • ”ほとんど”問題ないの”ほとんど”は中国を示します。中国ではネット接続自体は問題ありませんが、インターネットの通信すべてが国家統制(検閲)されているので、政治的内容を含むホームページはアクセスできない場合があります。

     インターネットは世界を網羅する巨大ネットです。太陽は地球上のどこから
     見ても同じなのと同様、インターネットはつなぎさえすれば、国やプロバイダ
     の違いの問題は全くなく、日本でいつも使う時と変わりない動きをします。

     インターネットは、世界規格なので、どのパソコンでも問題なく使用できます。
     但し海外に持ち出してメリットが得られるのは、自分が日常使うパソコンだけ
     で、
    他人から借用したパソコンや、現地で購入したパソコンでは大したメリット
     はありません。

     自分のパソコンを海外に持ち出すメリットは、日常慣れ親しむインターネット
     やメールを海外でも全く同じように使える事だとすると、自分以外のパソコン
     では、持ち主の国籍や好みで、日本語が使えないなどを筆頭に、起動時の
     ホームページやお気に入り、自分宛のメール確認など、すべてについて
     自分のパソコンと設定が異なるので、現地で煩雑な設定をするまで、戦力
     になりません。

     私は海外のプロバイダと契約がなく、更に日本のプロバイダ
         との海外ローミング契約もありません・・・この状態で
            海外のホテルでインターネットできますか?

     はい、できます。

     海外ホテルのインターネット接続は、ホテルが現地プロバイダーと契約した
     インターネット回線を、宿泊客に開放する形で行われます。

     宿泊客側から見ると、ホテルが契約したインターネット回線を利用するだけ
     なので、個別に現地のプロバイダーとの接続契約の必要はありません

    • 更に、日本のプロバイダと海外ローミング契約をする必要もない上、日本のプロバイダとの契約を一切持たない海外長期滞在者でも、ホテルのネット接続に何ら問題ありません。

     1本のインターネット回線は、ルーターと言う機器で分割できるので(電気の
     二股三股ソケットのイメージ)、複数のパソコンで協同利用(共有)できます。

     ホテルは、客室数より相当に少ない本数のインターネット回線を引き込み、
     ルーターで回線を分割すれば全客室にインターネット回線を供給できます。

     この場合、ホテルは引きこんだ本数分の契約を現地プロバイダと交わす
     事になります。  

    • ブロードバンドの普及以前は、旅行者はホテルの電話機にモデムをつなぎ、パソコン通信のような形でネット接続をしていました。この場合、旅行者は現地のプロバイダとの直接契約か、日本のプロバイダとの海外ローミング契約がないとネット接続ができませんでした。
        
    • しかし、こんな時代も過去となり、今はプロバイダー契約なしで、簡単に海外でネット接続ができる便利な世の中になりました。

    ■ ホテルのネット接続は安全か?

    安全とは言えません。ホテルのネットには、不特定多数のユーザーが接続
    するので、自分のパソコンは常に不正アクセスの危険にさらされていると
    考える事が大切です

    パソコンは、ファイル共有機能を備えていますが、これは非常に危険なので
    無効にしておく必要があります。また、外部侵入を防止するファイアウォール
    機能は常に有効にしておく必要があります。

    ホテルのネットに限らず、常にパソコン上で最新のウィルス対策ソフトが
    有効に動作している事が重要
    です。これは、パソコンを所有するすべての
    社会人が果たすべき義務で、皆が注意する事で世の中からウィルスを撲滅
    する意味で、人間やパソコンのウィルス共通です。

    • 世界中からネット経由で無料入手できる Windows 純正?ウィルス対策ソフト
        
      Microsoft Security Essentials(マイクロソフトセキュリティーエッセンシャルズ)は、Windows の製造メーカー:マイクロソフト社が無償提供するウィルス対策ソフトです。いつでもどこからでもインターネット経由で無料ダウンロード/インストールできます(以下マイクロソフト社のページより)。
      Pcnetconnect14 
      http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows/products/security-essentials

    ■ パソコン海外持ち出しは大変なのか?
            
    安価軽量小型パソコンなら問題ないでしょう

    一昔前まで、パソコンの海外持ち出しは「大きさ」と「重さ」とのつらい我慢大会でした。しかし、最近はB5サイズで1kg程の小型・軽量パソコンが3万円程で出回り、大きさと重さの悩みは解消されました。

    最近の傾向は、手提げ鞄やザックに無造作に放り込む自然体で、パソコンを海外に持ち出す姿を頻繁に目にするようになりました。

    これは3万円程度で安価なので、海外で破損や紛失しても許容範囲内になった事も理由かもしれません。

    • 最近の”ウルトラモバイル”と呼ばれるノートパソコンは、B5サイズ1kg等の小型軽量で3万円台の低価格です。とは言え、インターネットやメールを駆使した情報収集に問題ない機能・性能を持ちあわせています。
        
    • 写真下は通常サイズ(左)と、ウルトラモバイル(右)の比較ですが、サイズの差は明らかです。通常サイズパソコン約3kgの重さがあり、手で持つのは辛く背中に背負いたい重さです。背中に背負えればそれ程問題はありませんが・・・でも・・・。
        
    • 一方、ウルトラモバイルは約1.2kg。ペットボトル2本半程の重さなので、バッグで手持ち可能です。
        
    • 実際はパソコン電源が必要なので、本体に0.3kg程の重量追加がありますが。
      Pcnetconnect62

    いつも面倒に思うのが、空港のセキュリティーチェックです。パソコンは、バッグから取り出して係員に示す必要があり、バッグを開け閉めの必要があるからです。

    しかし、チェックを抜ければラウンジや搭乗ゲート周辺や、機内でパソコン操作できるので、面倒でも筆者は機内持ち込みがほとんどです。

    空港のチェックイン・カウンターでパソコンを(バッグなどに入れ)預けてしまえば、面倒はありません。

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